テニス全米女子決勝の興奮さめやらぬ朝に思う/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.9.5-21.9.11)
大坂なおみ擁護派を自称する私、全米オープン女子シングルス決勝の勝者と敗者がともにマルチレイシャルなバックグラウンドの持ち主であるという話をしたい欲に駆られています。
優勝したラドゥカヌは英語話せるから英国人で問題ない、準優勝のフェルナンデスも英語話せるからカナダ人でいいんじゃない? みたいなことを「大坂なおみは日本語話せないから日本人じゃない」って言うひとたちなら言いそう、と勝手に想像しているわけですが、そうか、日本語ってそんなに重要なんですね!
じゃあ、両親は出稼ぎ外国人労働者だけど生まれも育ちも日本で、なにかといえば××へ帰れ、って言われる若者が日本語しか話せないけど日本人扱いされない件は? 日本語能力は必要条件だが十分条件ではない?
勝手やなー。
なお、蛇足ではありますが大坂なおみ、日本語話せます。自分の日本語は下手だから恥ずかしくてインタビューとかでは話したくない、聞くのはいいんだけど。って日本人が英語を話さないのとまったく同じロジックが彼女の中にあって、私は彼女のファンだからそもそも国籍なんか本当にどうでもいいんですが「それ典型的日本人の発想」って思うんですよ。
■さて。厳密には設定期間(先週日曜~今週土曜)を外れた、今朝のニュースから
厚労省のプレスリリースにあるグラフを見れば一目瞭然で、ここ数年ずっとこのぐらいの違反割合なんですよね(なんだよ違反割合って)。
これでも十年前が80%弱だったことを考えれば改善されているといえなくもなく、それ以上にこのニュースが去年に比べて「ひとに届くようになってきた」時日の経過に、少しだけ希望が持てるような。
■知られてこなかった系の話といえばこれ。
あとこれ。
メディアが伝えることの重要性をしみじみ思います。
伝えるメディアがなければ「そんな事実は無い」って顔で、平然と世の中はまわってしまうので。
■先日来、気にしてきた件の全容が見えてきたので自分はどう思うか、という感想も持ちやすくなりました
「プーチン政権はもう嫌だ。もしも日本に残れないのならば、ポーランドやオーストラリア、カナダなどに行かせてほしい」と話した。
ノカルド氏は札幌出入国在留管理局に収容後、難民認定を申請。ロシア国外で暮らすことを望んでいる。もしロシアに帰れば、「政治弾圧や刑事訴追を受ける可能性がある」とも話した。ただ同時に、「プーチン氏がいなくなるなら、ロシアに住んでもいい。母親にも会いたい」と語った。
なるほど政治的な理由での難民申請。
日本が受け入れることは難しいことも知っているので庇護国として機能してくれればいい、つまり第三国へつないでくれ。という希望なのですが、本邦の入管はそういう仕事してなくない?
■時事ネタ
逮捕容疑は、何者かと共謀して1月23日~2月2日、契約していたスマホを紛失したように装って携帯電話会社に紛失補償サービスの申請をし、同社から新しいスマホ(15万6千円相当)をだまし取った疑い
これ「だまし取った」ほうはともかく、その携帯を買っただけのベトナム人も同じ扱いに見えるんですが、続報を待とう。
警察によりますとおととい黒石市のリサイクル会社の作業場で中国人技能実習生がベルトコンベヤーの下敷きになり亡くなりました。
同僚たちは通報せず技能実習生を自分たちで市内の病院に運びました。
この際、王容疑者は警察から職務質問を受けて不法残留が発覚し、一緒にいた中国人とみられる男1人が逃走しました。このあと市内のコンビニエンスストアで職務質問を受けた中国人2人の不法残留も発覚し2人のうち、いずれかが逃走した1人とみられています
こういうニュース、毎日のように日本のどこかで起きているんですけど、韓国がやってる「自首したら罪を軽くするよシステム」の導入を真剣に考えたほうがいいんじゃないかねえ。
摘発を怖れて地下に潜ろうとするインセンティブばっかり働いてるじゃないですか。
ベトナム人2人は相生さんが自ら現地に出かけ、直接会って受け入れを決めた青年だった。椎葉村に実習生が来るのは当時初めてで、2人は土砂崩れの半年前の昨年3月に椎葉にやってきて、この社宅で生活しながら仕事に取り組んだ。真面目で明るい性格から従業員や村の人から愛された。
黒木保隆村長は「村へのUターン、Iターンが少ない中で2人には村で技能実習生の成功例になってほしかった」と話す
すぐ有料です、って言ってくる毎日新聞にしては無料で読めるところだけでもまあまあのボリューム。
日本にやってきたのは2015年11月。実習生として岩手県内の農業会社でキャベツの栽培や収穫を手伝った。同じ仕事に就いていたアルバイトの日本人も多くいたが、驚きを隠せなかったのはその待遇だった。(略)17年9月、誰にも行き先を告げず、「脱走」した。兵庫県内のベトナム人の知り合いを頼り、自宅に泊めてもらうなどした。18年6月、農業会社にいた時に付き合っていた日本人女性と結婚した。その後、大阪出入国在留管理局(大阪市)に在留資格を申請し、翌年に認められた。
運がよかったので在留資格を取得できた、運が悪ければ入管の施設で死をもってその不運を償わねばならない。みたいな21世紀、油断してたらあっという間にこのまま22世紀に突入してしまうのでは(気が早い)(そう?)。
■おまけ。冒頭でマルチレイシャルって書いたけど、よく考えたらバイレイシャルのほうが正しいのか。いや、まあどっちでもいいか。