キタカブリ【男鹿半島採取録3部作】PART3【立往生地獄】
2024年11月9日、時は来た
昨年、マイマイ掘りを開始したのは年明けの1月3日だった。
とにかく雪が多く、採取には随分と時間と体力を奪われた。
今年は雪が本格的に降り始める前に採取に出向こうと思い、その記念すべき一発目に男鹿半島を選んだ。
実はある方から、男鹿半島で30年前に48mmのキタカブリを採取したと話を聞き、標本を見せていただいた。
「でかい……。」
長さもさることながら、横幅も相当なもので、こんなに大きなキタカブリが存在するのかと衝撃を受けた。
私が過去に採取した個体は一番大きなもので43mm。書籍などでも44mmが最大値と記載されているように記憶している。
今では環境も変わっているかもしれないが、かつてどのようなポイントでマイマイを採取したのか、この目で確認してみたいと思い、男鹿半島へ三度目の旅に出ることにした。
朝6時に起きて準備をする。
前日は友人と杯を交わしていたが、ノンアルコールで準備は万端だった。
小雨の中、1時間ほど車を走らせて目的地へ到着。
周辺を散策してみる。
久しぶりのオサ掘りで空気が美味しい。
歩き進めてみるも、あまり良い物件を見つけることができなかった。
以前は松の木がたくさん生えていたようだが、何やら施設が立ち整備されていたため、環境が変化してしまったのかもしれない。48mmのマイマイはやはり幻だったのか。
とりあえずボウズで帰るわけにはいかないので、寒風山方面へ向かう。
ちなみに今回の計画は、寒風山から入道崎へ向かい、いくつかのポイントを当たるという計画を立てていた。
車を走らせていると路肩に丁度いい駐車場所が。
車を停めて一休みしていると山へ繋がる散策道があった。
歩き進めると、おや・・・何やらきな臭い物件が目に入った。
松の木に近づき樹皮をそっとめくると・・・。
久しぶりにマイマイとご対面。
さらにもう1本良物件を見つける。
過去、こんなにスムーズに採取が進んだことがあっただろうか。到着してまだ1時間ほどである。このポイントでは雌雄ペアを採取することができた。男鹿マイマイでペアを採取できたのは非常にうれしい。
車に戻り、心を落ち着ける。本当に来てよかった。この後も頑張ろう……。
そしてこの後、いくつかのポイントを当たるが、なかなか見つけることはできなかった。そこで昨年、オサ掘りでキタカブリを採取した某ポイントへ出向き、採取をしようと決めた。
採取実績もあるし、何より昨年の思い出の場所である。少し成長した自分の姿をマイマイに見せてあげたいと思い、現地へ。。
さっそく倒木を発見し樹皮をめくるとコクロナガオサムシを発見した。昨年のデジャブである。私はコクロナガオサムシも集めているで一向に構わない。
この後、藪の中をひたすら探すも良物件を見つけられず。
昨年と同様に足元の濡れた倒木を探すもこちらもキタカブリを発見することはできなかった。
「まだ、次のポイントがある、午前中で3匹捕まえているのだし一旦車に戻り休憩しよう」と藪を抜け出し車へ戻る。
「あれ・・・・?」
「エンジンがかからない」
何をやってもエンジンがかからないのだ。
具合が悪くなる。
男鹿に来るといつも必ず何かが起こる。(良いことも悪いことも)
助けを求められる人もいない。
歩いてコンビニ行く場合は片道50分・・・。
体力も限界となり絶望に苛まれていると電話が鳴り響く。
H氏「お疲れ様!俺いま男鹿で釣りしているだんけど!」
「男鹿で車がぁぁ動かないんですぉっぅ・・・涙」
H氏「お前なにやっとるん!!」
H氏「とりあえず、飯でも食いにいこう!」
近くの定食屋で腹ごしらえをしてトラブル解決へ向けて動き出す。
まず、最初はキーの電池が切れているかもしれないと思いホームセンターで電池を購入。
やはり車は動かない。
モニターやライトは点灯するのでバッテリー上がりではないと思うが・・・。
その後、やはり何をやってもだめで再びホームセンターへ出向き、
ブースターケーブルを購入。
H氏の軽トラにケーブルを繋げて5分待つ。
エンジンをかけると・・・・
車が息を吹き返す。
バッテリーが古くなっているかもしれないとガソリンスタンドの店員に言われたことを思い出した。
バッテリー交換を後回しにしたツケが回ってきたのだ。
この時点で午後14時。
結局H氏も交えていくつかポイントを回るも新規開拓には失敗。
過去に採取記録のある場所でなんとか新規開拓をしたかったのだが次回にお預けとなった。
この場を借りてH氏に感謝を伝えたい。
本当にありがとうございました。
日曜日は次の疲れがピークに達して庭を掃除して家族とゆっくり時間を過ごしました。
皆様も採取に出向くときは十分準備をして出向いてください。