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技術が発達することで失われるもの

色んな技術が発達したことで、様々なことが便利になりました。

コンピュータができたことで計算が楽になりました。
移動手段が発達したことで移動がとても楽になりました。
通信が発達したことで遠くの人とのやり取りも楽になりました。

色んな技術が発達し世の中はとても便利になりました。
しかし、便利になったことによって人間の能力はどんどん失うものが増えているかもしれません。

今日本も電子決済によるキャッシュレスの流れが来ています。
現金でお金を払うとき、お釣りが良い感じになるように頭の中で計算して支払っている人は多いかと思います。
例えば、買い物をしたときの金額が612円だった場合、1112円を支払うと、お釣りが500円で返ってきます。
お釣りで無駄な小銭が増えないように調整してうまく支払います。
これから先現金が徐々になくなって、完全にキャッシュレスになると、そもそもお釣りという概念がなくなってしまうので、お釣りをいい感じにもらうための計算能力は不要になります。
生まれたころからキャッシュレスが当たり前の時代になった時、暗算の能力は今よりも低下しているかもしれません。

携帯電話が一般的になる前は、友人や知人の家の電話番号を覚えて、家に電話して連絡を取っていました。
今は電話番号でもなんでも、ほとんどのデータはスマホに記憶させておくことができるので、何もかも覚えておく必要はなくなりました。

移動手段では、これから自動運転がさら発達していくことでしょう。
自動運転が発達すれば、当たり前のことながら手動での運転の機会は減少します。そうなった場合、全体的に運転技術は今よりも低くなることでしょう。

エンジニアの仕事は、人が面倒だと感じる作業や、人間だとミスしてしまう作業を効率化してミスが発生しないようにプログラミングの技術を使って自動化することです。
人間が手動で作業をするときは、様々な場面でミスをしないように細心の注意を払うことも多かったかと思います。
しかし、技術が発達し、色々なことが自動化したことによって、注意すべき対象が減り、注意力や、ミスに対する意識は低くなっているかもしれません。

私自身、エンジニアとして働いてきたので、ミスをしたときには技術を使ってミスをしないような仕組みを考えようという発想になります。
それはそれで悪いことだとは思っていないのですが、仕組み化による解決にこだわり過ぎるせいで、細かい部分に対する注意力はかなり低い方だと感じています。実際、資料を作成するときには細かいミスでよく怒られます。

逆に、細かいミスによく気づく人は、自分自身が注意すればミスは防げると思っているので、技術によって解決しようという発想が生まれない傾向にあるように思います。
どちらが良い悪いという話ではなく、技術を活用するか否かによって、その人自身に備わる能力が変わってくるのだと思います。

これから先、技術が発達すことによって、これまで必要だった能力で不要になるものが多く出てくるのだと思います。

ただ、小学校でプログラミング教育が必修化するなど、これまで必須ではなかった能力が求められるようになってきていることを考えると、失うものがある一方で新しく獲得していく能力も増えていくのだろうと思います。

未来は誰にも予想できませんが、技術が行くところまで行ったとき、人間は何の能力を失って、どんな能力を身に付けているのか、気になるところです。

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