岡野博覧会

 配信で岡野陽一さんの第3回単独公演「岡野博覧会」を視聴した。

入りからパチンコネタで、思わず微笑んでしまった。岡野さんのパチンコを語る姿が面白くて何度も動画で見ていたので、嬉しくもありどこか感慨深くもあった。

 意識低い系セミナーのネタは、意識高い系を皮肉っている感じで終始あるのかと思っていたが、遅刻する側に対する寄り添いの姿勢が新しく、すごく面白かった。私も遅刻する時無意識にこれやってるかもしれない。岡野さんの「人間ってこんぐらいの物に対して優しいの、犬猫ってそうでしょ」ってセリフがその通り過ぎて、頷いてしまった。自分よりすごく下にある物とか人に対して、人って強く出にくい心理みたいなものってある気がする。

 長尺コントの間に挟まっているショートのネタが、確かに入りからキャッチーでめちゃくちゃ面白くて、それを見せてもらえるの単独ならではなんだろうなと思った。吉住さんだったり子役の子だったり、もっと岡野さんがいろんな人と一緒にやるコントを見てみたい。

 街頭演説のネタ、ちょうど同僚と「水曜日って要らなくない?」って話してたところだったからなおさら楽しかった。水曜日がなくなった世界線に一瞬だけ行ってみたい。シンプルに話が上手いというか、説得力あった。もしこんな人いたら票流れていってしまいそう。

 千円カットの美容師さん?のプライドのネタ、実は他のいろんな業界にもその方向のプライドを持った人が潜んでたりしそう。

 岡野さんが2台のパチンコ台を楽しんでいる様を数分間見せられ続けた時間、一種の狂いだった。

 私はこの博覧会の配信チケットを購入する前にSNSで感想を調べていた。そのいくつかの感想に違和感を感じていたんだけど、PTAのネタでその謎が解けて良かった。配信ならではの答え合わせが出来、とてもワクワクした。このネタだけでも、面白すぎて終わるのが嫌で、スマホの電源を消しそうになった。

 ネタのお葬式、地味に音楽とともに没ネタが流れていくのが面白すぎた。野球の没ネタを実際にステージとか動画とかでやってみてもらいたくなった。

 最後のネタ、クズ人間で優しくて大好きだった。配信ならではな部分ではオープニングを見返せたり、昼公演のパチンコが当たったところを最後に載っけてくれていたり、見応えがあった。生でもちろん見てみたい芸人さんの一人なのだけど、配信で見れて良かった。子役の人もしっかりしていて、自分は同じ歳の時に何を成せていたのだろうか、と考えかけてやめた。

 何かを1から作れる人っていいなあ、ゼロイチで何かを作る仕事、人に憧れ続けている。

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