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イチゴを高設(高床)栽培で高品質に多収

高設(高床)栽培で、いちごを『高品質に多収穫

高設栽培を導入したい! …と考えている方の参考になれば幸いです。

・高設栽培をやられている方、始めようと考えている方
・高設(高床)栽培とは
・高設(高床)ベンチのメリット&デメリット
・高設栽培設備で、重要なこと

高設(高床)栽培とは 
 高設(高床)栽培とは、本圃(培地)を腰高の位置で
作り、栽培管理や収穫をしやすくした省力栽培方式です。

 高設(高床)栽培と、ベンチ栽培の言い方があります。

高設(高床)栽培の利点

・本圃(培地)が腰高の位置で収穫がしやすい。
・栽培(自動)管理がしやすい。
・いちごの生育管理がしやすい。
・ 栽培の過程で、玉伸びで地温の影響が少ない。
・栽培の過程で、単肥(肥料)を使いこなせる。
・花房が垂れ下がる品種でも、地面につかない。
  等が挙げられます。

高設(高床)栽培の欠点

・生産(管理)者の技術的な知識が求められる。
・高額な設備投資。
・運営/管理などの、コストがかかる。
・培地を2から3年毎に、交換の労力がかかる

利点や欠点は、本当か

高設(高床)栽培には、様々な方式があります。

高設ベンチ栽培の方式や培地の違いで、メリット&
デメリットを解説。

培地の違いによるメリットとデメリット

 植物の生育にとって、培地は重要です。
 培地の違いを分けると以下です。

🔶 ピートモス,やしがら,杉皮(クリプトモス)など、
植物由来の培地

 メリット

1)培地コストが安い
  培地が安価で手に入ります。

2)土で汚れない
  泥汚れがないので、クリーンなイメージです。

3)架台が軽量で構造を節約できる
  架台の構造で、建設コストを下げることができます。

※構造的に耐震に弱くなるので注意してください。

 デメリット

1)肥培管理に、コストがかかる

  肥料分が、蓄積しにくい。
  根の肥料吸収を助ける微生物が繁殖しにくい。

※厳密な追肥(液肥)コントロールが必要です。
  微量要素も注入で、肥料コストがかかります。

2)収量を上げにくく、味が乗りにくい

  ・根が、張りづらくい。
  ・株が、育ちにくい。

  高品質に多収を保つのが、難しいです。
  追肥は、流れ落ち易く長期間留まりません。
  根が養分を吸収しづらく、味は乗りにくいです。
  肥料吸収を助ける微生物も育ちにくいので、
  吸収力が低下。

3)培地の交換の手間とコストがかかる

  ・培地を長期間使うと、下層で腐って堆肥化します。
  ・2~3年程で、培地を入れ替える必要があります。
  ・培地交換には、手間と労力がかかります。
  ・培地の継ぎ足しではなく、全てまるごと交換です。
  ・定期的に培地コストはかかります。

🔶 ロックウール、軽石などの人工物を多く含む培地

 メリット

1)培地の交換作業が容易

  単一培地に近いので、交換作業が楽に取り扱い
 できます。

2)倍地が軽量で、架台の構造を節約

  架台の構造を節約できます。
 (脚が弱いので、地震に注意してください)

デメリット

1)植物の生育に適した環境が作りにくい

  単一培地に近いため、肥料分が蓄積しにくく、良質な
  微生物が繁殖しにくい環境で、植物が育ち易い環境を
  作りにくいです。

2)技術的に収量を上げにくく、味が乗りにくい

3)追肥コストがかかる

  厳密に追肥をコントロールする必要があり、コスト
   がかかります。

🔶 水(水耕/溶液栽培)

 メリット

1) 肥培管理がしやすい

  土中に、蓄積する肥料分の計算をする必要がないの
  で、与える肥料分の計算が容易です。

2) 病気の発生が少ない…と、言われますが

  水は、流動的なものなので、細菌が留まることが少な
  く、病気の発生が少ないと言われます。
  (循環式の場合は、病気が発生すると、培養液を通し
  て、いっきに感染が広がります)

 デメリット

1)栽培管理が難しい
  いちごにとっては、生育がしにくい環境なので収量を
  上げるのが難しいです。

2)ランニングコストがかかる。
  肥培管理がしやすいというのは、土中と異なり、肥料
  が留まらないので、残留分の計算が不要ということな
 ので、養液をかなり使用し、コストがかかる。

