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運動苦手な20代男がヨガをやってみた話
おとといの6月21日は「国際ヨガの日(International Day of Yoga)」だったそうです。
日本各地でもヨガのキャンペーンやイベントを行っていたようでした。下の記事は一例。
隠していたわけじゃないのですが、実は昨年の秋から自分もヨガをやっていて、だいたい9ヶ月くらいになるのかな?せっかくの機会なので、20代の男がヨガやりつづけてみた体験談みたいなものをダラダラ書きたいなと思います。
目次
◯ヨガをはじめたきっかけとこれまでの経緯
◯ヨガが良いなと思うところ&続けられた理由
◯強いてあげるならこんなところが・・・?
◯終わりに
◯ヨガをはじめたきっかけとこれまでの経緯
Photo by ぱくたそ
そもそものきっかけは涼しくなりはじめた去年の秋。いろいろな事情があって、精神も体も病んでボロボロになっていたときでした。「なにか体動かしたいな~でも、20代半ばにもなって運動なんてできるかな・・・」なんて思っていた頃。自分の学生時代を知る人は知っていると思いますが、本当に壊滅的に運動が苦手で、体もガッチガチ。体育の成績は2とか1でした。サッカーとかバドミントンに挑戦した時期もあるけど、挫折。結局運動からは遠ざかったいたのです。
加えてあんまりお金もない。だからたくさんの道具を買い揃えたりする余裕もない。
さらに言えばよくあるような「体育会」的なノリもだめでした。出身の早稲田大学はスポーツも盛んな大学だったのですが、あんまりそのノリについていけず・・・体育会の飲み会祭りもだめだった・・・結果、隅っこのほうでしょんぼりしてジメジメしたやつだったなあと記憶しています。
・運動苦手
・お金もない
・体育会的なノリもだめ
という三重苦。そんな中でやれる運動を探していた折に広告で出会ったのがスタジオ・ヨギーの広告でした。確か秋のキャンペーン的なものをやっていた気がします。
Webをジロジロとよく見てみると
・初心者で運動苦手な人もできるっぽい
・動きやすい格好さえできれば道具(マットとか)は貸してもらえる=お金もあんまりかからない
・体育会っぽくないからいいかも?
みたいな条件に合致していたので、とりあえず申し込んでみてはじめたのがきっかけでした。
そこから週に1回夜に通うところからスタートし、ゆるゆると続けていたのですが、途中挫折したりしつつもなんとか続けているのが今です。
◯ヨガが良いなと思うところ&続けられた理由
Photo by ぱくたそ
途中挫折もありつつ、8ヶ月も続けてこれたのはなんでかな~?どんなところが自分にはまったのかな~?と考えてみました。
1.間口が広い&負荷が自由自在
なにより大きかったのはこれでしょうか。たとえば自分が経験のあるサッカーなんかはガタイが良くて、スタミナもある人が結構有利になるなあと感じていました。その結果、ヒョロヒョロでスタミナもない自分は、頑張ってかじりついても振り落とされてしまうことが多かった。
だけど、ヨガは、運動が得意なガチの強者はもちろん、運動が苦手な人も、男性も女性も、若者もご老人も、妊婦さんも、いろんな人へ間口が広いのを感じました。体力、性別、経験などに合わせて強度を自在に変えられる。そして、上達するにしたがって少しずつステップアップできる。体調が悪いときは少し下げることもできる。
その意味で、みんな一口に輪切りにされてしまうスポーツよりは続けやすいのかなって感じました。(別にサッカーが悪いわけではないので、勘違いしないように。)
2.ほとんど身一つでできるのでお金がかからない
自分がやっていたバドミントンは
・動きやすいウェア
・バドミントンシューズ
・ラケット
・シャトル(羽)
・ネット
という道具を用意する必要があります。これらの道具や一回こっきりで済むのならいいのですが、シューズは使っているとすぐに擦り切れるし、ラケットはすぐにガットがきれるし、シャトルはすぐにボロボロにになる、ということもあり、ほとんどが消耗品。加えて、上達すると安い道具じゃ満足できなくなるので、どんどん上質なものがほしくなる、ということも。
なので、結構継続的にお金がかかったりします。
ですが、ヨガは極端な話、身一つでもはじめられる。動きやすい格好さえできればあとはなんとかなります。マットや道具はスタジオにいけば借りられるので、問題なし。
おしゃれさや上質さにこだわるのなら、高いウェアを買ったりする必要はありますが・・・自分はこだわりもないので、ユニクロで買ったスポーツ用のシャツとパンツ、あとはストレッチ素材のタイツ上下を揃えて、だいたい合計6000円くらいの服をきてやっています。
3.「本番」がない
これはスタジオ・ヨギーの先生に言われてハッと気がついたことなのですが、ヨガにはいわゆる「本番」にあたるものがありません。たとえばサッカーならワールドカップとか、Jリーグみたいな大会や試合という「本番」があります。フィギュアスケートやダンスもステージという「本番」があります。
「本番」は一回限りで、かつ期限があります。そしてとても緊張する。
