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#投票ポスター2023/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.4.16-23.4.22)

先週、やたら盛り上がった技能実習制度「廃案」。発端の有識者会議が実は今週も開催され、中間報告書(たたき台)だったものが更新、中間報告書(案)(修正履歴付き)、として公開中
少なくともこの経緯に報道価値が無いとは思えないんですけど、先週あんなに騒いだ各媒体、ほぼガン無視。何だったのあれ。
下記は、そんななか、律義に反応していた日経。

19日は前回会合で示した試案を修正し、中間報告書案を提示した。技能実習制度は途上国へ技術移転する国際貢献を掲げて始まったが、実際は人手不足を補う労働力確保策となってきた。報告書案に「実態に即した制度に抜本的に見直す必要がある」との記述を追加した

あと読売も要は人材確保っすよね、と端的なまとめをして

いや、それでも残った人材育成の文字の上から目線が気になるんだよな、という在野のリアクションと図らずも照応していました。

その他、技能実習制度新案についての報道で目についたものはこの辺。

■そんななか入管法改「正」案の審議が始まっており

個人的にこのたびの改「正」案については
・前回と内容変わってないし
・変えてないことすら認めようとしないし
論外っすわ。と毎週言い続けているのですが、その辺に言及した記事がちょうどあったので紹介。

4月21日、入管法政府案が審議中の法務委員会で、参考人質疑が行われた。現在の入管法政府案は「収容・送還に関する専門部会」の提言を元にしているが、参考人として出席したのはその部会長を務めた安富潔氏と、元東京入管局長の福山宏氏、元法務省の滝澤三郎氏と、一橋大学大学院社会学研究科准教授の橋本直子氏だ。橋本氏以外の参考人は、この法案に賛成や「歓迎」の立場であり、そもそもの参考人の人選にも疑問が残る。

お手盛りっていうんですよ、こういうの。
たとえ理の無い主張でも大きな声を出せば小さな声はかき消される。そうすれば反対する声なんか最初からなかったことになる。
いやあ、ご立派。

入管庁や法務省が誤謬を犯さないとは言い切れない以上、彼らを監督する第三者機関の設置を盛り込んでこそ初めて「改正」の名に値すると考える者なので、小声であっても、せめてこの流れを追い続けます。

■今週のその他ニュースのうち、個人的な関心筆頭は当然これ

熊本発、最高裁まで判断が長引いたベトナム人技能実習生の話とほとんど同じタイミングで、広島県東広島市でも死体遺棄で逮捕されたベトナム人女性がいたんですよ。2020年11月に。
2023年4月、同じ東広島市。なので当然見出しは下記のようであるべきなのです。

東広島市の雇用者に問題があるのか、技能実習生の相談窓口として機能していない監理団体のせいなのか、いや、その辺を含めて制度の責任を負うのは外国人技能実習機構OTITだろうが。といういつもの感想になりつつ、続報を待っています。

■今週のその他の記事

最後の2本、韓国の話もイタリアの話もものすごく見覚え・聞き覚えある内容なので、移民国家が直面する課題のグローバルな共通項をあらためて思ったのでした。

■サムネイルは投票ポスター2023
(左から)浅妻健司石山さやか田中健一

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