蜂を払っては、蜜を絞り、刺される。蜂を払っては、蜜を絞り、刺される。それが5月。
養蜂としては忙しい5月です。
今年の蜜も、順調に絞れています。
私は、副業養蜂場長です。
2022年5月60数箱の養蜂郡を育成しています。副業ということは、本業があるわけですが本業は広告制作をしております。法人になっていて、登記簿には広告制作と養蜂の会社と登録しています。
この副業、儲かるかと聞かれれば儲かりません。
毎年、相当な赤字を垂れ流します・・・。春日部養蜂場は集まっているボランティアで成り立つ養蜂場であり、養蜂場として利益を出せません。この現状をなんとかしたいと、僕は考えています。
そもそも、なぜこんな副業を始めたのか?という話ですが
小さな出版社にいた友人二名が、本社倒産が危ぶまれたことから清掃の会社をスタートし、声をかけられボランティアで応援するよとなったことから、この出会いは始まりました。スタートを切った清掃会社も、すぐにひとり役員が会社のお金を使い込んだことで、事業はあえなく空中分解したのです。
そんなアクシデントに見舞われた友人二名は、仕事を探していました。
しかし、一人は出版社でサラリーマンをしていたときのストレスde,
うつ病となっていて、あまり難しい仕事もできない状況でした。(今では障害者と認定を受けています。)
そんな彼から、こんな提案があったのです。「自分は昆虫が好きだから、昆虫に関わる仕事ならできると思う。」そして、彼は昆虫仲間に声をかけ、蜂の駆除という仕事を見つけてきたのでした。「一緒に話を聞きに行こう」そう彼に誘われ、3人で話を聞きに言ったのです。
ひょんなことから、出会いは生まれました。
そのときは、蜂の駆除の話などは、チンプンカンプン。ただ、需要があるのだろうとは感じました。彼の相談相手が、自分も手伝っているみどり産業という会社の親分に紹介するから。会ってみて、仕事をもらえるようにお願いしてみたらいいと言ってくれたのです。
トントン拍子に話は進み、すぐにみどり産業の親分と会うことになりました。その最初が養蜂の手伝いだったのです。ところが、うつ病の彼は約束の当日うつ病が思わしくなく、来れなくなり、僕と友人の二人でみどり産業の親分に会うことになったのです。
何回かの養蜂の手伝いをし、その後はスズメバチ駆除の手伝いをしているうちに、いつの間にやら蜂駆除のメンバーのようになっていました。
そして僕はミツバチに触れてみて、はちみつを舐めてみて、その魅力に心を奪われました。
ミツバチは昆虫なのに民主主義という不思議。花の蜜だけのはちみつの味と、市販のはちみつの味は全く異なること。養蜂ってすごいなと考えるようになっていた私は、養蜂について、自分なりにいろいろと調べてみました。わかったことは、養蜂業は斜陽産業であること。国内ではちみつをつくっている養蜂場が少ないことです。このままでは国産で、花の蜜だけのはちみつは、いずれ普通の人が手にすることの出来ないモノになってしまうと考えました。
丁度、自分の中でくすぶっていた社会貢献熱が、養蜂という伝統を、後世に残そうと思い立たせたのです。
片方では広告という資本主義の最たるものを、片方では一次産業の赤字斜陽産業をすることにしたのです。養蜂に取り組むうち、いつの間にか養蜂場長とうちうちで呼ばれるようになりました。養蜂をすればするほど、利益を上げる難しさを痛感しました。
いまの目標は、春日部養蜂場を黒字にすることです。
埼玉周辺の他のはちみつ養蜂場が、利益を出せるようにすること
養蜂をしてもいいと思ってくれる、若い人を呼び込めること。
そんなことを考えています。
どうやってこの効率の悪い斜陽産業である養蜂が、利益を出せる体質になれるのか、いろいろ考えて情報を発信していければと思います。