  さらに、廃液が出るタイプだと、処理にも別コストが
  かかることがある。

3)溶存酸素の供給が必要になる。
 根が完全に水に浸かるタイプでは、根が呼吸できなく
  なるので、溶存酸素の供給が必要になる。

4)味が乗りづらい。
  培地に、肥料が留まりにくく、微生物が住みづらいた
  め、根が肥料を吸いづらく、植物に微量要素が不足し
  てきます。

※イチゴにとって、水のみの環境で収量を上げるのはむつ
かしく、葉物野菜が主流でイチゴでは利用しません。

🔶 複合培養土

 メリット

※培養土に関しては、培地の配合割合によって、大きく変
わってきます。

1)根付きやすい

  養水分が留まるので、根が肥料を吸収しやすく、発根
  しやすいです。

2)高収量、高品質が見込める

  良質な微生物で土を耕し、また悪性の微生物が住みに
  くい環境を作ります。

 微生物が、根から肥料を吸収する手助けをし、植物
 (作物)によって良い土壌環境ができます。
 根が伸びやすく、肥料吸収力が良く、高品質に多収穫
  ができます。

3)土耕に比べ、土壌病害が減る

  消毒済みの培養土を買う場合は、初期の病害は避けら
  れるので、通常の土耕に比べて、土壌病害は少なくな
  ります。

4)栽培管理がしやすい

  細かい養液管理は必要なく、比較的育てやすいです。

デメリット

1)作付け前の土壌消毒や太陽熱消毒が必要

  作付け前には、土壌消毒や太陽熱消毒を、必ずしなけ
  ればなりません。
 土中の悪性細菌を殺菌することで、リスクを減らして
  栽培をします。

2)培地が重いので、丈夫な架台が必要

  重量があるので、ベンチの脚はしっかりとしたものが
  必要になります。

3)培地の割合が的確で無いと、土壌環境が悪化

 ※培養土の場合は、複合培地の割合によって、大きく
  変わってきます。

 ・水はけの悪い土では、根腐れに注意。
  水が溜まると、根が酸欠になり根腐れがおきる。
 ・良質な微生物がいない場合、土壌環境が悪化。
  土を耕してくれる微生物が少ない場合、長い間に
  土が固まり、水はけが悪くなります。
 ・土壌環境を良くする微生物が少ないと、悪性の微
 生物が増えやすくなります。
 ・土壌環境が悪化すると、他の培地と同様に、高品
  質イチゴを収穫するのが、難しくなります。

高品質の多収にこだわる栽培管理

 良い実(高糖度で、玉伸びが良い)を多収穫するには、
イチゴの株がチカラ強く、勢いがあること。

 肥料を効率よく吸える根と、葉の光合成機能による同化作用/転流/貯蔵のバランスが必須です。

 肥料の大部分は、根から吸うので、当然ながら根の張りが重要。

 根が張るためには、培地が重要です。

ポイント
1.水はけがよい
2.適度な養分と水分が保てる
3.良質な微生物がいる

栽培槽の内部構造は、水はけが良い構造がベストです。

根は、一定以上の地温がなければ活発に動かない、よっぽど温暖な所でない限り、培地加温が必要となります。

良質な複合培養土と設備/装置で、条件を満たすことが根の張りや生育が良くなり、結果として高品質に多収穫を実現します。

培養土ベンチでも、味が乗らない

高品質に多収を目指すには、葉面散布を行うことです。

「培地に土を使っているけれど、やっぱり土耕には勝てない、良いものができない」と、お悩みの方もいらっしゃると思う。

そのような時は、以下の原因が考えられます。

原因1 根がしっかり張れていない

培養土であっても、良質な微生物がいなかったり、団粒構造が悪いと植物はしっかりと根が張れていません。

地温がしっかりと取れていても、葉の機能が低下すると根の動きも悪くなります。

毛根が、土中からバランス良く微量要素を吸収できなくなり、葉のストレスで品質や収量が落ちる原因になります。

これは高設栽培に限ったことではなく、通常の土耕栽培でも同じです。

原因2 追肥が足りていない

通常の土耕栽培の場合は、根が活発に動いて栄養を求めて地中を動いて探しにいくのです。

追肥の肥料分が足りていなくても、根が自力で探し求めて張り巡って吸ってくれます。

・ある程度の管理で、肥料欠乏にはなりにくい。

・高設栽培は、限られた栽培層で、微量要素は重要。

ピートモスやヤシ柄の培地は、肥料分が留まりにくい培養土であっても、追肥が足りなければ肥料欠乏が起きます。
(どんな培地でも、落ちてしまうのは当然です)

高設栽培は、土耕と違って限られた範囲での管理、根をしっかり張らせられれば、肥培管理が容易にでき、無駄
なく管理ができます。

地中の栄養が、完全に把握できない土耕栽培とは違って、高設栽培では肥培管理を厳密化で、高品質に多収を突き詰めた場合には、高設栽培の方が管理がしやすいです。

高設(高床)の肥培管理

高設栽培は、畑とは異なり、培地の量が限られているので乾きやすく、土耕に比べると灌水を頻繁にする必要があります。

灌水をすればするほど、肥料分は自然に下に流れて出ていってしまうので、定期的にしっかりと液肥(追肥)を葉面散布することが大切です。
(適宜の灌水と、生育ごとの葉面散布が重要です)

