その力を信じる
最近、つい言っちゃった(やっちゃった)ことは何ですか?
先日、6歳の息子と2人で某ハンバーガーショップへ行きました
息子が注文したセットには『プラレール』のおまけが付いていて、彼はそれを楽しみにしながらハンバーガーを食べていました
こんなよくあるシチュエーションなんですが、この中には、親としてつい言いたくなることややってしまいたくなることがたくさんあることに気づきました
駐車場から店内に入るまで、車に気をつけて歩くこと
入り口のドアを開けること
何が食べたくて、何が飲みたくて、どのおまけが欲しいかを決めること
それを店員さんに伝え、お金を渡し、お釣りをもらうこと
商品が乗ったトレーを運ぶこと
どの席に座るのかを決めること
自分が注文したものと、お父さん(ボク)が注文したものを分けて置くこと
ハンバーガー、ポテト、ジュースの食べる(飲む)順番を決めること
ハンバーガーやストローを包んでいる包装紙を開けたり破ったりすること
汚れた手や口をナプキンで拭くこと
プラスチック類と紙類を分別して捨てること
子どもが自分で考えて、自分で行動して、それを体験する機会がこれだけあるにも関わらず、その機会をことごとく、そして無意識に、さらにはよかれと思って奪ってしまっていることあるのかもしれないことに気づくことができました
それは、子どもの力を信じ、手放す勇気を出したからこそ気づけたことです
もちろん、ただ放っておけばいいということではないと思います
気づいていないことや気づかないこともたくさんあるので、そのための情報は伝えたり、質問することは大切にしました
「車、来てないかな?」
「このドア、引くのかな? 押すのかな?」
「これがメニューなんだけどどれ食べたい?」
「席、どこが空いてる?」
「できなかったら言ってね」
「これどうやってゴミ箱に捨てるのかな?」
普段からそんな関わりを意識していることもあり、我が子ながらきちんと考えて、きちんと自分で行動しているなと感じます
「すごいですね」って言ってもらえることもあるし、もちろん嬉しいですが、日常にある様々な場面で、『考えて行動し、体験する機会』をできるだけ奪わないようにしてきただけです
『与える』のではなく『奪わない』ことを大切にしてきただけです
それを一番感じたのは、おまけの袋を開けた後でした
中から出てきたのは真っ黒なSLで、そこに貼る小さくて細いシールが一緒に入っていました
20種類以上のシールを、裏の完成図を見ながら貼るのですが、まずボクが聞いたのは「今13:30なんだけど、ここで貼る? それとも家に帰って貼る?」でした
ハンバーガー自体は食べ終わっていたし、この後公園に行きたいと行っていたので、その上でどうしたいのかを聞きました
彼は「えーっと…」ときちんと考えて、「ここで貼ってから公園に行きたい」と言ったので「じゃあ、お父さんにお願いしたいことがあったら言ってね」とだけ答えて、その後はただただ見守りました
大人のボクが見ても、かなり細かく、難しそうな箇所もありましたが、手出し・口出しせず最後まで見守りました
30分ほどかけて完成させた彼はホントに嬉しそうだったし、ボクもとても嬉しかったです
子どもが成長するということは、大人(親や指導者)の助けを必要とする場面が減っていくことでもあり、それはある意味『寂しさ』を感じることでもあります
それも含めて、まずは子ども自身が持っている力を信じること
だからこそ手放す勇気を持ち、成長する機会を奪わず、共に成長の喜びを感じられる大人でいたいなと思います