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キタカブリ【男鹿半島採取録3部作】PART1【極寒沼地獄】
令和6年1月27日:男鹿半島初挑戦【極寒沼地獄】
秋田県には男鹿半島と呼ばれるエリアがある。
その名の通り半島であり有名な観光スポットとしても知られている。
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有名な観光スポットとしては寒風山、ゴジラ岩、男鹿温泉郷、入道崎、道の駅オガーレ、男鹿水族館GAOなど意外と遊べるところが沢山ある場所として秋田県民からも愛されている地域である。
この当時キタカブリ採取の新規開拓を行うべくインターネットで情報を仕入れていると男鹿にもキタカブリがいるという記録を見つけた。
もちろん環境が整っていればどこにでもいるのであろうが、半島のキタカブリというのはなんだか胸が躍る響があった。
これは採取せねばと友人H氏に声をかけさっそく男鹿半島に出向くことになった。
朝起きると外は非常に素晴らしい景色が広がっていた。
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こんなに雪が沢山降り積もる中でキタカブリを見つけることはできるのか。
友人H氏いわく「男鹿は晴れるから大丈夫だ」と言われ、彼の言葉を信じて男鹿に向かうことにした。
交通量が少ない時であれば50分程度で到着するのだが、この日は雪も多く1時間半かかって到着。最初は男鹿の某公園に到着。
雪が多すぎて車では入口へ行けなかったので、歩いて向かうことに。
とにかく雪深い、この時点で長靴に雪が入りすでに靴下が死ぬ。
ここから1時間ほど散策するも未熟な私たちではポイントを見つけることができず極寒の中で体力を無駄に消耗して終わった。
仕切り直して次のポイントへ移動。
今度はなにやら狭い道で本当にこんなところにポイントがあるのかと疑問を抱きながら目的地へ。確かに林がある。孤立した松林があった。
しかし、このポイントでは何も発見できず。
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少し移動して杉林の中へ足を踏み入れた。
冬でも笹の葉が茂っており行く手を阻む。
なんとか歩き続けると目の前にかなりボロボロの倒木がありフレークを削ると・・・
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コクロナガオサムシを発見。
この後集団越冬している様子も見つけることができた。
その後、しばらく色々と探すもコクロナガオサムシばかり発見した。
まぁ、ぼうずは回避できたので良しとするしかない。
下に降りてみるとちょっとした沼があった。
友人H氏に呼ばれて一緒にひたすら倒木などを探すもマイマイは見つけられず。もう、疲れたし寒いし帰りたいと思ったその時・・・
友人H氏が倒木を削っていると・・・。
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キタカブリが雌雄ペアででてきた。
今思えば濡れた倒木の中から出てきた。
立ち枯れた木の樹皮裏をイメージしていたので意外であった。
ここで私はテンション爆上がり、「きっと探せばもっといるかも、反対側にいってみよう!」と何故か沼に足を入れる。
足が沈む。
まったく出られない・・・。
極寒の中、沼にはまり長くつの中には泥水と雪が・・・。
これこそが男鹿で体験した一つ目の地獄であった。
その後はなんとか友人H氏に救出してもらい九死に一生を得た。
しかし、足は泥まみれ、寒すぎる・・・。
幸い、「キタカブリを採取して祝勝会で温泉に入ろう!」などと能天気なことをH氏に提案していたので着替えを持参していた。
今は閉館してしまった「温浴ランドおが」に向かい温泉へ。
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「ふうぅぅぅぅぅ・・・。」
マイマイ採取は時に予期せぬことがわが身にふりかかる。
それらを乗り越えた先にようやく採取が成立するのだと思う。
熱めのお湯がすべての苦しみを癒し、とりあえずペアは捕まえたという安堵感と充足感。温かい温泉に身も心も癒された。
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標本にしてみるとボボクロ個体のように見える。
鮮やかな色をしていた時は手前のマイマイはバイオレットパープルのような色で、奥のマイマイはオレンジ系だったのかもしれない。
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脂が滲んでいたようなので改めてクリーニング。
だいぶ色味が良くなった。