だけど、ヨガにはそんな「本番」がありません。一回限りでもないし、期限もない。そんな気楽さも続けやすい理由でした。
4.誰かと戦って勝つ必要がない
上の「本番」がないのとあわせて、誰かと戦って勝つ必要もない、というのもぜひ付け加えたいところ。
たとえば、今の時期だとサッカーワールドカップで世間がフィーバーしています。どこの国が勝った負けたとか、誰々選手がいい悪いとかなんて話でも盛り上がっていますね。
もちろん、それもそれで楽しいですし、盛り上がるのですが、ヨガには誰かと戦って「勝つ」とか「負ける」とかもないなあという点に気が付きました。それがつまらない、という人もいるかもしれないけど、戦うこととはまた違ったおもしろさ(うまい言葉に言い表せないのだけれど・・・)があっていいのかなって気がします。
5.自分の外ではなく、内を見つめるスポーツ
そしてこれが最後ですが、自分の外ではなく、内を見つめる、という点も他のスポーツにはない特徴かもしれないです。
「自分の外」というとちょっとぼやっとしていますが、たとえば
・サッカーだったらボールとか、相手のチームの動きとか
・バトミントンだったらシャトルとか、相手の動きとか
みたいなことを指しています。自分の外にある対象をみつめて、自分のアクションを起こす、という点では共通。
逆に「自分の内」というのは、
・自分の体の感覚
・呼吸の感覚
・心の感覚
みたいな部分でしょうか。先生の動きに従ってポーズをとる、という意味では自分の外もみているのですが、それよりは自分の内を見ていることのほうが多いかな、というのが実感。
その結果として、4で書いたような勝った負けたの話はあんまりないけど、「自分の感覚がちょっと変わったな」とか「自分の体が今こんな感じだな」みたいな変化に気づけるようになったのはヨガだからこそのよい点かなって気がしました。
◯強いてあげるならこんなところが・・・?
Photo by ぱくたそ
運動苦手な男からしたら、かなりの大満足なスポーツであるヨガなのですが、強いてあげるなら、ちょっとこんなところが辛いかなというのもあります。
1.「感じる」ものだから分かり辛い
上で挙げた「5.自分の外ではなく、内を見つめるスポーツ」のところであげたように、自分の内の感覚を見つめながら動くのがヨガだと思っています。感覚は基本的には「感じる」もので、客観的に測れるものではない。だからこそ、分かり辛いなあと思うところは多いです。
たとえば、バランスポーズとかをするときには「不安定の中に安定を見つけよう」みたいなことを言われるのですが、「言うは易く行うは難し」で、本当に難しい。先生は安定を感じ取ることができるからこそ、微動だにしないでバランスをとれているのでしょうが、自分はまだまだその境地に達しない。できるだけ客観的な&易しい言葉で伝えようとしてくれるのですが、最後は自分で感じ取らなきゃいけない。そこがヨガのおもしろさであると同時に難しさでもあるなあと思います。
ブルース・リーが言った「Don't think. Feel !(考えるな、感じろ!)」というのがまさしく当てはまるでしょうか。
2.やっぱり男性少なめ
古来のヨガは男性がはじめたものだし、本場のインドじゃ男性もガツガツやっているみたいなのですが、自分のまわりをみていると「やっぱり男性少なめだ・・・」と感じることもあります。
実際にヨガの世界に飛び込んで見ると、「男性だから◯◯」「女性だから◯◯」というのはあんまりなくて、どちらかというと自分の修練度合いや体の状態のほうが大事だったりすると思います。むしろ、性別関係なくまぜこぜにビシバシ指導してもらえるのは他のスポーツにはない長所。
だけど、ヨガの人口はどうしても女性のほうが多いから、世のヨガ情報なんかは女性向けになっていることが多いので、ちょっとさびしさも感じたり。男性の自分的には男性のヨガ仲間が増えてくれたら嬉しいなと思います。
◯終わりに
Photo by ぱくたそ
ダラダラ書いて来ましたが、自分にとってヨガは大満足なスポーツだなと思っています。
仙人みたいに悟りを開いてそうな人も、体が超人的にグニャグニャな人も、自分みたいに悲鳴をあげながらもやってる人も、男性も、女性も、いろんな人がいますが、自分のペースでゆるゆるとやりながら気軽に体を動かせるのはとても良いところだなあと思います。
誰かを試合で倒すのでもなく、自分自身の変化を感じるのも楽しいです。(今はまだ「あー、気持ちよかった!」と「終わった後のごはんが美味しい!」と「あー、やばかった!」くらいですが・・・笑)
どうしても世のイメージ的には「意識高い」「女性のもの」っていうのがつきまとっているヨガですが、いざ飛び込んでみると、愉快な仲間と楽しい先生と心地よい体の変化が待っているみんなのためのスポーツです。
自分が通っている「スタジオ・ヨギー」でもいいし、ご近所のヨガスタジオでもいいと思うのですが、ちょっと飛び込んでみるといろいろ発見があるかもしれないです。
意識低い、運動苦手な20代男の僕でもやってこれたので、これを読んだあなたも、ぜひヨガの世界に足を踏み入れてみてください。
そしてヨギーの先生方とスタッフさんとお友達のみなさん、いつもありがとうございます。できの悪い生徒ですが、これからもどうぞよしなに。
おしまい。