連続短編小説 非日常 2日目
今日は朝からクライアントとの打合せ。
急いで焦げたトーストを頬張る
行ってきます!
誰もいない部屋に別れを告げ、家を出る。
何が楽しくて、こんな生活を続けているのだろう
大学の時に思い描いてた現在は、もっとキラキラしていて、毎日楽しくて仕方がないというような生活だった。
現実というものは非情である。
思えば、上京した頃はまだ右も左もわからなくて全ての景色が新鮮だった。
溢れかえる人、人、人
立ち並ぶ高層ビル
スカイツリーから見える綺麗な夜景
そのどれもが北海道の田舎から上京してきた自分にとっては驚きでしかなかった。
いつしか時が過ぎて、そんな気持ちは忘れてしまい人混みに嫌気がさしていた。
こういう時に幼なじみがいれば昔話でもしながら笑い合えるのになぁー
親は公務員で、転勤族
転校ばかり繰り返していた自分には、幼なじみと呼べるような友達はほとんどいない。
どちらかと言えば引っ込み思案で、臆病でもあった。
最後に転校した先では、既に修学旅行が終わったばかりでその思い出話でクラスメートが盛り上がっている。
自分にとっては退屈な日々だった。
さて、クライアントとの待ち合わせ場所に着いた
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