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Surface Duoの良いところ、悪いところ

Surface Duoを購入してから、毎日携帯してヘビーに使い込んで一週間程度が経ちました。

これまで購入したスマホの中でもトップクラスの美しいデザインで、それだけで所有欲がかなり満たされていますが、デバイス全体で見た時の完成度は、残念ながら今ひとつ(ふたつorみっつ)。
ということで、今後購入を検討する人の参考のため、以下、良いところと悪いところを備忘録的に列記することにします。

Surface Duoの良いところ

① デザイン
表面はホワイトのガラスが美しく、出っ張りなど余計なものがなくシンプルを極めたデザイン。しかも驚異的な薄さ。
ただ、後述するようにこのシンプルなデザインと引き換えに色々な機能が犠牲になっていると思われる。

② 2画面の使いやすさ
片方の画面でメールなどのアプリを開いている時に、メールの添付ファイルなどをクリックすると、もう一画面の方でファイルが開かれる、という仕様になっているのはとても便利で、これが2画面スマホのビューアーとしての最大の利点と思われる。
あとは、片方画面でyoutube、kindleなどのコンテンツを再生しつつ、もう片方の画面で調べ物やニュースサイトを見る、といった使い方ができるのも多少は便利(とは言ってもそれほど重用はしない)。

③ 読書のしやすさ
Kindleアプリなどで読書する時に、2画面見開きで文庫本を読むような感じで読める。これにより、一画面で読むより読書体験がより実際の読書に近くなるためか、読書により没入できる(気がする)。
特に漫画や横書の書籍を全画面表示で読むときは、2画面で上手く表示されるのでこの形状は本当に読書体験には最適に感じる。
ただし、縦書書籍の場合、真ん中のヒンジ部分の画面が見切れることによるデメリットは後述。

④ ヒンジ部分の動作が滑らか
折りたたみスマホなので、折りたたんだり開いたりといった動作を頻繁に行うが、この動作の核となるヒンジ部分の完成度は極めて高い。とても滑らかに動き、どの角度で止めても、そこからブラブラ動いたりせずしっかりと固定される。
閉じるときも、パフっと優しく気持ちよく閉じる。
しかもステンレスで美しい。
ヒンジの造形技術は、Microsoftのお家芸になっているのだろう。

⑤ アスペクト比のおかげで、見やすい画面サイズ
一画面の大きさは5.6インチと、iphone12 miniと0.2インチしか違わない。しかし、縦長のiphone12 miniと違い、Surface Duoはアスペクト比が4:3とipad miniと同じであり、その数値よりも遥かに画面サイズが大きく感じる。

Surface Duoの悪いところ

① 動作の不安定さ
何よりもこれが最大の弱点。細かい挙動不審が多くて説明が難しいが、主な不安定挙動を列記すると以下の通り。
・2画面で開いているのに、突然、360度折りたたんだ時のような1画面モードになり、片方の画面がブラックアウトする。
・タッチパネルが意図した反応がしない場面が多々あり(触っても反応しなかったり、横からスワイプで画面を戻ろうとしたり、下からスワイプでホーム画面に戻ろうとしたら、なぜか別のアプリが開く)。
・画面を横向きから縦向きに変えたときの反応が遅かったり不安定で、しかも画面の向きを変えた時にその時に開いていたアプリが突然バグったり、閉じたりする。
・全画面表示でアプリを開いているのに、突然1画面表示に戻ってしまう(特にkindleで生じることが多し。kindleアプリはなぜか挙動が特に不安定)。

動作・挙動の安定性については、最も秀逸と言えるiphoneやipadが10とすれば、Surface Duoは4.5くらいに感じます。

② 強度に不安
デバイスの側面がプラスチックのため、造形は美しい反面、落としたら確実に割れそうな感じがする。また、デバイス本体がとても薄いので、ねじれにも弱そう。
脆い側面を保護するために、ゴム製のバンパーが付属しているが、これを付けると、せっかくの美しいデザインが一気に野暮ったくなってしまったので、自分はすぐに外してしまった。ただ、付属品として同封されているので、おそらくMicrosoftとしても使用推奨と思われ、裸で使う場合にはかなり気を遣う必要がある。
しかも、今のところは日本未発売で、日本での修理サポートが受けられないので壊したら一発アウト。

