あえてプロマーケット上場を目指す
【スタートアップ界隈】
スタートアップ業界への転職や起業に対して、メディアや社会人の意識が変化していて、政府からの発信の影響もあり、日本社会におけるスタートアップへの好感度が上がっていることを感じています。
一方で、金融情勢としては、ベンチャー企業の企業価値が評価されにくく、資金も集まりにくい、という、少しのズレが生じているのが2023年秋の状況ではないでしょうか。
【メガベンチャーなのか、中小企業なのか】
政策としても、ベンチャーキャピタルとしても、また、先輩経営者達も、起業するならユニコーンを目指すべきだ、とスタートアップ支援にとても熱心に取り組まれていて、ぜひこのような力を利用して飛躍的成長を目指すことが理想的であるとは思います。
一方で、すべてのベンチャーがそのような理想を目指しているわけではありません。事業売却によって資金を得ようと考える経営者の考え方も理解できますし、ある程度の規模感で事業成長させたい、など。
【第3の選択しとしてのプロマーケット上場】
上場を目指すベンチャーの多くはグロース市場上場やその上を目指しており、必然的に成長率の高い事業運営が求められ、そのため、資金調達の過程においてVCや投資家に持分を渡すことで経営の自由度は失われていく面が否めないかと思います。
また、グロース市場やスタンダード市場は上場時に一定株式を一般投資家に開放する必要があるので、上場した日から投資家の目に晒され、株価低下による買収リスクも生じるのが実情です。(最低25%の流通株式)
【プロマーケット市場の特徴】
プロマーケット市場の特徴はといえば、
・株式を流通させなくてよい(オーナー100%で上場可能)
・上場企業としての社内管理体制やガバナンスを整備できる(証券会社)
・社会的信用が得られる ←特に採用や金融機関に対して
・原則的に経営者個人保証が解除できる
逆に言えば、資金調達には向いていない、などの面もありますが(プロ投資家が売買可能だが、実際はほとんど売買実績がない)、
上場会社としての管理体制を整えた状態で、オーナー経営が継続できる、
という特殊な特徴を持っています。
金融情勢が厳しい時期において、リスクの低い状態で東証上場企業としての信用を確保できることは、今後の成長のためにも大きなメリットがあるのではないでしょうか。
プロマーケット上場後にグロース市場に上場した企業も複数あり、世間の評価として必ずしも低いものではありませんし、東証としても、プロマーケットを経て次の市場へステップアップする企業を求めています。
(そのために、J-adviser登録企業を積極的に増やしてきました)
【証券会社に相談?】
国内でプロマーケット上場をサポートしている会社はJ-Adviserとして登録している企業で、証券会社やコンサルティング会社です。↓リンクご参照
また、会社によってプロマーケット上場支援への力の入れ方に濃淡があります。(全然取り組んでないJ-Adviserもあります)
【どこに任せるのが良いか】
とある事業の関係で、J-Adviser企業すべてにコンタクトをした経験があり、どこが積極的で、どのような特徴がある、といった情報を持っていますので、ご興味があれば気軽にお問い合わせくださいませ。
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nishida@kitahamacpa.com 西田公認会計士事務所
<会社HP> https://naniwabashi-accounting.jimdosite.com/