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街並みを歩いて巡る門司港フィールドワーク。高級料亭「三宜楼」や旧カボチャドキヤ国立美術館など【S2-Day2】

枝光から門司港に戻ってきました。
門司港駅で竹川先生と野研のメンバーと合流です。

最初に向かったのは三宜楼。
戦前に作られた大きな高級料亭です。
創業者は文化や芸能に造詣が深かったそうで、大広間の舞台では能や踊り、長唄などが披露されるなど、多くの芸術家や文化人に愛された場所だったようです。

三宜楼の紹介映像の中で
「午後になると三宜楼で働く女性が外に現れ始め、夜の街のスイッチが入ったかのような印象が記憶に残っている」
みたいなことを言っている方がいて、その風景を思わず想像してしまいました。

建物の窓や扉、天井など造作の一つ一つがとても素晴らしく、また立派な舞台もあるので、ここで舞踏BARならぬ、舞踏お座敷をやったらおもしろそうだなぁと思いました。

※「舞踏BAR」というのは、1960年代に日本で生まれた舞踏という踊りをフランクかつカジュアルに知ってもらうため、お酒を飲みながらトークあり、短めの公演あり、白塗りの舞踏ウェイトレスがお酒を運んでくれるパフォーマンスありのイベントです。

なにか、当時の繁栄の残り香を、現代に違う様式で表出させるような試みができないかなぁ・・・なんて考えていました。

例えば、
夜の街のスイッチが入ることの再現として、白塗りした集団が提灯を持って街を練り歩き(花魁道中?大名行列?百鬼夜行?)、ぞろぞろと三宜楼の中に消えていく・・・みたいな演出も面白そうです。
お座敷では舞踏女中がお酒を運んでくれたり。
舞台では舞踏と三味線の組み合わせか、琵琶か、はたまたお琴か、それともお座敷遊びみたいな路線でやってみるか・・・色々とアイディアは巡ります。

三宜楼の後は両側のシャッターが印象的な中央市場を見させていただいたのですが、ここもとてもユニークな場所ですよね!
(写真ではシャッターが閉まっているエリアですが、この通路はとても長いので空いているお店ももちろんあります)

例えば18時になったら鳩ポッポーの音がなって(?)その音をきっかけにシャッター達がどんどん開いていく。
シャッターの中では楽器を演奏している人がいたり、大道芸をやっているピエロがいたり・・・みたいな、そういう短いショータイムがあるなんてのも面白そうですよね。
最後はまた元通りの静かな商店街に戻るという、つかの間の夢の時間。

そして、旧カボチャドキヤ国立美術館!
ここがまたとってもユニークな場所でした。

美術館は閉鎖してしまったのですが、この建物を壊すことなく維持するために野研がこれから運営していくそうです。
運営にあたり様々な支援を必要としているので、よかったら下記ページを見てみてください。
https://www.daigakudo.net/yaken-cf/

ここは将来的にはイベントスペースやギャラリーとして使用していく方針とのこと。
非常にユニークな建築で、ギャラリーだけではなくライブ、ダンス、演劇など幅広い用途で使えそうな印象でした。
少人数の回遊型の公演とかもハマりそうです。

他にもユニークな造りのゲストハウスを見させてもらったり、トーナス・カボチャラダムスさんのアトリエにお邪魔させていただいたり、関門海峡を見に行ったり、たくさん歩いてとても充実したフィールドワークとなりました。

最後は門司港の大學堂に行きました。
この場所はもともと「岩田商店」の建物で、現在もご子孫である岩田さんが管理され、ご自身のコンサートなどをこちらで開かれているそうです。
旦過市場の店舗を火事で失い、路頭に迷っていた大學堂に手を差し伸べてくれたのが岩田さんだったとのこと。
ここもまた非常に味のある空間です。

今夜はこちらで宴をすることになりました。
おかずは近所の天ぷら屋、市場、スーパーで調達し、飲み物は酒屋さんなどで購入。
市場はほとんどのお店が閉店していた時間帯だったのですが、なんとか1軒だけまだ開いているお店があり、フグなどのお刺身を購入しました。
フグは北海道ではほとんど食べる機会がないのですが、とても美味しかったです。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、野研のメンバーとはここでお別れ(少し寂しい・・・笑)
明日は博多で九州のダンサー達と交流し、そのあとはレンタカーで別府まで行きます!

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