デザイナーがデザイナーに名刺をお願いしたら、学ぶことがいっぱいあった
私は埼玉県でフリーランスのWebデザイナー/ディレクターをしているきたやまと申します。
今回はWebデザイナーである私がグラフィックデザイナーの方に自分の名刺を作っていただいた話をしたいと思っております。
デザイナーなんだから自分で名刺を作るのが普通でしょ?と思う人が多数だとは思うのですが、私はどうも自分のための制作がなかなかできないタイプでして‥。
そして、自分がクライアントになることで学んだことも多かったのでnoteを書きました。
名刺制作の依頼開始
以前より名刺をきちんと作りたいと思いつつ、間に合わせで作っており、いつかちゃんと作らねば‥と思っておりました。
そして、前田デザイン室で活動する中で私は自分ではなく誰かにお願いしてもいいかも?という気になりました。
私としては自分はキビキビというよりはユルユルしているため、柔らかい雰囲気を出しつつオシャレな雰囲気がいいなと思っていました。デザイナーですし。
そこで、私は名刺をお願いするならこの人しかいない!と思い、DOTOWNを一緒に作ってくれたセンス溢れるグラフィックデザイナーの梅川大地氏(通称うめちゃん)に依頼しました。
プロジェクトを一緒に進める中でうめちゃんは本当に愛情を持ってデザインをする人だなというのを強く思ったし、何しろセンスがいい・・!!
DOTOWNの素材を使ってデザインすると、私だとどうも幼くなってしまうのに、うめちゃんの手にかかるとおしゃれになる。
あと、前田デザイン室の新歓で私が「Zoomの背景を作ってほしい」とうめちゃんにお願いしたラフがこちら。
これがうめちゃんの手にかかるとこんな素敵に。
去年の月に株式会社NASUのNASUメディアに公開されている、うめちゃんのクリエイターコンサルのライターをやらせていただく機会があり、その後に「名刺をお願いしたいんだけどー」と言ったところ快諾していただきました。
クリエイターコンサルの記事はこちら。
https://nasu.design/nasu/recommend-umekawadaichi/
早速Zoomで打ち合わせ。
名刺だけの依頼だったけど、そもそもロゴもちゃんとしたものがない‥
ということで、ロゴとイラストもお願いすることに。(神!!!)
ロゴの制作
私の屋号はnomograph(ノモグラフ)。私が旧姓が大好きだったあまり、旧姓をもじったもの。
nomographってなんだか丸い文字列だし、優しい印象を与えたくて、
「丸っこくて可愛い感じで」
みたいなふわっっとしたオーダーをしました。
そしたらなんと5案も作ってくれたのです。
デザインコンセプトを見ると、褒めまくってくれている・・・・!!!!
こういうの見ると、自分を知ってくれている人にお願いして本当に良かったなーと思いました。
noteにこんなことを書いてくれていたのですが、本当にこの提案資料はラブレターのようでした。
自分がデザインをする時、こんなに相手のことを考えて作っていただろうか?と反省しました。
そして私は見た瞬間に④に即決。
まるっこい感じがかわいい!
親しみが持てるというのが私が求めているところ。
私は人を笑わせるのが大好き。
というのが理由です。
そして、クライアントではあるものの、偉そうに修正してほしい点を書きました。
クライアントでありながら、ディレクターっぽいことをしてしまい、やりにくいかも‥と反省しつつ、結局言っちゃう。
そしてできたのがこちら。
かわいい・・・!ゆる〜〜い!自分で見てもニヤッとしてしまう〜〜!!
たくさん調整していただいたプロセスはうめちゃんのnoteに書いてあるので、ぜひ見てくださいませ〜!!
イラスト制作
ロゴに引き続きイラストも5案も作ってくれましたー!
これは真ん中の左のがいいかなーと思いつつも、友達のデザイナーのかんちゃんにも意見をもらったりもしました。
一番下のもかわいいと思いつつも、少し子供っぽいかな?と思い、結局真ん中左に。
そしたら、うめちゃんも奥様もそれがいいと思っていたらしく。
みんながいいと思うものなら嬉しいですね!
私が見たのは上記の5案だったんだけど、そこに至るまでたくさん手描きで描いてくれた様子がわかり、感動しました。
クライアントの立場になってみると、「あなたのためにこれだけ考えて作りましたよ」って伝えるのは大事だと思った。
特にデザインとか全然知らない人からしたら「デザイナーならこういうのささっと作れるんでしょ?」って思う人もいるだろうし。
このイラストはTwitterやnoteなどのアイコンにも活用させていただいています!
名刺制作
ロゴとイラストが決まったら、いよいよ名刺です!
ロゴとイラストはすぐに決まったのですが、名刺はなかなか決められなかったのです。
表はA案がいいけど、裏はB案で〜ここの要素はこっちで〜
みたいな、自分だったら嫌だなと思う指示を出してしまった。
実際に出来たものを見たからこそ気づくところもたくさんありました。
自分がクライアントワークしてる時に
「だったらそれ先に言ってよ!!」
と思ったこともあったんですけど、
それって実際にデザインを見たからこそ気づいたりインスピレーションが湧いたんだなと、お客さんの気持ちが理解できました。
「かわいい!!‥でも、もう少しおしゃれな感じをプラスしたい」
と思ったり、
「笑顔になるお手伝いをします」というキャッチコピーをつけたんだけど、
「でも、まだそこまで笑顔にする自信がないので控えめにしたい」
とか、
「そこまで出たがりではないのでイラストは控えめに」
とか、
めんどくさい要望があれこれ出てきます。
結局あれこれやって貰ったんだけど、
「折角デザイナーがデザイナーにお願いしてるんだから、普通の形じゃなく型抜きとか変わったものにしたい!」
と思い始め(先に言えよっちゅー話よね)
口の形にしてもらい、完成しました。
これで入稿したんですけど、実は出来上がってからしばしモヤモヤしていました‥
「口ばっかり出してしまい、うめちゃんはちゃんと自分が作った感が得られたのかな?」と。
でも、最初から自分が作っていたら100%この名刺は出来上がっていません。それは間違いないのです。
しかし、先日お会いした数人に名刺を渡したところ「かわいー!!」と言ってもらえ、その時やっと気持ちが晴れました。
うめちゃんに作ってもらった名刺が評価された!とうれしくなったのです。
確かにたくさん意見は言ってしまった。
でも、「一緒に作った」と思えばいいのではないか?
と思えたのです。
もしかしたら私は今まで仕事をしている時にクライアントの方と一緒に作るのではなく「自分だけが作る」と思ってたのかもしれない。
デザイナーが作ったものにクライアントが意見を言うということは、それだけ本気だから。
そんなわけで、デザイナーである私がデザイナーであるうめちゃんに名刺をお願いしたら、素敵な名刺ができただけではなく学ぶことがたくさんあったという話でした。
デザイナーさんで、もし憧れのデザイナーさんなどいたら、一度依頼してみたら学べることがたくさんあるのでは?と思うのです。
・仕事の進め方について学べる
・提案資料について学べる
・クライアントの気持ちが分かる
など。
名刺は気に入ったのですが、出来上がりを見たら
「これは絶対活版印刷だったらもっと素敵だ!」とか
「ふかふかした紙にしたい」
などさらに希望が出てきました。(いくらかかるんだ!!)
なので、さらにパワーアップしたいと思っています。
うめちゃん、たくさんの私のわがままを聞いてくれたこと、ロゴを作っていただいたことでさらに自分の仕事の方向性が見えてきたり、自分の長所を知ることができたこと、感謝しております!ありがとうございました!
私のTwitterはこちら。
https://twitter.com/nomograph_yumi