仮面ライダーガッチャード
ひょんなことから、とあらすじに書いてあったりすると、なんかな〜と思ってしまうたちなのですが、ひょんなことから仮面ライダーガッチャードにはまり、最新話まで一気に見て、映画もwebの動画すべてを観てしまった。しかも俺の嫌いな(というかあえて見ない)、識者による考察までチェックしてしまった。
ガチで今月で番組が終わってしまうのかと思うと、九月以降どうやって生きていけば、くらいに未来が不安である。
仮面ライダーをどのあたりまでリアルタイムで観てきたのかぼんやりなんだけど、カブトとか電王あたりまでは観ていた、はず。ご存知のように日曜の朝の三十分番組で、戦隊モノと並んでやっているわけで、つまりはキッズ向けなんです。子供が話の内容理解してるのか問題もあれど。俺マジで幼稚園小学校のとき、そこまで話理解していなかった気がするんですけどね。
友達のりょうちゃんが仮面ライダーが好きすぎて、大人用ベルト(変身ベルトね。ドライバーってやつ)をかなり所有している。で、りょうちゃんの影響で、昔は「映像に興味ないけど特撮には一回くらい出てみたい」なんて思って、イケメン俳優事務所に自分の顔かたちのつくりを無視して入ってみたりして酷い目にあったりしたなあ……。
特撮出るつもりがなんでかお笑いやってたし。いや、あれはあれで面白かったけど。
で、そっから時はたち、いまさらガッチャードにハマった。YouTubeのおすすめに出てきた「平成・令和仮面ライダー変身集」を見ていたら、久しぶりに観てみるか、となったのです。昔はレンタルしていたってのに、配信あって便利だ。一気にどこでも観ることができる。いい世の中だね。
最初は「カード使って戦うのか〜、いま子供、風の噂でポケカ流行ってるっていうしな〜」「それに錬金術っていうか魔法みたいな感じだよな〜」「めちゃ子供好きな要素詰めこんでるじゃん」くらいの気持ちであったんだが、延々と最新まで観続けることに。そして日曜になったらTverで最新話をチェックするようになってしまった。あと今やってる映画、二回観ました。
主人公の明るさと、それ以外の人々の圧倒的な悲しみによって、話は引っ張られていく。少年漫画以上に少年漫画な主人公の想い「人間とケミー(ざっくり言ってポケモンみたいなもんだと思いねえ)が共存できる世界を作る」に人々が少しづつ同調していくプロセスが素晴らしい。人物たちの願いや思惑が交差しながら、敵になったり味方になったり、意見の食い違いを認めていったりと、軽い見た目のなかに重いテーマが隠されている。
ああ、あと数回でちゃんと完結できるのか、大丈夫か? と不安になっているんですが、走り切ってほしい。
この作品で一番いいな、と思っているのが、お母さん(南野陽子さんである)のことが主人公が大好きなとこである。最新話で、ケーミーを恐れた民衆がお母さんの経営する大事な食堂を破壊するという展開があたんだけど(デビルマンじゃないですか)、息子が実は仮面ライダーであることも受け入れ、あくまでも自分の大事な仕事を成し遂げようとする姿、ぐっときました。
このお母さんに育てられた子ならば、きっと、世界とケミーを救ってくれるであろう。
そんなふうにつらつら書いてますが、ぼくの一番の推しは敵のグリオン様なんですけどね。