
余った生地の使い道

秋に作った一世一代のツイードジャケットですが、けっこう生地が余りました。テイラーさんからは、持ち込みで帽子を作ってくれるお店を紹介していただきましたが、今のところはタンスの中で眠らせています。
しかし、フォックスブラザーズというメーカーの素晴らしい生地をそのままにしておくのももったいないので、何か作ろうと思います。
これを使ってお世話になったYさんにお祝いの品を作ることにしました。ポケットティッシュのケースくらいなら作れそうです。
Yさんはいつも忙しく動き回っているのですが、どこが優雅な雰囲気をまとっています。装いも決して華美にはならず、小物の色を合わせたり、髪留めや靴下など、さりげないところで個性を出すのが上手です。
大人数いるなかでお仕事されていましたが、一番センスを感じさせる方でした。ぱっと見は普通なんだけど、どこか違うよなと思わせる。それが、”かっこよさ”なんだと思わせてくれた人です。たくさん勉強させてもらいました。今思うともう少し洋服の話もしたかったです。
ポケットティッシュを包み込める大きさに生地をカットします。残布はたくさん余っていますが意外と大きい面積は取れないので、ちょうどよい部分を探します。

カットして形を整えたら口になる部分を折り返します。アイロンを当て折り目を付けてから、まつり縫いをしていきます。

縫い目が外側になるように折り返したら端を、返し縫いします。ほつれにくくするために、ブランケットステッチもかけました。

ひっくり返して完成です。

ツイードは細かい毛が抜けてくる素材です。ティッシュを引っ張り出すときに生地とこすれて毛が付着しにくいよう口が開く調整をしました。中身が見えてしまい、ちょっとかっこ悪いですが、ここは機能性を優先させます。

ツイードのポケットティッシュケースは空気を含んだパックを包み込むことでぬいぐるみのような触り心地です。大きさもかわいい感じで、やわらかいツイードの雰囲気を存分に感じることができます。簡単に作れるのもいいですね。
楽しくなってきたので箱も作ることにします!こっちの方が大変かもしれません。ちょこちょこしたものを作るのが好きで、いろいろと材料を持っています。

春なので、桜をイメージした箱にします。厚紙とスライスされたナラ材と友禅紙を使います。

この友禅紙の色柄がきれいで気に入っています。毎回使ってしまうのでどんどん少なくなってしまいました。今回が最後になりそうです。

途中、貼り付けた木材が厚すぎてふたが閉まらなくなりました。仕方ないのでいったんばらします。
なんやかんやあって完成しました!



本当はタグを縫い付けたかったのですが、そこまではもらえなかったので、キツネのピンバッチを付けました。


我ながら、久しぶりに気持ちのこもった品を作りました。途中、自分が楽しんでいた部分もありますが…。
Yさんへ
かれこれ5年ほど在籍されていたようで、そんな話を聞くと自分もずいぶん音楽を続けていたんだなと感慨深い気分に浸ってしまいました。これからも素敵なセンスを磨いていってください!
お世話になりました。