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大学生から写真を始める

これを見てる大半の皆さんは、もう写真のスタートダッシュを決めてしまっている人だろう

そもそも、いつをスタートにするかは難しい
僕の場合、物心ついた頃には祖父がカメラを一生懸命弄っていたのを覚えているけれども、祖父に影響されて1眼レフを買った訳ではない

大学3年生で手持ち無沙汰な時期に、友達に誘われて写真旅行サークルに入ってからがスタートになる。

旅行が好きだからという理由で入ったものの、そのサークルは旅行とは名ばかりのゴリゴリの写真サークルだった

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当時は、月1で定例会で写真の講評を行い、年2回写真展をやって、月1回旅行には行くけど「写真を撮るため」に旅行する

はじめはカメラも持っていなかったし、それまで自分がしてきた旅行とスタイルが全然違うから、なんて退屈なサークルだろう思っていた。
でも、そのおかげでどっぷり写真の世界に浸かることになった

結局、僕は修士卒業までの4年間そのサークルにいて、その中で良かったこと、メリットみたいなことをいくつか話そうと思う

1つ「同じ趣味を持つ人間が集まること」

これは単純に友達が沢山出来たとか、思い出がいろいろ出来たとかそういう意味もあるけど
同じ趣味を持って集まっていても、その中でも全然違う価値観の人間と会えたこと

僕は「あーでもないこーでもない」と話し合ったり、それぞれの価値観とか考えを話し合ったり、時には言葉の刀で鍔迫り合うあの時間がすごく楽しかった。

部活じゃなくてサークルだったから、普段関わりのないような大学の人とも触れ合うことが出来たし、写真や芸術を専門にする学科の人とも関わることが出来たのはいい経験だったと思う。

2つ「答えのないことについて真剣に議論出来たこと」

答えのある議論をするとき、自分とメンバーの知識を擦り合わせながら、皆同じ方向を目指して議論を進める。もっとも知識がある人の意見に納得しその意見に擦り寄る形を取ることが多い気がする

「いい写真ってどんな写真?」

こんな問題が出た時に、自分の意見を持ってきちんと話が出来るような、人と場所がサークルにあった。似た意見はあるけれどもみんな少し違っていて、皆バラバラの方向を向いている中でそれぞれが納得出来る答えを探す。そういう深い議論は直接会って時間をかけてしないと答えに近づかない。

お手本や先生となる人物がいなかったから、基本的に先輩が教える立場となることが多い。実はこのことがサークルの組織として大事なことで、自分と同じように大学からカメラを始めるような人が多かったから、その人が絶対的な知識と技術のお手本とはならない。教えてもらったことは一旦自分の中で取捨選択が必要になる。だから皆んなの写真の方向性は、凝り固まらず良い意味でバラバラだった。

そういうサークルにいたからこそ、自分の写真観は広くあれたのだと思う

写真は掘れば掘るほど色んな楽しみがある
もっともっと色んなことを自由に挑戦して良い

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3つ「写真展という行事の存在」

年2回グループ展をやっていた
1つは学祭で教室を借りて展示するとき。もうひとつは一般ギャラリーを借りて展示するとき

写真展に参加する前までは、写真の昇華先は主にFacebookだった。(今はインスタだろうけど、当時はまだまだ普及してなかった)
それに「記録としての写真」と「作品としての写真」の区別が無かったもんだから、作品として写真を作り上げることは新鮮だった。

・写真を壁面に飾って空間として展示すること
・来てくれた人に写真を通して感動を共有すること
・自分を伝えたり表現すること
こういう楽しさを知れて、写真展に参加して本当に良かったと思う

「自分の写真をどこに昇華させるのか」は重要なことで、写真展があったから作品としての写真を撮り続けられたと言える

卒業した今、『自分がどのように写真と向き合うのか』岐路に立っていたりする。おそらくTwitterなどのSNSが主な昇華先になるだろうし、もしかするとフォトコンに応募する形をとるかもしれない。ゆくゆくは個展もやってみたいと思う

いずれにせよ写真展は自分の写真技術を高める要因だったし、今の作品性とか写真観を形作ったと思っている

最後に

中高生を多感な時期と言うけれども
自分にとって「時間的に」「身体的に」「思考的に」余裕のある大学生活は最も多感な時期だった

もしこれから
「大学に入って何かをしたい」
「大学にいるけど新しく何か始めたい」
そう思う人がいれば、まずカメラを買ってサークルでも写真部でも入ってみることをお勧めする


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