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作 宮藤官九郎、出演 イッセー尾形/安藤玉恵(語り)『ワタシたちはガイジンじゃない!』(2020)
ル・モンドの転載だというオンライン雑誌の記事を見かけたので、ああ、そのテーマならNHKが放送したイッセー尾形の一人芝居が参照の甲斐ある、と思ったのでした。
が。
イッセー尾形の『ワタシたちはガイジンじゃない!』(2020)クドカン脚本でこのテーマを正面から描いて良かったんですよね。1990年・団地のゴミ捨て場/1994年・工場/2008年・公衆電話/2020年・私たちの団地の4幕構成 / “仏紙が豊田市の“ある団地”に見た「日本の移民政策の…” https://t.co/mldsRPgq3L
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) October 10, 2021
放送当時の番組ページが死んでしまっていることに気付いて、不本意な顔になる私。一応NHKオンデマンドという有料プラットフォームで番組視聴は可能ですが(前後編、単品だと各110円)
おまえは国営放送なのか公共放送なのか、どっちなんだ。
とキビしめの顔でこの放送局に接することにしているんですよ。番組ホームページに載っていたイッセー尾形のコメントは良かったんだけどな……って探してもやっぱり消えてしまっていて、仕方がない、動画は無理だけどインタビュー等の記述がある魚拓を発掘しておきました。
公共放送、デジタルコンテンツも公共の資産という意識を持ってもらいたい。
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幸い、放送後にいろんなひとが番組を見た感想を上げているので、このあたりに目を通せば、ある程度イッセー尾形というひと(と脚本を担当した宮藤官九郎)がやりたかったこと、そして、それが「伝わっている」こと。いまからでも後追い体感できそうです。
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同化できないなら国へ帰れ。
と冒頭の記事をチラ見して言うひとたちがイッセー尾形のこの一人芝居を見る機会はおそらくないでしょう。
元記事を掲載しているフランスが移民国家として成功したわけでもない。
さらにいうなら、彼の地の国粋主義者に絶賛される本邦の「移民政策」。
並べて見える、課題の大きさにはタメイキも出ようというところですが、同じような話・同じようなヘイト・変わらない現実……そんな閉塞感から一瞬でも抜け出すのに、一人芝居という「どこからどうみても絵空事」なプラットフォームは有効だと思うのです。
重ねてオススメする次第。
images from イッセー尾形本人公式ホームページ NEWS