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学校に遊び心を01〜トークン活用〜
1.「なんか楽しいな。」と思える状況を
どういうわけか、「学級崩壊後」のクラスを担任する事が多いのです。そんな時に、大切にしている事は、「なんか楽しいな」と感じる状況を組み込みながら学習規律を確立していくことでした。
そんなときに、有効な手段の一つとして、トークンがあります。
「トークンとは?」という点について語ると長くなってしまうので、割愛しますが、「何らかの褒賞を与えることで、一定の行動を価値づける」仕組です。(詳しく知りたい方は、【トークンエコノミー】などで検索してみてください。)
この手法を使って、集団生活や学習においてポジティブな行動(あいさつをする、気持ちをコントロールする、提出物を出すなど)を価値付ける際に、僕は、
オリジナルシールを配っていました
2.オリジナルシールのきっかけ
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各種SNSのアイコンでも使っている、このキャラクターですが、実は、「キタッチ」という相性がついています。誕生のきっかけは、新採用の頃に担任した学級の前担任がオリジナルキャラを様々な場面(学級通信など)で活用していたものの模倣です。誕生当時は、イラストソフトやアプリなどはなかったので、
①手書きで下書きを作る
②スキャナーで読み取る
③Microsoftのペイントで着色する
④シール台紙に印刷する
⑤カットして配布する
なんてことをやっていました。今ならアプリでアバターを作ったり、カット済みの用紙に印刷すればあっという間にオリジナルシールが作れてしまいます。これは、活用しない手はないと思うので、ちょっと時間を作って作成してみてはどうでしょう?
3.オリジナルキャラの活用
さて、このオリジナルキャラシール(キタッチシール)をトークンで活用するにあたり、一工夫しました。それは、
コンプリートしたい欲を刺激すること
です。オリジナルキャラ(キタッチ)の様々なバリエーションを作ります。そして、トークンとして渡す際に、「くじ引き」のような形で配布します。すると、キャラ被りが出たり、レアキャラが出たりするようになります。これ、今のソシャゲのガシャに似ていませんか?
すると、何となく「コンプリートしたい!」という欲求を全開にしてくれる子がいます。この欲求を刺激することで、トークンのシステムを加速させていきます。
更に、
①オリジナルキャラの新要素企画コンテスト
②学級レクの景品としてシール配布
③なんか、テンション上がりにくい日だから特別に全員に配布
なんてイベントも挟んでいくと、子どもたちは盛り上がります。ちなみに、オリジナルキャラの新要素(夏休みキタッチ、期間限定キタッチなど)は、子どもたちに企画用紙を配って自由参加にしていました。
4.キタッチシールの効果
トークンの仕組は、ともすると「ご褒美をあげるだけ」の仕組になってしまうことも懸念されます。しかし、教師が計画的に仕込むこと(配布回数を調整する、単純なご褒美にしないなど)で、子どもたちの行動は変わってきます。
最後になりますが、昨年、10年以上前に担任した子達の同窓会に招かれました。幹事の子から「先生、絶対にキタッチシール持ってきて、みんなに配ってください!」と釘を刺されました。しかも、当日は、「俺、キタッチシール、今も持ってますよ!」なんて、涙が出るような事を言ったのは、当時、一番、手のかかる子でした。