③ 画面の真中部分(ヒンジ部分)が表示されない
このデバイスの思想が、Galaxy z foldのような「1画面の折りたたみスマホ」とは一線を画し、2画面で使う、ということを前提としているので仕方ないと思うが、ディスプレイの真ん中部分(約1センチ弱)が表示されないというのはなんとかできなかったのかと思う。
特にkindleの「縦書き」書籍を全画面表示で読む時に、アプリが2画面に対応していないので、ディスプレイ真ん中部分の文字が消えてしまう。そのため、一々画面をスライドさせて文章を確認しなければならないのは非常に面倒。
その他、youtubeやネットフリックスなどの動画を全画面で見るときも、画面の真ん中が切れてしまって字幕とか読めないことが多く、これまた残念なことに。
全画面表示で使うのは、あくまでもオマケ程度に考えておく必要がある。

④ カメラが致命的に使いにくい
カメラは、デバイスの背面には無く、右側のディスプレイの上に一箇所設置されているのみ。そのおかげで、美しいデザインは保たれているが、セルフィーを撮る時以外は、このせいで、シャッターを切るまでのプロセスが非常に面倒。
まず、カメラアプリを作動させ、画面を360度開いてカメラのレンズを外側(被写体)に向ける、という動作が必要になるが、この一連の動作が結構手間取るし、しかも、デバイスの反応が悪く、レンズを被写体に向けてもずっとセルフィーモードのままから切り替わらないことも多々ある。
また、シャッターボタンを押してから撮影されるまでタイムラグもあり、シャッターチャンスを上手く捉えられない。
一度使ってみればわかるが、とにかく写真を撮るまでの動作が面倒でスムーズにいかないので、このデバイスで写真を撮ろうという気には全くなれない。

⑤ バッテリーが心もとない
使い方にもよるが、おそらくヘビーに使うと1日なんとか持つかどうか、というレベルと思われる。なので、スマホ2台持ちにするか、モバイルバッテリーが無いと若干不安なレベル。

⑥ 値段に見合わない基本的機能の欠如ないし不十分な点
このデバイスは10万円を超えるいわゆる高級スマホに入る部類であるにも拘らず、デザインを優先させたせいか、値段に見合わず基本的な機能のグレードが低い点が目立つ。
・NFCが無い
・スピーカーがモノラル
・カメラ性能の低さ(今どきの高級スマホには珍しく、シングルレンズのみ)
・Face IDがない(指紋認証だけ、これはこれで便利ではあるが)

⑦ Surface ペンはそれほど使いやすくない
一応ペンタブとしても使えるが、Surfaceペンはアップルペンシルなどと比べると追従性がかなり低いので、おせじにも書きやすいとは言えない。

⑧ 文字入力が普通のスマホよりしづらい
2画面スマホなので、基本的には両手で使うことが想定されている。
そのため、普通のスマホのように片手でササッと文字をフリック入力するような使い方ができない(360度折りたたんで1画面にしてもサイズがでかく片手で扱いづらい)。
そのため、両手で抱えて持ちつつ文字入力することになるが、その際のベストポジションが無く、ちょっと文字入力しにくいと感じることも。

改良版Surface Duo2 の日本発売を望む

以上のように、2画面スマホとしての独特の使いやすさもありますが、その反面残念なポイントも多いです。

今のところこのデバイスは、「美しいデザイン」と「2画面」という特徴だけに魅力を全振りしたようなコンセプトデバイスにとどまっていると言わざるを得ないです。
Microsoftがこのデバイスを今後どこまで発展させるつもりなのか、もしくはかつてのwindows phoneのようにディスコンするのかは今のところは不透明な情勢です。

5G対応とカメラ性能を向上させた次期モデルを検討しているという報道も目にしましたが、個人的には、動作の安定性と強度(側面をアルミにするなど)を向上させた2ndモデルを、是非日本で発売してもらいたいです。

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