生後6ヶ月のハードな入院生活
前回の続き…。
地獄の5日間の入院生活を終えてまいりましたッ…
病院では付き添い人は原則交代不可&面会不可のため、育休中のわたしが120時間ぶっ続けで付き添うことになったのだ。
病室のマイテリトリーにあるのはベッドと椅子だけなので、ほとんどの時間をベッドで過ごし、本当に文字通りずっと「付き添い」をしていたことになる。
寝る時ももちろん添い寝。
こんなに人と一緒にいたのは人生で初めてと言ってよい。付き合いたてのそこらの学生カップルより一緒にいたと思う。
正直言えば、入院生活は辛かった。2日目くらいで峠を迎え、病院から逃亡する妄想ばかりをしていた。
何が辛かったのか。
振り返りながらまとめていきたい。
これを読むあなたも突然付き添い入院するときが来るかもしれない。その心構えにどうぞ。
自由がない
第一はこれ。
常に私が赤さんを見ている必要がある。言うなれば常にワンオペ状態。私が離れるときは看護師さんに頼んで見ていてもらわなければならない。
つまり、自由にトイレにも行けないのだ。
一方で、看護師さんは常に忙しそうであり、なかなか頼みづらい。
トイレなどは赤さんが寝た時にサッと済ませばいいかと思ってると、今度は
なかなか寝ない
常に廊下を誰かが行き交うなどバタバタしているし、消灯まで(7-22時)は電気が付いている。
ジーナ式を実践していた我が家では昼寝でも寝る時は真っ暗で静かな環境を用意していたので、それが全くできなくなってしまったのだ。
結果的に赤さんの眠りは浅かったり、すぐ目が覚めてしまったりすることが多かった。
赤さんが寝てくれなければ、トイレにはもちろん、ミルク用のお湯を汲みに行くのも憚られる。
※最終的には起きていてもササッと行けるようになるが、それでも心理的プレッシャーは残る。
こうして赤さんと私は病室に引き篭もるほかなくなったのだ。
ただ病室にいるだけでも大変なのは次の問題があるからだ。
点滴入れ直し問題
乳児に点滴を入れるのはかなり大変ということが今回しみじみとよくわかった。
乳児の血管は細く、皮下脂肪で見えづらいので針を入れにくいのだとか。たしかに15分以上はかかっていた気もする。
もちろんその間、赤さんは泣き叫び続けている。
やる方もやられる方も誰もが辛い作業なのだ。
しかし、大変な努力で入れたこの点滴のチューブ、かなり繊細で割と簡単に抜けてしまう。
もちろん、テープや添え木でガッチリ固定するのだが、赤さんは手をブンブン、足をバタバタするわけで次第に緩くなっていく。
今回の5日間の入院中、3回入れ直した。
2回目からは挿入場所が手から足になり、看護師さんたちも毎日テープを巻き直すようになった。
みんな理解したのだ。赤さんと点滴はめちゃくちゃ相性が悪いのだと。
わたしも点滴が取れないように気を遣った。
足をバタバタするときは枕を足の下に差し込んだり、寝る時は枕を足の上に乗っけたり。
3回目の入れ直す前には医師に「次取れたら入るかどうかわからない」なんて脅しをかけられていた。
この点滴問題には本当に気を遣ったのだ。
健康的?な食事
病院での唯一の楽しみは食事だろう。他にすることはないのだから。
付き添い人の食事は家族食と呼ばれ、事前に食券を購入して予約しておく必要があった。ちなみに値段は患者用の病院食よりやや高い(660円)
しかし、だ。
やや高いからといって美味しいわけではない。
不味くもないが、特にうまいわけでもなく、量が多くもなければ、安くもない。そんな当たり障りのない虚無のような食事が家族食なのだ。
昔は学校給食も美味しく食べられたのにな。いつまにか舌が肥えてしまったのか、日本経済が悪くなったのか。笑
いずれにしても2食ほど食べてやめてしまった。
売店でおにぎりやカップ麺を買ったり、差し入れのパンを食べたりしていた。
それでも食事は唯一の楽しみだった。退院後、体重を測ったら2キロ近く痩せていたけど。
以上のように付き添い入院はかほどに辛いものである。そもそも入院生活というのは辛いものかもしれないが、それは治療のために我慢できるものだ。しかし付き添い人はいたって健康、このギャップにやられてしまうんだろう。
付き添い入院の問題
調べてみれば、最近全国的にも問題もなっているようだ。
まさにこの記事の通りである。特に長期入院の場合はこの労苦は筆舌に尽くし難いだろうと思う。
入院中も思ったが、そもそもこれは医療的ケアであり、看護師や病院スタッフの仕事なのだ。もし私が育休を取っていなければ夫婦どちらかが仕事を休まねばならないし、最悪辞めたなくてはならないことだってある。
それは果たして良い医療と言えるのだろうか。
今回付き添い入院してみて、色々見えてなかったものが見えてきた。
最後に子どもの付き添い入院になるときは次のことを覚えておくと良い。