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抗ウイルス研究
茶ポリフェノールによるインフルエンザウイルスの感染力抑制
中山幹雄a c鈴木賢治b戸田雅子c大久保幸恵c原幸彦c島村忠勝c
概要
(-) エピガロカテキンガレート (EGCg) およびテアフラビンジガレート (TF3) (1–10 μM) は、インビトロでマディンダービー犬腎臓 (MDCK) 細胞におけるインフルエンザ A ウイルスおよびインフルエンザ B ウイルスの両方の感染性を阻害しました。
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喜多重左衛門は、お客様がカテキンの効果を期待して茶を飲むのであれば、同じ茶の量では、抹茶のほうが一般の煎茶のお茶より2倍のカテキンが含まれていることをご報告しておきます。
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電子顕微鏡による研究では、EGCg と TF3 (1 mM) は抗体と同様にインフルエンザ ウイルスを凝集させ、ウイルスが MDCK 細胞に吸着するのを防ぐことが明らかになりました。EGCg と TF3 は MDCK 細胞へのウイルスの吸着をより弱く阻害しました。EGCg と TF3 (1 ~ 16 μM) は、インフルエンザ ウイルスによる赤血球凝集も阻害しました。これらの発見は、茶ポリフェノールがインフルエンザウイルスのヘマグルチニンに結合し、MDCK細胞への吸着を阻害し、感染力をブロックすることを示唆しています。
参考文献(14)
S.ブレナー等。
ウイルスの高解像度電子顕微鏡用ネガティブ染色法
バイオチム。生物物理。アクタ
(1959)
R.ドリン
抗ウイルス化学療法および化学予防
化学
(1985)
RHグリーン
お茶の抽出物によるインフルエンザウイルスの増殖抑制
Y.原ら。
茶成分のアンギオテンシンI変換酵素阻害活性
日本農芸化学会士
(1987)
H. Ikigai et al。
抗溶血素活性とカテキン・テアフラビンの構造との関係
日本語 J.Bacteriol.
(1990)
T.松崎ら。
茶葉カテキンの抗酸化作用
日本農芸化学会士
(1985)
M.中山ら。
お茶によるインフルエンザウイルス感染の抑制
レット。アプリケーション 微生物。
(1990)
この記事の全文版には、さらに多くの参考文献があります。
※緑茶も紅茶も烏龍茶も、同じ茶の木の新芽を摘み加工したものですが、その加工方法が大きく異なっています。また、緑茶・紅茶・烏龍茶それぞれが、永年にわたって親しまれてきた香味を出すためには、それぞれに適した品種・栽培管理があります。
茶は、ツバキ・サザンカと同じツバキ科の多年生植物で、学名を「カメリア シネンシス L.」といいます。なので、麦茶は緑茶とは同じ言い方の茶とは違ったものです。茶本来の効能は期待できません。
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