
就職アドバイザーの進路面談
就職希望の高校二年生(22人)との三日間にわたる進路面談が無事に終わりました。
今回は「就職アドバイザー」として行なった面談で意識・実践したことをまとめてみたいと思います。
1. 事前準備の重要性
面談の前に「面談用しつもんシート」を作成・配布し、8つの質問に対する回答を記入してもらって、事前提出をお願いしました。
このプロセスを取り入れた理由は以下の通りです。
本人が自分の考えを整理できる
その場で考えるのではなく、落ち着いて自分の気持ちを言葉にする時間を持てる。本音を引き出しやすい
事前に考えてもらうことで、より素直な意見が書きやすくなる。面談の質を高める
面談する側も、生徒の回答をもとに準備ができるため、より有意義な対話が可能になる。
2. 面談の進め方
面談では、事前に書いてもらったシートを一緒に見ながら、以下のような流れで進めました。
本人に話したいテーマを決めさせる
「今日は10分しか話せないんだけど、どの部分を中心に話そうか?」と問いかける。
受け身になりがちな面談を、生徒主体の対話へとシフト。
第一声を120%の共感で受け止める
どんな内容でも「そうだよね」と共感する姿勢を示す。
例:「高校2年生の段階で、将来を明確に決めている人なんてほとんどいないよね。」
この受け止めが生徒の安心感につながり、その後の話がスムーズに進む。
「わからない」ことを出発点にする
「やりたいことがわからなくて当然。でも、これから一緒に見つけていこう」というスタンス。
「わからない」を否定せず、それを成長のプロセスとして捉える。
3. 話の引き出し方
違和感を大切にする
生徒の言葉に違和感を覚えたときは、そのまま受け流さず、掘り下げる。
例:「親が言ってた」と何度も言う生徒には、「それを聞いて君はどう思ったの?」と問いかける。
自分の言葉で考えを整理する機会を作る。
沈黙を恐れない
話し終えた直後に間をとることで、生徒自身が話した内容を振り返る時間を作る。
すぐにアドバイスせず、「なるほどね」「今そこで悩んでいるんだね」と一度受け止める。
落ち着いた空間を作ることで、より深い対話につながる。
4. 面談後の振り返り
進路面談では、話の内容だけでなく、関係性の構築も重要だと改めて実感しました。
いきなり指導をするのではなく、まずは受け止める。
本人の考えを尊重しつつ、適切なタイミングで方向性を示す。
面談を単なる義務ではなく、生徒にとって有意義な時間にする。
こうした関わりをさせてもらうことで、生徒が自分の進路について主体的に考えるきっかけを作れたのではないかと思ってます。
今後も工夫しながら、よりよい進路面談を目指していきます。