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SonyのLinkBudsは、コンセプトは良いものの、立ち位置は中途半端な印象

最近の自分の仕事や生活のスタイルは、音楽や音声コンテンツの視聴、ウェブ会議の用途で、イヤホンが身体の一部になりつつあります。
このため、
①長時間装着していても不快感が少ない
②装着していても外からの音が聴こえて会話もできる
③音質も良ければなお良し

という3点をバランス良く満たしてくれるイヤホンを探し求めています。

この第一候補として、骨伝導イヤホンの期待の新作であるOpenRun Proを試してみましたが、長時間の装着と外音の聞こえ方については申し分なかったのですが、音質(特に低音)が今ひとつで、音楽(特にロックやアップテンポの激しい音楽)を楽しむという用途では正直まだまだという印象でした。

そんなところ、OpenRun Proに続いて、SonyからLinkBudsという「周囲の音が聴こえる」という触れ込みで耳の穴に突っ込まない形状のイヤホンの新作が出たので、今度はこちらをトライしてみることに。

ここでは、使用感などのざっくりした感想を述べますので、スペックや耳の穴部分が開いているという特殊な形状については、以下の公式サイトでチェックしてください。

インナーイヤー型と骨伝導型の中間の立ち位置

試した結果として、イヤホンの音質、長時間装着の不快感の大きさや外音の遮断性の高さという点でいえば、私の感覚では
カナル型(airpods pro等)>> インナーイヤー型(無印airpods等)> LinkBuds >> 骨伝導
という位置付けになりました。

音質は低音を除けば良好

音のクリアさという点でいえば、インナーイヤー型のイヤホンと遜色ない音質で、骨伝導イヤホンよりは圧倒的に良いと感じました。

しかし、残念ながら低音のパワーはかなり乏しく、低音が必要なロックやヒップホップ、EDM等の鑑賞目的だとかなり物足りないと感じます。
音楽を楽しむということであれば、このイヤホンだとアコースティック系などの低音域が不要な音楽に限られると思います。

装着感は今ひとつ

言葉では説明が難しいのですが、このイヤホンはかなり特殊な形状で、カナル型やインナーイヤー型のように耳の穴に突っ込む形状ではなく、耳のくぼみを利用してはめる方法で装着します。
ですので、装着しても耳の穴の中が痒くなったり痛くなったり、という不快感はありません。Galaxy Buds Liveと非常に近い装着感です。

Galaxy Buds Live程では無いものの、耳の穴の入り口部分にはイヤホンが密着した状態になるので、全くのストレスフリーではなく耳に圧迫感みたいなものはあります。
なので、相当長時間(2~3時間くらい)の装着となってくると流石に気になってきます。この点では耳に対しては骨伝導イヤホンの方がストレスフリーです。

ただ、骨伝導イヤホンはネックバンドが邪魔くさいというデメリットもありますので、どっちが気になるか、ということは個人差があるかと思います。

外音についてはまあまあ聞こえるという感じ

外からの音については、インナーイヤーイヤホンを付けている時よりもよく聞こえるという印象です。
ただ、耳の穴付近が多少塞がれた状態ではあるので、何とも言えない密閉感のようなものは感じますし、耳の穴の直ぐ傍で音楽が鳴りますので、音楽再生時はそれなりに外音が遮断されるような印象です。
これに対し、骨伝導イヤホンの場合は、装着しても耳の穴付近には何もない状態なので、外の音の聞こえ方は骨伝導イヤホンの方が確実にクリアです。特に音楽等を流した状態のときは、圧倒的に骨伝導イヤホンの方が外の音は拾えるという印象です。

この点数値化は難しいのですが、感覚的には、外で鳴っている音の大きさを10だとして、イヤホンを装着して音楽等再生している時に聞こえる外の音の大きさは、
インナーイヤーイヤホンは4
LinkBudsは6
骨伝導イヤホン8

という印象です。

すべてがまあまあという印象

以上で述べてきたように、このLinkBudsというイヤホンは、装着感や性能等含め、全てがインナーイヤホンと骨伝導イヤホンの中間という立ち位置で、良く言えばバランスが取れている、悪く言えば中途半端、ということになります。

個人的な感想としては、長時間の装着の不快感と外音の聞こえ方を考慮すれば骨伝導イヤホンの方が優位性があり、この優位性を上回るほどの音質の良さがLinkBudsにあるかと言われれば、それ程でもない、というのが率直な感想です。

また、装着感や外音の聞こえ方という点では、インナーイヤーイヤホンより若干優位性があるという程度なので、そうであれば現状ではLinkBudsよりも音が良いインナーイヤーイヤホン(無印airpodsとか)を買った方が、2万3100円という価格等も踏まえると、全体的な満足度は高いような気がしました。

今後、もし音質(特に低音)が格段に良くなるようであればLinkBudsの新作に期待したいと思いますが、そうでなければ、とりあえずは自分にとっては骨伝導イヤホンの方がファーストチョイスになると思います。

なお、ここでは評価の対象にしませんでしたが、このイヤホンの大きな特徴として、周囲の雑音を排除するマイク性能が特筆すべきもののようです。
人によっては、この点を重視して使うという選択肢もあるのかもしれません。


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