2022年度資産運用成績

更新 2022/11/03

はじめに

私の運用成績を公開しています。
相対値で記述してなるべく比較・一般化しやすいようにしていますが、そもそも自分用の記録を転記しているだけで参考になるかは分かりません。
また商品・運用を推奨するものでもありません。
投資は自己責任です。
それでもよろしければご覧ください。

運用方針

投資家は誰でも推しの投資スタイルがある。
私にとってそれはインデックス投資を基礎としながらも、株を中心としたリスク資産と、現金などの無リスク資産の比率操作によるリスク制御である。
基本ポートフォリオとして70%のリスク資産を日本と世界株式インデックス投信で保有し、30%の無リスク資産として債券と現金を保有している。
基本的な方針はTOPIXやS&P500などが最高値から20%下落毎にリスク資産を資産構成比率で10%買い増しする。
例外的に大幅な下落予測の前にリスク割合を下げる事もあるが、余りしないようにしている。これは自分の市場予測を信じていないから。
最高値回復後20%上昇毎に、10%リスク割合を下げていき70%に戻す。
相場の上下に合わせて機械的にリスク割合を操作するのは、前提として市場予測が不可能だと考えている上に、下落すればするほど相対的に更なる下落幅は小さくなり、リスクが小さくなるのでそれに合わせてリスク量を増やしているからだ。上がればリスク割合を下げるのはその逆の論理だ。そして、これら20%等の数字に根拠はない。雰囲気だ。私は雰囲気で投資をしている。
正直ポートフォリオを市場に合わせて動かさない方が良いと思うが(バイ&ホールドが合理的だと考えている。)、退屈に耐えられないので動かしている。

そして自身の成績評価として目標指標(オルカン)との年間損益率の差を算出している。
これが上回れば良い、逆なら悪いパフォーマンスと評価する。

運用成績

全期間成績

2020年、2021年の成績は-20%超と大負けだった。
2020年途中からインデックス運用を始めるまでレバレッジETFなどで損失を出していたことも大きい。
2021年は表面利益率に満足して全体から見ると低成績であることに気付かなかった。
2021年末頃からとある投資コミュニティーに出会い、それまでの書籍を使って学ぶ方法から時事ニュースなどを積極的に収集するようになった。
それによって機動性は上がったが、無駄なポトフォ変更で効率性は下がった気がする。言い換えると勝率は上がったがシャープレシオが下がった、かもしれない。
また2021年以前は下落を恐れてリスク割合が低すぎた。その反省からリスク割合を増やした新しいポートフォリオ、先述したものを組んだ。

2022年度成績

注意点として、無リスク資産を保有している関係で、下がり相場だとなにもしなくても成績は良くなる。逆に言うと、上がり相場だと成績は悪くなる。
今年の成績がいいのは私の運用がうまい訳ではなく、下がり相場だからだ。

9月感想
株高と債券安で一時期は成績がマイナスになるほど悪化したが、その後の株安で微減にまで戻り一安心。
とはいえ、成績を上げる方法もない。リスク水準を70%に上げても良いのだが、今は債券を保有している。なのでインフレが沈静化して金融引き締めが終わり金利が低下して債券を売却するまで、事前に計画した以上の株を買ってリスクを取る余力は無い。
そしてそれは来年以降になると思うので今年はもう大きく動かすことは出来ないだろう。精々ルール通りの調整だけだ。
みんながジェットコースターに乗って楽しそうなのを指をくわえて見ている事しかできないのは悲しいことだ。
追記11/3
米国が20%値下がりしたので計画に従って全世界株式アセットを全資産に対して5%買い増ししている。

10月感想
今月は株式が大きく上昇し指標は7.69%も上がった。
その恩恵は私にもあったが、株式アセットは資産の7割なので当然指標に比べてその恩恵は減る。それ以上に2割を占める債券が金利高で7.8%下がったことも大きい。
結果として成績は遂に赤字に転落してしまった。
しかし、もとより予定された債券安なので精神的動揺は無い。むしろ米国10年債が4.5%まで上がれば追加で購入することまでは計画通りだ。
今年は債券を大きく購入し結果的に成績を引き下げてしまったが、来年想定通りに金融緩和が始まれば債券は値上がりし今年分の負けを取り戻してくれることを期待している。
それに株も上がりにくいと考えているのでそこまで成績は悪化しないとも考えている。

