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育成就労制度と永住資格取消/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.5.12-24.5.18)

5月15日、各紙が報道した「育成就労制度の導入に首相が理解を求めた」件。見出しでこのニュースの本質がそこにないことを示していたのは日経と時事通信でした。

他社報道と並べると、違いが分かります。

あらためて認識しておきたいのは、技能実習から育成就労に看板をかけかえます。ついでに永住権の取消要件として税金の滞納とか、あとそうねえ在留カードの不携帯も法律違反だから、なんだったらそれを理由に永住権を取り消すこともできるようにしとくね! って今回の執行におけるゼノフォビアしぐさ。
外国人差別意識を国民にむしろ推奨するものでは、という指摘はもっと大きな声で問われるべきと考えます。

最も安定的な在留資格であるはずの永住者の生活基盤の重要性をあまりにも軽視する本法案は、すなわち日本に根付き暮らそうという外国人の人権を軽視するものと評価せざるを得ないが、これは、近年、政府が進めてきた外国人労働者の受入れ施策及びこれに伴う共生社会の基盤整備施策とも矛盾するメッセージを、政府が自ら国内外に発信するものに他ならない。

当事者の声

自分が経験者だからこそ、私はよく知っている。レイシズムは決して特別なことではない。それは人間が「自分たち」と「異質な他者」を区別しアイデンティティーを確立させる過程で、誰でも持ちうる、極めて凡庸な感情である。誰でもその素質があるからこそ恐ろしいのだ

そもそも「ついでにやっとくね」がヒドすぎる話

■ちょっと脇道にそれるんですが

このニュースへのコメントで「同性婚を求める権利もあればそれを拒否する権利もある」みたいなことを主張する向きを見かけて、そら外国人を拒否する権利もある、ヘイトスピーチをおこなう権利だってある。
みたいな言説がまかり通っている国だから仕方ないんでしょうけど、何歩か譲ってキミたちのいう「権利」があるとする。だがそれは、人間が生まれながらに持つ「権利」の下位にあるものだよ、そのカードじゃ勝てないんだ。引っ込めろ。……ぐらいですかねえ。
納得できない各位をどうすれば、という問題は社会の課題であることが可視化されてまあまあ久しいですが、改善している気があまりしない。

■今週もクルドでPV稼ぐひとたちの好餌となるネタが投下されていました

埼玉県川口市の奥ノ木信夫市長は13日、在留資格がなく、国の許可を得て一時的に地域で暮らすことができる「仮放免中」のクルド人の子どもの就学費用を市が負担していることについて、国が費用を負担するよう、自民党や文部科学省に要望書を提出した

この件を伝える産経。

あれ、いつものアクロバチックなやつは? と拍子抜けしていたら

ちゃんと出してきました。お隣の国の喧騒と同根、は私がずっと言ってる通り。

■今週のその他ニュース

■サムネイルは異文化とかそんな難しく考えることじゃない、そもそも分かり合う必要なんかないんだよ、たまたま一緒に生きるならなんとかやってくしかないだろ。ってテーマがもののみごとに完結作で結実した『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』(2023)から(IMDb)

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