EV車普及は蓄電池技術と連動させた計画を国が作るべきだ。
カーボンニュートラルに強い反対をする気はないんだけど、いくらなんでも強引すぎる動きには「ちょっと待て」と言いたくなる。 ユーロと中国の自動車のEV化の動きはさすがに性急過ぎるだろうと感じる。
EV化したとしても発電で二酸化炭素排出量を増やしたら意味がないし、中核になる蓄電池を作る時に二酸化炭素を増やしたら逆に危ない。 その危なさを持った形でEV化を押し進めるのが中国だ。 正直エンジン製造技術で勝てないのでEV化を強引に進めていると見たほうが良い。
ちなみにユーロなどでも結構強引にハイブリットまで強く否定する動きが見られる。 さすがにエンジン製造能力に長けるドイツやイタリアなどがストップを掛けたのだけど、ひとつの技術を盲信することは相当に危険だと思う。
カーボンニュートラルだけを考えても、水素や、バイオマスなどがあるし、 正直、次世代の蓄電池技術が見えてこないまま、強引なEV化や太陽光発電そして自然エネルギー発電を押し進めるのは、逆に地球環境を悪化させる危険もあるのだ。
このあたりは日本の産業界では気付いている会社が多いようで、次世代蓄電池の種になりそうな研究は、非常に数がたくさんある。 ぶっちゃけ、数が多すぎて今後どう絞込み、実際にどう普及させるべきかの問題の方が大きかったりする。
次世代蓄電池の技術力では日本はほぼトップにいる。けれど、シリコン太陽光発電で、技術的に優位にいたのに、販売と普及で中国に追い抜かれたように、日本の場合追い抜かれる危険が非常にあるのだ。
まず、お人好しの日本の企業はシリコン太陽光パネルの技術を中国国営企業と手を結んで教えてしまった。人件費が安いから安く作れると言って喜んでいた日本企業は技術を盗まれた上、国家レベルでガンガン設備投資する別の中国企業に価格面で完全に負けてしまった。
販売も中国は政治家に取り入る手を平気で使う。政治家やトップを抱き込んで、約束を取り付け強引に入り込むことを世界中で行っている。
ちなみに日本でも大阪の太陽光発電事業などはどう見ても大阪維新に取り入って行われたとしか思えない状況があったりする。
しかも強引に山林を切り開いて設置された太陽光パネルは土砂崩れを起こすなど環境破壊を大きく進めてしまうような事態すら発生している。
人件費が安いから、「安く作れる」と考えて技術を取られた企業。
国家レベルでガンガン設備投資する相手に「民に任せよ」と言ってる国家。 そして他国の製品を「安いから」と平気で抱きこまれて、自治体レベルで導入してしまう政治家。
その上、環境破壊まで推進している。
まさに馬鹿丸出しだろう。
こんな馬鹿げたことを民間も国家も政治家も続けていく気なのだろうか? 地球温暖化問題やカーボンニュートラルに対処していくとしても、問題をしっかり見直し戦略を見直さないと、本気でまずい。 特に蓄電技術は極めて重要なキー技術なのだから、研究、製造、普及まで官民が一体となって戦う必要がある。
かつて「鉄は国家なり」の時代に官民一体となって取り組んだ。少なくともそれに近い形で、多くの民間技術者も国も集まって、研究から製造、販売まで含めた戦略を立てないと、非常に危ないことに成ると思う。
特に中国やユーロのように何年までに全てEV化のような計画は最悪だ。 EVにしても自然発電にしても、蓄電技術の進歩によって性質や使いやすさが大きく変わる。それにリチウム蓄電池一辺倒になって 、強引に大量の蓄電池を作れば、逆に環境にも経済にも大きな負荷をかけてしまうのだ。
国がEV化へのロードマップを出すのなら、最低でも蓄電技術と連動させるような形で出さないといけない。 何年までに蓄電技術性能目標、その何年か後にEV自動車と自然発電の普及目標のような形で、連動性がある形にしないとまずいのだ。
こういったロードマップを出すことが可能なのは、多分日本だけだろう。少なくとも蓄電技術に関して多くの可能性(技術のたね)を持った国にしかできない。 正直ユーロや中国のロードマップは余りにも不確実性が高すぎます。 不確実性をできるだけ減らしたロードマップを作ることが重要なのです。