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5組目「コンテンポラリーダンス」による文化芸術交流/(北海道)(九州)

2024年3月9日に北九州市・門司画廊MoGAにて開催された北海道×九州文化芸術交流 in 門司港。
文化や芸術に携わる北と南の5組の出演者が集い、それぞれの分野を越えたり越えなかったりしながら交流を重ねました。


最後の交流はコンテンポラリーダンスによる交流です。
北海道から2名、九州から2名の計4名のダンサーに即興で踊っていただきました。
音楽は3組目に登場した嵯峨治彦さんに即興・生演奏でお願いしました。

ダンサーは
九州からは鈴木アイリさん、山本泰輔さん
北海道からは大森弥子さん、東海林靖志さん

鈴木アイリ(ダンサー/振付家)
これまでニューヨーク、ベルリン、パリ、ジュネーブ、東京などを拠点にダンサー/振付家として活動し、世界各国のフェスティバルに参加。香港のThe Still Point フェスティバルなど様々な都市にてレジデンスを通して作品の創作、公演を行なっている。
https://airisuzuki.com/

photo 村岡淳

山本泰輔(ダンサー)
福岡在住。関係性とあそびをテーマに、劇場から道端まで様々な場で踊る。多様な振付家との活動を経て、ダンスを通して人との繋がり、楽しさを共有したいと活動している。身体感覚の対話を楽しむCIの練習会を主催。

photo Hajime Kato

大森弥子(ダンサー)
幼少期よりクラシックバレエで培ってきた身体性に独自の感性と表現観を織り交ぜ、異彩な存在感を放つダンサー。 フィリップ・グラス「浜辺のアインシュタイン」 など国内の様々なダンス作品、演劇、オペラに出演。

photo yixtape

東海林靖志(ダンサー)
フリーランスのダンサーとして国内外の第一線で活躍する振付家の作品に多数出演。ダンスカンパニーOrganWorks所属。近年の主な出演作にインバル・ピント『ねじまき鳥クロニクル』など。
https://yasushi-shoji.com

事前の打ち合わせでは即興のための設定を比較的決められていたのですが
いざ始まってみると打ち合わせ内容はそっちのけで身体で、踊りでコミュニケーションが発生し、場や空間とも踊りが(それぞれの存在が)調和していきました。

嵯峨さんもダンサーとのセッションは経験豊富で、私たちの企画でも随分とご一緒させていただいたこともあり、安定感は抜群です。
ダンサー達の創る場の空気を読み取りながら、ときには前に出て引っ張り、ときには逆に存在を消し。
音と踊りが絡み合い、部屋を創っていきました。

アフタートークでは、お互いにどんな踊りをするのかわからず少し不安もあったが、いざ始まってみると長年知っていたかのような、すぐに身体でコミュニケーションができたと仰っていて。

身体が発する言語の多さ、コミュニケーションのシンプルさと多様さ、国や文化を越えるパワーの可能性を改めて感じることになりました。

特にコンテンポラリーダンス、といいますか即興で踊るダンスは空間に準ずるといいますか、どんな空間でも踊れるという強みがあります。
これが振付の場合ですと、例えばユニゾン(全員で同じ振付を踊ること)を入れると空間よりも踊りが優先事項として前に出てきますから、「空間が狭い」という感覚になります。
振付をみんなで踊るということが最優先事項になるため、その振付をベストな形で披露できるための十分なスペースが必要になってくるのです。

場を受け入れ、場の中で立つ、存在する、踊る。
これはある意味では交流における一番大事な要素のような気がして、
「自分たちの表現・主張・活動」を最優先にするのではなく
「その場・その地域」にまずは存在すること、そこにいる他者を認識し、共有・共感・共鳴して繋がること。

この交流イベント全体がダンスによってうまく締められたかなぁ
と、勝手にひとりで納得してしまいました。

鈴木アイリさんは福岡で5月に「福岡ダンスエクスチェンジ」というダンスフェスティバルを実施されるとのこと。
もしご興味があればぜひ訪れてみてください。
詳細は↑のアイリさんのWEBか、もしくは・・・

こちらの財団のWEBに掲載されるとのことです。
福岡では最近はダンスフェスティバルが開催されていなかったようなので、とても重要な場になっていきそうですね!

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