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スポーツと技術のサポート

皆さん、こんにちは。
NTTデータの北代です。

先週の記事を読んだ読者の方から、
 趣味がコアすぎて理解が追い付かない
といったご意見をいただいてしまいました。

確かに、WRCって、日本ではあまり知られて
いないですよね。。
(過去は日本の自動車メーカーがいっぱい
 出ていたんですが・・)

ということで、今回はもう少し多くの方が
興味ありそうな話題に。。

本日未明、サッカーのワールドカップが
開幕しましたね。
(サッカーの話題ならきっと皆さんの興味に
 寄り添えるものと期待して!)

未明の開幕試合を見られた方も多くいらっしゃる
かと思います。

カタール対エクアドル、私もしっかりと見ました。

で、いきなり開始3分のこと。

エクアドルが、フリーキックによるロング
フィードの混戦から、ゴール前に出た浮き球を
ヘディングシュート、ゴール!ゴール!!
Goooooooal!!!

のはずが、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)
の介入により、オフサイドの判定となり、
ゴール取り消し、と残念な結果に。

今回の大会から、AIを使った半自動オフサイド
判定の技術が導入されており、CGの画像も
示されてオフサイドですよ、と示されました。

ただ、画像を見てもなんか違うような気が。。

オフサイドの判定は、後ろから2人目の守備側
競技者(セカンドラストディフェンダー)の
ボールを触れてよい部分(一般に手以外の部分)
の、一番後ろの部分が判定の基準線になります。

今回の判定では、ボールコンタクトの瞬間の
基準線は、ゴールキーパーの臀部のように
映像では見えるのですが、CGでは別の選手に
フォーカスされていました。
(あ、またコアな話になってきている・・・)

どういうことかというと、通常のサッカーの
試合中は、ゴールキーパーが一番後ろにいるので、
ゴールキーパー以外の選手がオフサイドの判定の
基準になります。

しかし今回の場合は、ゴールキーパーが前に
出てしまっていた関係で、ゴールキーパーが
セカンドラストディフェンダーになるという、
まあまあ特殊なパターンが発生しました。

この場合、ゴールキーパーがオフサイド判定の
基準線になってしまうということなんですね。

そんな特殊なパターンでAIを使って判定すると
なると、AIに学習させる情報量が不足していた
可能性もあり、学習不十分で誤判定を返すという
AI特有の弱点が出ちゃった事例なんじゃないか、
という気がします。
(私も一端のサッカー審判員なので、それなりに
 見る目は養われていると思っています)

とはいえ、そこはサッカーの大原則である、
「主審の決定が最終である」というところが
きちんと適用され、AIからの援助を受け入れて
オフサイドの判定を下した主審の決定で試合が
続けられた、というあたり、
 やっぱり審判は人がやるべきものだなぁ
と再認識させられました。

とはいえ、私は技術導入に特段否定的な見解は
持っておらず、
 ワールドカップのような巨額のマネーが動く
 大会では、判定は精緻に行うべきだ
という考えを持っています。

すなわち、高度な技術は使うべきところを決めて
使うべきだ、とった感じの考え方です。

と言いつつまた話をひっくり返しますが、
 サッカーは世界で10億人が熱狂できるスポーツ
 であり、そのためには、サッカーという競技を
 世界中の人が同じルールで楽しめることが重要
 である
ということも大事な側面だと思います。

サッカーは世界中の裕福な国から貧しい国まで
同じ競技を楽しんでいるという特性があります。

サッカー競技規則で、どんなにお金がなくても
楽しめるという最たる例は、
 ゴールポストの材質は木でもよい
 ゴールの後方にネットはつけなくてもよい
というあたりかと思っています。

現地でありあわせの素材で楽しめる競技である
からこそ、サッカーは世界中で愛されるスポーツ
であり、世界最高レベルの大会では高度な技術の
サポートにより、さらに魅力的な競技であり続け
られる、ということなんでしょうね。

ということで、今回のような特殊事例もきちんと
サポートできるよう、今後の技術のさらなる進展に
期待しつつ、今回のワールドカップを楽しみたいと
思います。

まあ、ルールの細かいところは審判に任せて、
得点の喜びをみんなで感じ、熱狂しましょう!

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