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馬鹿の壁とカサンドラの呪い

こんにちは。ありんこです。

先日、初めて"カサンドラ症候群"なるものを聞きました。
なんのことを指し示しているのか、検索してみて。
なあるほど、こりゃ私のことか。

ということで、今回は"カサンドラ症候群"の話。

※※WEB記事を読んだだけの知識です。ソースはご自分で検索してください※※

コロナ禍で増えたらしい"カサンドラ症候群"

外出自粛やテレワークの実施が長く続いたコロナ禍。ある一部を除いて、世界中が平等に苦しんだ期間。私の感覚ではあるけれど、この生活に順応した引きこもりタイプと元々活発なアウトドアタイプがいて、後者は前者より苦しかったのではないだろうか。

外に出ないというのは一般的に、閉塞感があり、気分転換ができなかったり、不安感が募っていく。生活上の些細なことにもストレスを強く感じるようになっていくものだろう。仲の良い家族の間でも、普段なら許せる水滴残りや冷蔵庫のちょっとした締め忘れにも、イライラしたりする。
この現象を”巣ごもり生活症候群”と呼ぶらしい。

じゃあ件の"カサンドラ症候群"はというと、

カサンドラ症候群とは、パートナーや家族など身近な人に自閉スペクトラム症(ASD)があり、コミュニケーションがうまくいかず、またその困難さが周囲に理解されないことによって、身体や精神面に不調が現れている状態のことです。

なるほどね。
こうやってくくるのもあれなんだけど、所謂”普通の人”でも外出自粛で鬱々とするのに、出社することがある意味逃げ場になっていた場合、共倒れになる可能性もある。

でもこれって、自閉スペクトラム症(ASD)だけなのだろうか?
私のような統合失調症の家族は、これに当てはまるのか?
ていうか、名前カッコ良すぎない?

色々思うことがあったので、いろんな記事を読んでみることにした。

王女カサンドラは、裏切ったのか裏切られたのか

皆さんは神話お好きですか?
多分だけど厨二病を患ったことのある方は、一度ぐらい通ったことがあることでしょう。

そう、今回はギリシャ神話。
そんなに知らないという人も「トロイの木馬」は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。まあ、パソコンのウイルスの名前にもなっているしね。
詳しくはご自分で検索していただければと思いますけれど。

察しの良い方は気づいているのかもしれませんが、この”カサンドラ症候群”のカサンドラというのは、ギリシア神話に登場するイーリオス(トロイアー)の王女「カッサンドラー」のことらしいです。

神話の解釈は色々ありますが、太陽神アポロンから予言能力を授かったけれど、約束を破ったために怒った太陽神から「彼女の予言をだれも信じないように」という呪いを受けたとされる美しい女性。それがこのカッサンドラー王女。
諸説はあること前提にざっくり要約すると、

「君かわいいね!惚れたからプレゼントあげる!あれ求愛断るの?じゃああげたプレゼント呪いにするね☆」

という、クズ野郎のTHE被害者の名前です。(何度も言いますが、諸説あります。)

そう思うと、この”カサンドラ症候群”って、持っている能力は正しいものなのに、周りに受け取ってもらえない、理解されないという部分から来ているのだろうか?それとも受けたくない、貰いたくないのに受けざるを得ない苦労をしている方という解釈になるんだろうか?
たぶんどちらも大きく間違ってはないだろうけれど、自分にいかに能力があったつて、もしくは受け取る覚悟があったって、伝わないなら諦めるしか無いし、病む時は病むだろう。正直「あなたはカサンドラ症候群ですね」と誰かに指摘されるまで、私が病気なのか、相手が病気なのかさえわからんはず。むしろ私が病気であれ!って思うかも。

