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【MTG】特殊ルールで遊ぼう!zEDH環境解説
はじめに
本記事の目的
EDH、遊んでますか?(唐突)
いまやMTGで最も人気のフォーマットとなったEDH。幅広い遊び方ができるのが最大の魅力で、特殊ルールを設けて楽しむプレイヤーも多いです。
以前私も参戦記事を書いたステゴロEDHもそのひとつ。
そんななか、ごく一部の界隈で一躍話題になっているのが、今回紹介するzEDHです。
とはいえ、ひとたび興味を持ったとしても、どんなデッキを持ち込めば良いのかわからなければ、なかなか飛び込みにくいものでしょう。
そこで本記事では、zEDHに興味を持った奇特なプレイヤーへの入門として、奇々怪々なzEDH環境を3節に分けて紹介します。
そもそもzEDHってなに?
zEDHの環境にはどんな特徴があるの?
強い色ってあるの?
普通のEDHに飽きてしまったそこのあなた、たまには変わった遊び方で脳を破壊されてみてはいかがでしょうか?
※有料部分もありますが、全編無料で読めます。気が向いたら投げ銭感覚で購入いただけますと嬉しいです。
※2024/07/31、第4回zEDHの案内を追記しました。
挨拶
kitaと申します。MTG参戦は旧エルドレインから。東京でEDH、モダン、パイオニアを中心に遊んでいます。
比較的カジュアル寄りのプレイヤーで、特に実績はありません。種族王というEDHイベントに《リッチの女王、ヴァリーナ》で参戦し、3-2で予選落ちしたのが一番よさげ。
EDHではレベル5~6を目安に、部族統率者ばっかり組んでいます(ゾンビ×4、エルフ、ドラゴン、ミノタウロス、熊、犬&猫)。
お察しの通り(?)、ゾンビ×4のうち3つがzEDHです。意味分からん。
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Secret Lairのイラストがゾンビ味溢れてて"良い"
それでは本編へ。
そもそもzEDHとは?
zEDHにおける特殊ルールはただひとつ。
それは、
「土地および一部例外カードを除き、カード名、クリーチャータイプ、テキスト、フレーバーテキストのいずれかに『ゾンビ(Zombie)』という単語を含むカードのみ使用できる」
というもの。
詳しいルールは、zEDH創造神(どちらかといえばルール破壊神?)であるふししゃ氏のブログをご参照ください。
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種族王での優勝経験も持つ実力者
この他に類を見ない超特殊ルールにより、ゲームレベルはParty相当です。なんなら構築済みにも余裕で負けます。
ちなみに、あまりにも趣味が片寄った遊び方のため、プレイヤー人口は10名程度と思われます。いまなら古参勢を名乗れるぞ!(なんも意味ないけど)
zEDH環境の特徴
zEDHでは、一般的なEDHとはなにもかも異なる戦い方が求められます。
この環境の特徴と、それに合わせた戦い方のポイントを5つに分けて紹介しましょう。
ゆうてもMTGなので、言わんとしていることは多分わかるはず。
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①かなりゆったりとしたゲーム運び
例外として少数のマナファクト採用が許されていますが、毎度そんなに都合よく引けるはずもなく。
そのため、基本的には毎ターン使えるマナが1ずつ増えていく、という牧歌的な風景が楽しめます。ゾンビしか出てこない風景を牧歌的と呼ぶのかはわかりませんが。
逆に言えば、土地が詰まると展開力で後手に回ってしまうため、普段のEDHよりも気持ち多めに土地を採用するなど注意が必要です。
②即死コンボが(ほぼ)存在しない
採用できるカードがとんでもなく限られるうえ、サーチ・ドロー手段が限られるため、無限コンボを達成することはかなり難しい環境です。諦めて腕力での勝利を目指しましょう。
ただし、モダホラ3にて《ファイレクシアの供義台》の代替手段となる《巣穴の魂商人》が登場したことにより、一躍コンボ環境になる可能性があります。zEDH運営委員会はその動向を、焦点の定まらない眼で監視しているとかいないとか。
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この環境ゾンビに襲われ過ぎて壁という壁が穴だらけでしたわ
③戦場が膠着しやすい
戦場にはゾンビがワラワラと溢れ返るものの、どれも戦闘力は似たり寄ったり、かつ地上戦が中心になります。そのため、最終的には膠着してしまうことが多いです。
飛行を付与する、ロードを並べる、バーンダメージを狙うなど、違った角度から有利を築くことが勝利への大きな一歩になります。
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「できらぁ!!」
④プレインズウォーカーのバリューが高い
一般のEDHでは、対戦相手3人から殴られてしまうため、PWが生き残るのが難しいと言われています。しかし、ここはゾンビたちが地上でのたうち回るzEDH。前項でも書いた通り、お互いに殴りにくい膠着した盤面となることが多いです。
そうなると、継続的にアドバンテージを稼ぐことができるPWは非常に強力。好きなPWをどんどん投下し、積極的に奥義を狙っていきましょう。
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⑤手札消費は慎重に
ゾンビはノロノロと歩くことしかできないので、手札をたくさん抱えて立ち回るような器用な真似はできません。
《墓生まれの詩神》《アンデッドの占い師》《真夜中の死神》《不吉なとげ刺し》など、ハンドアドバンテージを稼ぐことができるカードは限られています。ご利用は計画的に。
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特殊ルールの醍醐味
(余談)⑥ゾンビコンテンツに詳しくなくても大丈夫
