YOASOBIと楽曲(16) ミスター編
YOASOBIと楽曲について語る第16弾。今回は今話題の新曲「ミスター」。YOASOBIが自信作として世に送り出したこの曲を解剖する。
「はじめての」企画第1弾
この曲はYOASOBIと直木賞作家4人とのコラボ企画「はじめての」の第1弾として発表した曲である。
原作は島本理生さんの短編小説「私だけの所有者」。はじめて人を好きになったときに読む物語として書き下ろされている。
小説のあらすじは…
ここでは言わないようにしよう。これはぜひ自分の手で、1から読んで欲しい物語だと私は感じている。
楽曲の特徴
この楽曲の特徴は2つ。
1つ目は転調の嵐。元々転調する曲が多いYOASOBIだが、この曲は何回か転調している。そして、「夜に駆ける」で話題となった半音下げる転調もこの曲で取り入れている。
半音下げる転調は、楽曲が盛り下がってしまう可能性があり、入れることがとても難しい。
それでも、曲の中に折り込み、かつ楽曲を盛り下げないAyase氏の技術はなかなか凄いものである。
またikura氏がこれについて来ているのもすごいことだ。半音下げる楽曲が少ないということは、それだけ練習する機会も少ない。
しかも下がった後に上がっているので曲の難易度はかなり高いだろう。それを歌いこなすことができるikura氏の歌唱力はかなり高いといえる。
2つ目はベース。特にイヤホンをつけて聞くとわかりやすいが、この曲はベースがめちゃくちゃいい味を出している。
ベースは元々縁の下の力持ちというポジションで、曲に厚みを与えることが多いが、この曲ではそれが特にしっかり出ており、ベースにこだわって作った印象を受けた。
最後に
YOASOBIの自信作として世に送り出された「ミスター」。Billboardのランキングがあまり上がっていないのが不思議なくらい完成度が高い。
ただ、確かに1回曲を聞いただけでは魅力を見つけにくいというのも正直なところだ。
この曲は原作を読み、曲を何回も聞く事で、魅力を発見できる曲だと私は感じている。いわゆる「スルメ曲」ってやつだ。
そのため、あまりYOASOBIに興味のない人は1回聞いてそのまま離れて言ってしまっているのかなと感じた。
聞けば聞くほどいい曲だと感じるようになるので、何回も聞くということを、もっと世に広めれたらと私は思う。
今回はここまで。
お知らせ
YOASOBIと楽曲について語る企画を毎週金曜更新で続けてきたましたが、しばらくの間このコーナーはお休みにさせていただきます。
理由は、この企画が最新曲に追いついてしまったこと、私用が立て込んでおり、週2回更新するのがちょっときつくなってきたことが挙げられます。
また新曲が出たら再開しようとは思っていますが、もしかしたら毎週火曜の更新時に入れ込むかもしれません。
ただ、私用が終わり時間が出来たら、また週2回更新に戻そうとは思ってます。(何をするかは未定ですが)
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
引き続き火曜日の更新は行っていきますので、今後ともよろしくお願いいたします!