そしてやっぱり機転の聞いたおしゃれすぎる名前というのは、ちょっと疑問がある。
こう言ってはなんだが、この会話のズレを起こしている本人は大抵自覚がない。自覚があるならズレを修正する作業に入れるはずだからだ。
ズレている本人が「私カサンドラ症候群だから〜」とか言ってみろ。てめえがアポロンに決まってんだろ、と。そしてこちらはもっと死にたくなるはず……。
(ちなみに太陽神アポロンはとってもイケメン☆もしかしたらイケメンだから許されてます?あ、私は誰でも絶許タイプです^^)

言葉のイメージって大事。サボりなのか気分転換なのか。いじめなのか器物破損なのか。堅苦しく言うのがいいとは言わないけど、何事も塩梅というのは見定めていきたい。

まあ、由来についてはこの程度にして。
話を戻すが、このカサンドラ症候群の該当者と言っても、パートナーや家族の精神疾患の悪さというか深さによっても違うのかもしれないなあと思いつつ、今度は我が家の場合を考えてみる。

我が家の場合を考える

前noteにもちょっと書いたが我が家には統合失調症の姉がいて、実家で一緒に暮らし初めて約7年か8年。まあ半分以上は入院させているので、あれだけれど。
姉が精神科の病院にかかる詳しい話はちょっと長くなるので、また別の機会にしようと思うが、保護した時に持っていたはちゃめちゃな内容の手紙は、ちょっと怖いとすら感じるものだ。

我が家の場合、次女の症状は多分幻覚。幻聴もあるらしいが、幻覚や視線の方が多分強い。そして強迫観念や被害妄想があり、”攻撃性”も高い。なんせシロアリ対策のためにやかんを持って庭に出る父を見るだけで、「私のことを殺そうとしている」と叫び、非難する。ひどい時は次第に、視界に入った知らない人に向かって、「知ってるんだろ?そこのおばさん!」と叫ぶ。
この”攻撃性”が厄介オブ厄介。これがで始めると、説得なりなんなりするまで、ご近所さんには謝って回るしかない。

普段は対話可能なのに、叫び始めると支離滅裂になっていく。対応するにしても揚げ足のように話をして矛盾するまで突き詰めるか、放置するか。

矛盾するまでのセリフは大体これだ。
「お前たちのしたことはわかっている」
「警察と病院(または担当医)も知っている」
「お前たちはわかっているはずだ」
「私を閉じ込めることで情報を流さないようにしている」
「それが何かなんてお前たちのことだろう」

これの揚げ足取り。例えばこんな感じだ。
「私たちが何をしたの?」
「知ってる人がいるなら聞くけど、誰に電話したらいい?」
「わからないから、どのことなのか教えてほしい」
「閉じ込めてはないけど、どの情報かわからないから、さわりだけでもそれを教えて」
「私たちのことなら、直せるかもしれないから詳しく教えてよ」

これを一生ループ。だって、根本の原因は本人にもわからないんだもの。私たちにもわかるわけない。盗撮されてる気がするなら該当箇所に目隠ししたり場所を移動させたり、人影があるなら確認も行く。
まあなんて、献身的なのでしょう!

言葉にすると、私たち家族の思いも少し伝わっていると思う。特に我が家の場合は、その高い攻撃性ゆえに、いつ暴力的になるかわからない恐怖と平常心を持って聞き続けなければいけな理不尽な罵声のダブルパンチ。怒鳴る理由がわからない、叫ぶ理由がわからない。そして負の感情の押し付けによる小さな恐怖は積み上がっていく。
でもこれの本質的な問題って、会話ができないことで起きるズレである。
だって、理由があるなら対策ができるはずなんだもの!

このカサンドラ症候群というのも同じで、コミュニケーションの疎通ができないことで起きるズレが原因だ。
一般的に、多少の価値観や感覚のズレというのは言葉を重ねて徐々に重ね合わせていくものだと思う。それは、誰だって同じだ。でも片方が”病気の人”の場合は、同じスピードで寄っていくのではなく、一方的にこちらから寄っていくしかない場合が多いように思う。

じゃあ大きく分けたら、私もカサンドラ症候群じゃない?
と思って、ちょっと検索してみたけれど、どの記事にもなかったから統合失調症は別なのかも。しょんぼり。

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