ここまでゾンビ的表現(?)をちょくちょく挟んでいますが、私自身はゾンビコンテンツに明るくありません。映画も3本くらいしか観たことないし。
MTGという共通言語で充分すぎるほど楽しめるので、全くもって心配無用です。
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コメディー色強くてホラー苦手でも◎
ですが、主宰のふししゃ氏は重度のゾンビオタク。なんとEDHデッキ解説とゾンビ映画紹介を同時に行うという狂気の記事を書いています。
彼はもう手遅れ、助かりません(もちろん褒めてます)。
zEDH的カラーパイ
ゾンビの色といえば?もちろん黒ですよね。
ゾンビに関連するカードを多数採用しなければならない都合上、ほぼ間違いなく黒絡みのジェネラルが採用されます。
そうなると、相方にどの色を採用すべきかが悩みどころ。本節では、各色それぞれの強みを見ていきましょう。
白:アンチゾンビカードが豊富
最初にそれ挙げる?というツッコミはさておき、《栄光の目覚めの天使》《アンデッドを屠る者》《熟考の時間》など、zEDHの根幹を揺るがしかねないカードが豊富に存在します。
が、なんか面白いから許されてます。エンジョイフォーマットだからね。
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アンチカードだけでなく、《むら気な召使い》《死体騎士》といった普通に相性が良いゾンビもいます。むしろこっちがメイン。
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青:飛行勢力が厚い
前述した通り、zEDHは似たようなサイズのクリーチャーたちによる地上戦が中心となるため、膠着盤面が頻発します。
そんなときは、古のマジックから続く基本中の基本、飛行で突破するのが最もスマート。
青にはそもそもゾンビが多いですが、自身が飛行を持つもの、味方に飛行を付与するものがたくさんいます。
なかでも《大軍翼のスカーブ》は飛行を付与するだけでなく、ドロー、墓地肥やしまで兼ね備えており、一刻も早く葬るべき存在です。
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なお、青といえば打ち消し、というのもマジックの基本ですが、zEDHにおける打ち消しは3枚のみ。
過度な警戒はするだけ無駄。警戒したところで急襲を受けるのがゾンビ映画の常ですからね。
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赤:火力で盤面を制圧(できたらいいな)
赤といえば火力。しかし残念ながら、zEDHではマナのみから火力を産み出すのは至難の業。《ラクドスのギルド魔導士》《死人カタパルト》でゾンビを投げつけてお茶を濁しましょう。
《浄化するドラゴン》というゾンビにしか火力を飛ばせない謎ドラゴンも。
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また、赤の強みは瞬間的マナ加速。一般EDHでも定番の《戦慄衆の勇者、ネヘブ》《永遠衆、ネヘブ》を採用できるのが嬉しいですね。
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緑:マナ加速、置物破壊が唯一無二の性能
やはり緑はマナ加速の色。zEDHでも同様に、《ラノワールの死者》《邪悪な選督使、ベルベイ》《ロナスの狂信者》といったマナクリーチャーや、墓地から土地を出せる《テイト農夫》《聖遺のワイト》を駆使してリードすることが可能です。
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また、置物破壊というカラーパイも見逃せません。《屋根の上の嵐》《終わりなき死者の列》《二重屍》《墓所の裏切り》《王神の贈り物》など、意外にも放置すると負け確の置物が多く、緑を含む統率者を選択する強い理由となります。
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結局どの色を相方に選ぶべき?
色の強さだけでいうなら、青=>緑>>白>>>赤といったところでしょうか。やはり飛行とマナ加速は正義。
とはいえ、結局好きなゾンビを選べ!!!というのが結論になります。
重ねて言いますが、エンジョイフォーマットですからね。
また、色の強さはあくまで「黒と合わせて使用するとき」の話です。
脳を破壊されすぎたzEDH民のなかには、《永遠神ケフネト》をジェネラルにした正気を疑うデッキを組んだ末期患者もいます。
私です。
ここまで来ると、ゾンビに噛まれた彼/彼女よろしく助かりませんが、あなたもここまで深みにハマってみてはいかがでしょうか??
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さすがにギャグ(でもなぜか勝った)
おわりに
zEDH環境解説、いかがだったでしょうか。
一人でも多くのMTGプレイヤーに、新たな世界を紹介できていれば幸いです。
もしこの奇怪なフォーマットに興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ふししゃ氏が運営するdiscordチャンネルもあるので、気軽にご参加ください。
この記事をお読みになったあなたと、地獄のどこかで卓を囲める日を楽しみにしています。
それでは。
(2024/07/31追記)第4回zEDH開催の案内
本記事公開後、待ちに待った第4回zEDHの開催が発表されました。
開催概要は以下の通り。
■日時
9/8(日) 14:00〜18:00
(途中参加、途中退出OK)
◾️場所
TCG / BOARD GAME Cafe & Bar FUN
八重垣ビル地下1階店
(JR御徒町駅より徒歩5分)
詳細は上記リンクからご確認ください。
すでに酔狂なゾンビスキーにより定員12名が埋まりかけている(!?)ので、興味のある方はぜひぜひ。
皆さんとお会いできることを楽しみにしています🧟
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