不登校から飛び級で博士号を取った話
中学生の頃、私は「不登校」でした。中学3年の期末試験では、数学の答案をすべて埋めたものの、結果は0点。高校時代には、クラスの前に立たされ、教師から「この学校には必要ない」と言われたこともあります。そんな私ですが、なんとか大学に進学し、プログラミングに出会って魅了され、最終的には工学で博士号を取得しました。現在は子供向けのプログラミングスクール「TechChance!」も運営しており、不登校の子供を持つ保護者の方から相談を受けることもあります。
本記事では、好きなことを通じて博士号を取得するまでの道のりをお伝えします。
そもそも博士号とは?
大学での学びには、大きく分けて学士、修士(博士課程前期)、そして博士(博士課程後期)という三つの段階があります。
学士は通常4年間で取得する学位であり、基礎的な知識とスキルを学びます。次に修士、そして博士という順序で進んでいきますが、それぞれのステージで求められるものは大きく異なります。
博士課程前期(修士課程)では、2年間で、基礎的な研究のスキルを学び、一定の研究テーマに取り組むことが求められます。
博士課程後期(博士課程)では3年間で、研究成果を発表し、分野において新しい知見を提供することが目的となります。
日本における飛び級制度の種類
日本の大学制度には主に3種類の飛び級制度があります。
まず、大学3年から直接大学院に進む飛び級制度が一部の大学で設けられています。
次に、博士課程前期(修士課程)を早期修了する制度、さらに博士課程後期を早期修了する制度があります。
ただし、飛び級の可否や条件は大学ごとに異なるため、在籍中の大学の規定を確認することが大切です。
私はこの制度を利用し、博士課程前期と後期の両方で早期修了を果たしました。しかし、実は飛び級や早期修了が必ずしもキャリアに有利とは限りません。
飛び級のデメリット
飛び級には、以下の2つのデメリットがあります。
デメリット1:研究期間の短縮
研究者を目指す人にとって、博士課程は自分の研究テーマに集中できる貴重な時間です。しかし、早期修了を目指す場合、研究期間が短縮され、十分な成果を挙げるまでの時間が限られてしまう可能性があります。卒業後に講師や助教授として研究室に所属すると、学生の指導や学会運営、研究室の管理業務などが増え、研究に集中する時間が制限されるため、研究者志望の方には慎重な検討が必要です。
デメリット2:修了時期のズレと就職活動への影響
一般的に、大学院は3月に修了し、4月に入社するスケジュールが主流です。しかし、早期修了を利用する場合、修了時期がズレることがあり、就職活動に影響が出る場合があります。例えば、私自身は9月に修了したため、通常の新卒採用スケジュールと合わず、調整が必要でした。
飛び級を検討する際は、これらの課題を理解したうえで判断することが重要です。
博士とはどうやって取るのか?
一般的に、博士号を取得するには、3年間(一貫制の場合は5年)の在籍と必要単位の取得、博士論文の提出と審査の合格が求められます。ただし、大学や学部によって異なる学位授与基準があるため、それらの条件も追加で満たす必要があります。
例えば、私の学部では、審査付き学術論文を関係学協会等に2編、さらに国際会議論文を1編発表することが条件でした。これらの論文はランダムな外部の教授による審査が行われ、承認が得られなければ進行できません。そのため、論文審査に通らず、7年以上在籍したものの退学せざるを得なかった先輩もいます。このようなケースは博士課程では珍しくなく、博士号を取得する厳しさを物語っています。さらに、日本では博士号の価値が相対的に低く、取得しても必ずしも研究職に就けるわけではありません。私自身も研究職には就かず、一つの資格として持っている程度で、正直なところ大きなメリットは感じていません。また、博士課程を進む中で、教授などの「本当の天才」たちとの能力差を痛感し、自信を失う場面も少なくありません。実際、わたしは教授が天才すぎて少し会話するだけで自分の愚かさを呪う日々でした。
博士号への希望と意義
それでも、博士号は研究職において必須ですし、海外でのキャリアには大きなアドバンテージとなります。ビザの取得においても有利です。
有料部分の内容紹介
このNOTEの有料部分では、「博士号を飛び級で取得する方法」に関するリアルな情報をお届けします。大学選びには自己分析や綿密なリサーチを行った方が多いと思いますが、研究室選びは意外と軽く考えられがちです。しかし、研究室選びは博士課程の成否を左右する非常に重要な要素です。そのため、ぜひ慎重に選んでいただきたいと思います。
目次
ブラック研究室を避けるための唯一の方法:「〇〇〇」
必要最小限の労力で実験をする方法〇〇〇(特に情報工学系)
課外活動の重要性
国際論文成功の鍵は留学生のサポート?
英語が苦手でもインドでの国際学会を乗り切った方法
研究室からの無償労働を防ぐ唯一の方法
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