9月「ナンマドル襲来」の巻
令和4年9月14日、太平洋で台風が発生しました。
令和4年台風14号、別名「ナンマドル」と名付けられたそれは猛烈な勢いで発達し、9月17日早朝には中心気圧910hPa・最大瞬間風速55m/sに達します。
超大型台風の接近に戦々恐々とする日本列島。北木島も例外ではなく、漁師さんたちは何本ものロープで船を係留し、厳戒態勢で臨みます。
9月18日、台風は依然として強い勢力を保ったまま日本列島に接近。自主避難してくる地域の人たちに対し、公民館を開放して対応します。
主事の友野は公民館のすぐ近くに住んでいるため泊まり込み対応まではしませんが、公民館調理室に食料を持ち込んだり、ペットボトルに水を汲み置きしてインフラ破損に備えます。
あくまで自主避難なので、食事の用意までは公民館の仕事ではないのですが、ご飯と味噌汁・缶詰めなどを避難者さんたちに提供しました。
避難生活も2日目に突入。
「お礼に」ということで、避難者さんの一人が持って来たインスタントの笠岡ラーメンをいただきました。流石に親鳥チャーシューの歯ごたえまでをインスタントラーメンの価格帯で再現するのは無理だったみたいですが、鶏ガラ醤油スープの味は落とし込めていました。
市の職員さんも、支所に泊まり込みで対応。島の東岸にある大浦地区より、定期的に車を走らせて様子を見に来てくれます。
避難2日目の夜には、iPadを利用して避難者の方々の健康チェックを実施。回線でつながった先の担当者が、「持病・常服薬・身体異常の有無、食事や睡眠がきちんと摂れているか」などをチェックしていきます。
大型台風の接近ということで警戒していましたが、北木島には大きな被害もなく(せいぜい、折れた木の枝が県道上に落ちていたくらい)、公民館に寝泊まりしていた方々も2泊3日の避難生活を終えて家路に着きました。
主事の友野も、夜は家に帰りつつも即応体制を維持。避難者さんたちが公民館にいる間は、風呂にも入らなかったという矢口蘭堂状態(シン・ゴジラ)。入浴もできない避難所の不便さを疑似体験できたので、さっそく介護用の使い捨て体拭きシートを購入しました。これなら尾藤さんも安心でしょう。
台風一過の北木島。
普段なら大型の貨物船は島の南側の航路を取ることが多いのですが、台風などで海が荒れるときには、少しでも波の穏やかな環境を求めて北木島と本土の間の海域を進みます。
公民館に出勤する前に、毎朝の仕事として行っている新聞配達。
新聞を運んでくれるフェリーが2日間欠航したため、合計3日分を一気に配達することとなりました。もちろん初めての経験です。
以上、台風14号「ナンマドル」のレポートでした。
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かなふろ便り 2022年版
2022年に、北木西公民館および北木島金風呂地区で起こったイベントなどの記事をまとめています。 1年の振り返りに、また、島を離れてしまった…
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