アダルトVRを撮影する上で知っておきたい10の心得を伝授!
どうも、元AV監督の喜多郎(@kitaro)です。
仕事以外でAVなんてほとんど観なかったボクが、2016年7月にPCVR(HTC VIVE)を購入して以来、VRAVを買い漁るようになりました。人生で一番AVを買ってる時期だと思います。VRAVの素晴らしさについては「VRって素晴らしい!」という記事で存分に語っていますのでよかったらどうぞ。
自分でもVRAVを21本くらい制作しました。VRAVの撮影は、平面AVの撮り方とは全く違います。気にしなきゃいけないことが多く気が抜けません。
2017年に入ってからVRAVのリリース本数は飛躍的に増加し、平面AVで活躍する人気監督らがVRAVを撮り始めました。しかし残念なことに彼らの多くは平面AVの撮り方をそのままトレースしてVRAVを撮影しており、DMMレビューで低評価を連発しています。皆が待望していた人気専属女優初のVR作品がそのような低評価作品になってしまうのはとても悲しいことですし、せっかく勢いが出てきたVRAVからユーザーが離れていってしまうことも懸念されます。
というわけで今回は無職が偉そうにVRAVの撮り方のコツを講義したいと思います。まだVRAVを撮ったことがないというAV監督はこれを熟読してから撮影に臨みましょう!
VRAV撮影心得 十ヶ条
その壱 【近距離】が基本と心得よ!
VRAVと平面AVでは価値観が変わるということをまず理解してもらいたい。空間全体を映し出すVRAVはカメラと対象人物の距離が最も大事な要素なのです。VRAVを視聴するすべての人が望んでいるのは、対象人物の近距離撮影です。対象人物が近いほど画質が良く見えるし、パーソナルスペースに異性が入り込んでくることが何より興奮につながるからです。
平面AVで必須の行為だとしても、カメラと対象人物の距離が離れるのであればその行為はVRAVの場合は必ずしも必要ではありません。VRAVの場合、平面AVでは定番の女優が後ろに手をついて局部を見せつける騎乗位よりも、女優が前方へと覆いかぶさり顔が近くなる騎乗位の方が需要が高いです。
顔が近づくキスや、胸や股間が目の前に迫ってくるような行為がVRには求められている、ということを頭に叩き込みましょう。多少はメリハリをつけたほうがいいかもしれませんが本編の8割以上は対象人物がカメラに近い状態であることが好ましいでしょう。
其の弐 主観視点人物の【体位置】に細心の注意を払え!
主観視点人物の体(男優の体)と視聴者の体の位置がリンクすることで没入感が飛躍的に向上します。逆を言えば位置がズレているとそれだけで不満が募るわけです。女優さんがせっかく乳首舐めしていても位置がズレていると、自分が舐められている感覚を味わうことができずがっかりしてしまいます。撮影前に主観視点人物と同じ体勢で映像をプレビューして体がシンクロするようにカメラ位置を調整しましょう。HMDごしに見て自分の乳首の位置と映像の乳首の位置が大体同じだなと思えるあたりにあれば間違いありません。
主観視点人物の体(男優の体)と視聴者の体の位置をリンクさせるのは基本ですが、例外もあります。
下の図を見てください。これはスタンダードな騎乗位です。
この体勢で女優の顔の高さにカメラを設置し、擬似的に座位を表現するとしましょう。この場合は必ずしも主観人物の体と視聴者の体がリンクしている必要はありません。
なぜなら、目の前に女優の顔と体があり、視聴者はそこを重点的に見るからです。確かに真下を向けば自分の体があり、幽体離脱しているような違和感を感じるかもしれませんが、そもそも真下を見る必要がないし、カメラ位置の自由度が高く、演者の体勢も楽でより行為に集中できるため、良い内容になる可能性が高く、トレードオフが成立します。
ユーザーの視聴姿勢を考えて本編の構成する
映像と視聴者の体の位置がリンクしていることが大事だと述べました。だからこそユーザーが視聴するのに楽な姿勢をメインに構成する必要があります。無理な姿勢で長い時間、視聴したくないですからね。VRを視聴するのに楽な姿勢は座位か仰向けでしょう。特に座位は女優の顔と体がよく見えるので人気も高いです。
ボクは顔が目の前にある近接正常位視点が好きなのですが、これは土下座で視聴することになり体勢的につらいという声もちらほら聞こえ、万人ウケするものではないと思われます。ただ、他作品との差別化する時や、作品のスパイスとしてはオススメです。
其の参 【バイノーラルマイク】を活用せよ!
あたかもその場に居合わせたかのような臨場感を再現できるバイノーラルマイクはVRにおいて必須アイテム。女性が耳元に迫ってくる視覚映像と共にバイノーラルマイクのリアルなささやき、吐息、舐める音はとても刺激的です。
YOUTUBEなどで人気のASMRというジャンルはVRと相性がとてもいいです。例えば果てた後、寝るまでささやいて睡眠へと導いてくれるような、睡眠導入VRAVなんて作品は面白いと思いますし、高く評価されるでしょうしボクは買うでしょう。
其の四 【目線】と【キス位置】を入念に確認すべし!