11月感想
株式は-1.79%下落したが、金利安による債券価格上昇が大きく総合では0.89%上昇したため成績は再び黒字に戻った。
予想外ながらも好調な結果となったものの、予想よりも早すぎた金利下落だったため11月の成績には懐疑的である。
それでもコレまでの月間成績の平均は0.11%とかろうじて黒字であるので、大きな下落が無ければ黒字で今年を終えることが出来るかもしれないと、僅かながら期待することは止められない。

別件になるが計算を間違って今年の積立額が目標額の1/3になった。
やけにお金に余裕があるなと思っていたのだが気付いたのは11月だった。
再計算してみたがどう頑張っても目標額は絞り出せなかったので今年は目標未達である。
原因は複雑な積立方法で状況把握が困難だったことなので、来年は単純明快な積立方法に変えた。

12月感想
FOMCが金利到達点の上方修正をしたほか、経済指標の悪化でリセッション懸念が強まり株価は下落した。
債券も先月からの値上がりが止まり、運用資産は株価安が直撃した。
指標価額は-5.85%。私の評価額も-4.01%となり年間損益も赤字に転落してしまった。
ただ成績自体は更に1.84%上昇して最終的に2.47%となり大きくアウトパフォームできたと評価している。


2022年総括
最終的な成績は2.47%となり、念願のオルカンへの勝利を収めることが出来た。
世界的な株安という私のポートフォリオが最も輝く時期だとしてもまずはその勝利を喜びたい。
この勝因は株安の損失を現金が和らげたこと、米国債利率が下がり損失が減ったことだと思う。
意外と成績に寄与しなかったことはウクライナ侵攻でほぼ損失を回避出来たものの結果的には二,三月成績にはそれほど表れていないことだ。
恐らくタイミングとしては最高の一歩手前と言えるぐらいには良かったが、結局元々値動きが少ない運用のためタイミングを当ててもそれほど稼げなかったのではないだろうか。
やはりマーケットタイミングで取引するにはよほど多くのリスクを取った上で成功させなければバイホールドに勝つのは難しく、今回のような一度だけのラッキーではたいした価値はないのだろう。
この学びは今後も忘れずにいたい。

2022年のテーマはウクライナ侵攻・世界的インフレ・台湾有事の三つだと思う。
これらは一見別々の事件に見えるがその流れをたどれば、米国の衰退或いは米国以外の発展に根源があり、更にそれすらも広く俯瞰すればデモクラシーとグローバリズムという潮流の問題であろう。
後世においては冷戦終結から始まったパクス・アメリカーナが軋みを上げて崩れ落ち新たな世界秩序を構築していく過渡期とされるかもしれない。
それを踏まえれば我々個人投資家の将来には暗雲が広がっている。
だが振り返れば我々の眼前が快晴だったことなど僅かしか無い。
いつだって空には暗く厚い雲が広がり我々は雨雪、そして槍に怯えてきたのだ。
なのでやることは変わらない。
たとえ世界が滅ぼうともインデックスに投資し続けるしかない。
諦念とも言えるその気持ちを胸の底に沈めながら脳天気に2023年も投資を楽しむのだ。

各項目の説明

当月損益率
当月損益 ÷ 先月評価額

年間損益率
当年損益 ÷ 昨年評価額

累計損益率
(当月評価額 ÷ 当月運用元本) ー 1

指標月間損益率
(当月指標評価額 ー 先月指標評価額) ÷ 先月指標評価額

指標年間損益率
当月指標評価額 ÷ 昨年末指標評価額

月間成績
当月損益率 ー 月間年間損益率

年間成績
年間損益率 ー 指標年間損益率

さいごに

目標としてはオルカンを上回る成績を出すことだ。
それも単年ではなく全運用期間を含めて。
ただ2021年以前から大負けしているので勝利どころか、逆転すら出来るのは何年後のことかは分からない。

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