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ツボすぎるラジオ

髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ"配信"600回突破記念スペシャルを聞いた。ご存知の方も多いと思うが、山田さんは中世ヨーロッパ風の衣装を着て、ネタ中に「ルネッサーンス!」と言いながらワイングラスを執事役の相方と交わす漫才でブレイクした太った方の人だ。

山田さんに興味を持ったきっかけは、その経歴だ。ハイレベルの私立中学に通う優等生だったけど通学路でうんこをもらしたことでひきこもりになり、大学行ったけどイマイチ合わなくて芸人になり、ブレイクしたけど長続きせず一発屋となってしまった。

通学路でウンコをしてしまった芸人さんは、私の知るところではもう一人、くりぃむしちゅーの上田さんがいる。上田さんは小学校の通学路で我慢できずに排便しているところを他校の生徒に見つかったが、恥じ入るどころか見た子に向かって「見てんじゃねえ!」と威嚇したそうだ。山田さんはとてもまじめだったんだな。いやいや、気に病む方が普通か。

その後、一発屋についての本を出してからじわじわと文化人枠のような席にいつの間にか座っていて、まじめな話とかしている。私は世の一発屋を足がかりに再ブレイクした一発屋芸人さんなんて聞いたことないなすごいなーと感心していた。

その山田さんのラジオに、東野幸治さんがやってきた。ラジオなのに東野さんが加わった途端スタジオの空気が一変したことが目に見えるようにわかる。いきなりハイテンションでスタート。東野さんのワード選びがすごすぎて、使い道も無いのにメモしたくなる。テレビ局のスタッフから調味料をプレゼントされて「コメントの味付けが薄い」というダメ出しかと悩む山田さんに呆れながら「和風だしでええっちゅうことや!」「自然にアミノ酸がコメントに含まれてんねん!」と次々に例えて笑いに変える。おじさん2人の掛け合いがツボ過ぎる。まるで卓球のラリーのようだ。最後の一秒までボケてツッコんでを繰り返し、お互いに絶対に取りこぼさないそのプロ根性。そして出番を終えた途端、テンションのスイッチをバチンと切って静かに帰っていくアンドロイド東野さんの様子を、ご本人がスタジオから去った直後に暴露する山田さんのしつこさ。

最初から最後まで激しくて明るくて平和な笑いだ。持ち上げたかと思えばツッコんで、軽くディスってもすぐフォローして、その間ずっと笑っている。聞き終わった後、とてもいい気分になった。100回生まれ変わってもこんなに面白く話できないなぁ。だからせめて毎日明るい話をしよう。平凡な日常を1ミリでも面白くできるように。

:D

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