女優の視線やキスの位置がズレていると「あれ目が合ってないなぁ・・・ えっキス? そこは首だけど・・・」という感じで視聴者をがっかりさせてしまいます。撮影前に視線の位置やキスの位置をしっかり確認しておきましょう。
キスはカメラに向かってエアーで行うことになり、ジャストなポジションはタイトなので入念なリハーサルをして、演者に位置を把握してもらうことが大事です。VRAVにとってキスは非常に重要な行為ですので、撮影中にズレてると感じたら、おもいきって中断して修正しましょう。
其の五 主観視点人物に【主張】させるな!
ユーザーの体となる主観視点人物(男優)の主張は厳禁です。男優選びも大事ですね。色黒マッチョよりも普通の体型の方が没入できるユーザーは多いはずです。
撮影では、男優の首から上は映さないようにして、声や吐息は出さないようお願いしましょう。VRAVってヘッドホン着用して楽しむものなので、男優の鼻息とかけっこう気になるんですよね。
其の六 【演技過剰】にならないよう注意せよ!
VRAVの撮影において主演の女優さんは孤独です。無機質なカメラに向かってしゃべり、男優もリアクションを取れないので反応がない状態で一人演技を続けていく。イッセー尾形じゃないんだから、どうしても演技くさくなってしまいますよ。
お夜食カンパニーの王様ゲームVRがなぜヒットしたのか。これは今まで短尺だったVRAV界にいきなり180分の長尺で殴り込んだってのが大きいわけですが、それ以外にも女優の演技がとても自然だったことが人気作になった要因だと思います。
それまでのVRAVって女優がただただ孤独に演技する演技過剰な作品ばかりでした。王様ゲームは2対2の男女で王様ゲームをするわけですが、主観視点人物の男は喋らず(話をふってもらえるのでそこにいる感覚は味わえる)、横にいるチャラい男が話を展開していきます。そのチャラ男と女優が会話することで、女優の演技がとても自然になってるんですよね。コミュニケーションによって女優の自然な姿を引き出し、より没入感高い作品に仕上がっている。男がしゃべり続けるっていうのはユーザーが嫌がりそうなものですが、実際見てみると案外そこまでうっとおしくなく、本格的な行為が始まれば男は静かになるので邪魔にはならない。女優の自然な姿を引き出せる画期的な手法だったと思います。「王様ゲームをやれば売れるだろう」と安易にパクってるメーカーさん、女優の自然な姿を引き出すってのが肝なんですよ。はっきり言って王様ゲーム自体はどうだっていいんですよ。
というわけで、会話することによって演技感はかなり薄れるので、お夜食カンパニー手法を取り入れてみたり、1対1の場合は女優と男優で普通に会話しながら撮影して、編集段階で男優の声を消す、というのも一つのやり方でしょう。ボクはそうしてました。
其の七 【ノーカット】に固執するな!
半分以上展開したのに一つのミスが発生したため「最初から撮り直し!」 みたいな、ノーカットこだわり監督もいるようですが、そこまでノーカットにこだわる必要はありません。
そりゃノーカットになるならそれに越したことはありません。でもカットを割ったほうが演者の負担が下がり、演技のクオリティーが上がり、内容が良くなると判断できる場合は、どんどんカットしていくべきでしょう。ただ、カット点が頻繁に続くと視聴者にストレスを与えてしまうのでその点は注意してください。
其の八 ハーレムものは【相手を気持ちよくすること】を考えて行動するよう女優に指示せよ!
VRAVで人気の複数女優が出演するハーレムもの。綺麗な女性に囲まれるというリアルではまず体験することができないハーレムこそVRAVの醍醐味だとボクは思います。しかし、ハーレムものってただ騒がしくて、挿入してる以外の女優がおざなりに行為をこなしてる姿が散見されハズレ作品が多いんですよね。
上記作品はボクが観たハーレム作の中で最も素晴らしい作品です。出演女優が豪華でみんな可愛くて美しい。やや騒がしさはあるものの演技がみんなとてもナチュラル。そして市川まさみさんの献身っぷりが見事! 他の女優が挿入している時、彼女はしつこいくらい男優の乳首を舐め続け、相手を感じさせようとしていました。市川さんって本当に素晴らしい女優さんですね。
ハーレムものはどうしても段取りやポジショニングに頭を奪われ、行為がおざなりになってしまう女優さんがいます。段取りも大事だけど「相手を本気で気持ち良くしよう」という意識で行動するよう、演者に伝えておきましょう。
其の九 【VRAVユーザー】になるべし!
ラーメンを食べたこと無い人間が美味しいラーメンを作ることはできません。多くのVRAVを鑑賞&体感し、何が良くて何が悪いのか自分なりに研究してください。
まとめ
というわけでボクなりのVRAV撮影の心得でした。少しでも参考になれば幸いです。
何も考えずきりがいいから十ヶ条にしたけどもう無いなあ。あとなんかあるっけ? 思いついたらまた追加しまーす。