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#IVS2024 #IVSソーシャル を終えて感じる胎動

IVSにお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。
去年同様Social Issueの統括を担当し、メインステージ3企画、YELLOWステージ10企画の立ち上げから当日運営までを愛と知性と機動力に溢れるメンバーたちと一緒にやりきりました。
ついでに自分が企画したもの含め6ステージに登壇させていただきました!

ソーシャルの流れをどう捉えるか

去年同様、全ステージが立ち見で溢れるほどになり、お立ち寄りくださった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

ただ前回と客層の違いがあるような印象で、前回のように入口の目の前にYELLOWステージ配置をしてくださったおかげで通りすがりの方もご覧になったと思いますし、社会課題という上流のコンセプト自体に対する関心が高まっているのは言わずもがなですが、全セッション90分というヘビーな空間でほとんどの方が最初から最後までいらっしゃったのが印象的でした。
去年は「ソーシャル盛り上がってて嬉しい!」みたいなざっくりな感じで、今年は「プラネタリーヘルス」「人工子宮」「障害」「社会課題×マーケ」など、特定のセグメントに熱量の高い方がそれぞれの知見を深めるために目指して来られた割合が高いような気がしています。私たちもそれを意識して作り込んだのもあり、ある程度の興味領域は決まっていながらも、どう進むかのヒントが欲しい方々の力になれたのではないかと思いますし、同じ領域のオタク仲間を見つけられたのであれば私たちにとって何よりも嬉しいです。

これらの流れを踏まえると、昨年度のIVSソーシャルは「こんなに面白いソーシャルの世界へようこそ、あなたは一人じゃない、連帯して爆進しような!」がコンセプトだったけれども、今年はもはやソーシャルも偏った界隈だけで語られるものではなくなった上で「業界として解像度を上げ、フォーカスすべき問いを共有しそれぞれのやり方で進めていこう」という意識の高まりがあるのではという認識でおります。ゆえにIVSソーシャルの役割も「ソーシャルの関係人口増」の役割というよりは「それぞれの領域における最先端の知が集積しアップデートされる場」という役割になっていったのかなと思っています。

一方で、私がよく参加するようなソーシャル特化のカンファレンスに比べると参加者もかなり横断的(むしろ”いわゆる界隈”の人のほうが少ない)という意味では、もっと境界線を溶かし関係人口を増やせる、もっと課題解決も前進できる、という期待感を同時に感じました。
またこんなに参加者動向について語れるのは双方向性をかなり意識した設計により、参加者の皆さんとアツい議論が交わせたことが勝因です。slidoや挙手や拍手やらで、積極的にご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

左右や前まで立ち見(?)が溢れるYELLOWステージ!

インパクト投資の限界について

その中でも私の専門性にかなり特化した企画としてインパクト投資の限界(と可能性)のセッションをやらせていただきました。
ご覧になった方々は分かるとおり、議論が白熱しすぎて全てのトピックには触れきれなかったのが心残りなのですが、私なりの考察を述べると
・投資の名を冠する限り財務リターンの最大化を目的とすべき派 / インパクト投資のリターンはインパクトであり、ファイナンシャルリターンのみを追求すると目的が濁る派が存在する
・あくまでもこれは受託者責任を全うする枠組みの中での議論であり、手法として社会にとってどうあるべきかはまた別議論としてある
・その一つの例としてインパクト投資は社会課題解決の中でもマネタイズとグロースの実践がなされていない領域においてその実験をし成功事例をもって存在意義を表す活動である派(talikiもそうです)
・SDGs、ESGをはじめとして社会課題解決はビジネスでやれるという勘違いが蔓延ったせいで、寄付性の資金やリソースがNPOに流れずインパクトビジネス、金融商品に流れていくようになった(社会課題の多くはマネタイズが難しい・もしくはソリューションを持続可能な形で支えられるほどのグロースが難しい)
・(サイドトークにて)インパクト加重会計が発達すると、インパクト粉飾が出る?実用性に耐えうるものはまだない
これらの論点の答え合わせはまだ時間がかかるかなという印象ではありますし、財務リターン最大化においても、ハードルレートは1xだったりIRR9%程度だったりする会社も世の中にはあるわけで(バリ高いわけではない)、「ファイナンシャルリターンを求める」の基準が統一されてない中でこの二項対立って意味あんのかな?みたいな思いもあるのですが、業界トップランナーの皆様とこういったお話が改めてでき、インパクト投資の現在地の確認ができたのが嬉しかったです。

とはいえ、ソーシャルはすごい

成熟した国内市場において一定規模までグロースできる領域というのはかなり少なくなった中で、誰もがビジネスで解決しようとして来なかった、チャレンジしたけど難しかった、でももう見て見ぬふりをするにはあまりにも深刻になりすぎてしまった社会課題というのは、最後のフロンティアでありイノベーションの原泉だと捉えています。
今回のIVSでも、触れたいところまで届かなかったなとか、自分が登壇で忙しすぎて他のステージ見れなかったなとか、心残りも後悔もありつつ、大好きな仲間たちと一緒に考え、予想以上にたくさんの方々と時間を共有できたこと心より嬉しく思いますし、今後もぜひその実験と開発を一緒に進めていけたら嬉しいなと思っています。

Special Thanks💖
今回もチャンスをくれたのぶをはじめとするIVS重鎮の皆様
クレバーでファンキーなSIチーム守屋やとちんまぁてぃさん
当日スーパー優秀な働きをしてくれたちゃんまさ、しばにい、ゆうまくん
お忙しい中IVSまでお越しいただきご登壇いただいた愛しのゲストの皆様
そして来場者の皆様!


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