高設栽培には、土耕栽培とは異なる専用の液肥があります。

※土耕で使う、通常の液肥と同じ物を使うにしても、栽培設備によっては、使うことができないので注意が必要です。

・肥培(液肥)管理の種類

製造メーカーによって、液肥にも種類があり、1液方式と2液方式,3液方式など多々あります。

「高品質のいちごを休みなく、玉伸びよく多収穫を実現」する...、ことを徹底的に突き詰めて出来たのが、弊社の『ジオ バンク メソッド』です。

微生物の活力を活性

1) 微生物と生理活性生成物入りの「ズットデルネPro

 培地を常に有用微生物が耕してくれるので、根が伸びて肥料分を吸収しやすいので、良質なイチゴが、株疲れすることが少なく安定して、多収穫できます。

 微生物のチカラで、甘さだけでなく、いちごの玉伸び/日持ちに植物のチカラで、高品質/多収穫に自信と実績ができます。

 土中に、有用微生物が多種多様にいるので、土壌病の元になる悪玉菌の繁殖がおさえられてきます。

2) 団粒構造が改善

 PH、EC値は、いちごの生育にあった値を、有用微生物が微調整します。

 根の張りが良くなるとともに、土が固まりにくいので長
 期間繰り返し使えます。

3) 長期間、繰り返し使える

 団粒構造がよく、微生物が常に培地を耕してくれるので
 固まりづらく、土を継ぎ足していくだけで長期間繰り返
 し使えます。

 通常の培地では、2~3年で培地を全て出して、交換す
 る必要があります。

4) 微生物還元太陽熱消毒

 初期の病害が避けられ、また連作などの土壌病害を減ら すことができます。

※ 微生物を補う、酵素剤「リズム3

 株疲れをしても、葉面散布処理をすることで、力強い勢
 いの状態に回復させることができます。

 酵素剤のリズム3を活用すことによって、植物の生命力/ 機能性を、強制的に高めるので、良好な生育状態に戻す ことができます。

葉面散布で簡単操作

1)定期的の葉面散布で、生育コントロール。
 
  葉面散布で、農薬や肥料のコストも抑えられます。

2)旺盛な生育がもたらす効果。

  高設栽培で、肥料を厳密に管理しなければならず、
  管理方法を習得するまでに、時間がかかります。

  生育ステージに合わせた肥料や、射光による気温/湿度  に合わせた、水分管理が重要です。

  経験がある程度蓄積してくれると、厳密な管理を設備
 (装置)操作で、補助してくれるので、初心者の方でも比
 較的に管理することができます。

3)充実した設備の微調整

  一定以上の光や地温、気温/湿度が無いと、植物は動か
 ないので重要です。

「ジオバンクメソッド」のリズム3酵素剤は、旺盛な生育を失速させないように、植物の生命力を活力/活性を補います。

先行投資を効率よく回収するために、高品質に多収穫を目指して、夢のある豊かな潤いある農業ビジネスサポートに、努めて参ります。

まとめ
◇イチゴづくりは大変だ、という方に。

・高設栽培は、立ったままの楽な姿勢で作業ができます。
 屈み作業が減って、体への負担を軽減し、腰の痛みも
 なくなります。

・潅水と施肥を機械で自動化するので、毎日の作業が楽
 になります。

・後継者を育てる場合でも、パートさんを雇用する場合
 でも、重労働を理由に嫌がられることはありません。

◇収益性の高い経営を目指す方に

・生育ステージに従った施肥潅水を簡単かつ適切に施
 せるので、収量と品質を安定させます。

・立ち姿勢でイチゴをしっかり観察できたり、省力化
 で時間に余裕ができたり、病害虫の発見や葉かき、芽
 かき、摘花など、管理作業が行き届くようになるので
 品質向上につながります。

・イチゴが宙に浮いているので、果実が軟化しにくく、
 収穫期間を延長し収量アップを目指せます。

・省力化、品質アップ、収量アップを実現して収益性の
 高い経営を可能にします。


◇これからイチゴ栽培に取り組む方に。

・施肥潅水管理が数値化されるので、栽培技術のマニュアル化が容易で、ノウハウを蓄積しやすいという特徴があります。

栽培指導員やメーカーからアドバイスを受けたり、仲間との情報交換を数値に基づいて科学的に行うことができます。

植物の生育にとって、最も大事なのは「根/肥料」です。

したがって、根が張るための培地とそれを取り巻く環境は、かなり重要です‼️

根がしっかりと張れて、肥沃なところでなければ、良い作物を取ることは可能です。

複合培養土であっても、配合割合で土質が変わるので、注意が必要です。

適度に水分を保ちつつ、水はけの良い土が良く、さらに良質な微生物が、常に土壌環境を整えてくれている状態が好ましいです。

これから高設栽培を考えていらっしゃる方や、高設栽培に興味をお持ちの方へのご参考になれば幸いです。

路地栽培や施設園芸で、疑問点やご質問ご御座いましたら、お気軽にコメントやお問い合わせください。

高品質に多収穫『ジオバンクメソッド』

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