ザ・フォーク・クルセダーズのデビューアルバム『ハレンチ』
京都にゆかりの深いアーティストの名盤をご紹介してまいります。
第1回目は、龍谷大学の加藤和彦、京都府立医科大学の北山修ら、京都の学生によって結成されたザ・フォーク・クルセダーズのデビューアルバム『ハレンチ』です。
このアルバムは1967年、アマチュア時代に制作されましたが、同年12月、同志社大学のはしだのりひこを加え、プロデビューしました。同アルバムからシングルカットされた「帰って来たヨッパライ」は大ヒットし、オリコンで史上初のミリオンヒットとなりました。私は当時4歳でしたが、その衝撃は今でも覚えています。デジタル機器のない時代に、テープのスピードを変えて録音するという革新的な方法で、斬新なサウンドを作り出しています。
ザ・フォーク・クルセダーズは、翌68年10月に解散してしまいますが、各メンバーはその後もそれぞれの分野で活躍し、北山修が作詞、加藤和彦が作曲し2人の連名で71年に発表したデュエット曲「あの素晴しい愛をもう一度」は、中学の教科書にも載るほど多くの人に愛されました。その後、北山修は精神科医としての仕事が中心となり、九州大学大学院医学研究院教授となりましたが、加藤和彦は精力的に音楽活動を続け、その後の日本の音楽シーンに多大な影響を与えました。少し大げさかもしれませんが、私は、ザ・フォーク・クルセダーズは日本のビートルズで、加藤和彦は日本のジョン・レノンだと思っています。
次回からも、加藤和彦を中心に、京都にゆかりの深いアーティストの名盤をご紹介し、今も昔も京都が新しい文化の発信地であることを述べたいと思います。お楽しみに。
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