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期待しないって寂しくないか?

この世に生きる全人類が当てはまると思うんですが、人間関係ってむずかしいですよね。すっっっっっっっごい難しい!ムズカシイよ!

35年も生きたって、人間関係の難易度はまったく変わらない。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、社会人……。舞台は変わり、人生のフェーズは変われど、それぞれの難しさが付与されるだけであって、楽になるとか簡単になるとかそういったことはまったくない。

私は比較的、テキストでのコミュニケーションが少々ドライに過ぎるらしく(ライター業なのにあるまじきことだよね)、直接会って話すとそんなことないのに、文面怖いよね……と言われることがよくあります。だからあまり友達が増えない。つらい。孤独。

良かれと思って端的にした文章に「冷たい」「傷つく」と言われたり、若者はLINEひとつの吹き出しに長文が詰め込まれていると圧を感じるらしいと聞いて、わざと小出しにしたらそれはそれで「通知がうるさい」と言われたり、めんどくさくね?LINEやめよっかな。

人間関係に悩みだすと、本に解決策を求めるのが私という本読みの習性。以前「アドラー心理学」にどハマりした私は、手にした武器のひとつ「課題の分離」という考え方を後生大事に握りしめ、イライラモヤモヤすることがあれば「課題の分離だからね……」で乗り越えようとしていた。

書店の棚を眺めるに、最近の流行り(トピックス)は「期待しない」らしい。

期待しない習慣、誰にも何にも期待しない、期待しない健康法、執着を手放す、あきらめるとうまくいく、メンタルマネジメント……。ちょっと検索するだけで、あれよあれよと出てきます。

あと「良い気分系」「ご機嫌系」も多いですよね。ご機嫌になる方法、機嫌がいい人の習慣、ごきげんになる技術、いちいち不機嫌にならない生き方……。これらの本を全部読み終わったら、一時の感情に振り回されず、常にご機嫌な自分になれるのかもしれません。

つまりは、自分にも他者にも環境にも期待せず、自分の機嫌は自分で良くしていきましょうね、という風潮なのでしょう。わかる。わかるよ。自助の国だもんね、日本はさ。

でも、自分にも誰にも何にも期待しない人生って、それはそれで寂しくないか?

期待せずにいられればそれはそれで楽なのかもしれないけど、なんだかトッピングがなくて味気ないよな〜〜〜と思ってしまう。思わず期待して、「裏切られた!」「どうしてそんなことするの!?」と心が乱されたときのイライラモヤモヤ後悔も、たまには背負っていくのが人間臭い人生なのでは……と思ってしまった。

人間関係、難しいしめんどくさいよねって思うけど、綺麗さっぱりさせるのもなんだかな、と思う私がいちばんめんどくさい可能性ある。あーあ。

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北村有
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