週刊外国人就労関連ニュースまとめ(20.2.23-20.2.29)
俗に泥縄といって悪いことのように笑うが、ドロボーを見て縄をなうなら立派なものである。ドロボーが去ってから縄をなっても、まだ立派なものである。次回のドロボーに間にあう。-山本夏彦『泥縄のすすめ』
いや、どう書いても不穏当な前置きにしかならんな、と思う昨今なので、先人のことばを引用してみました。
■COVID-19渦が外国人就労関連にもたらすニュースあれこれ
最後の1本は「TOEICが中止になった」というもので、一見関係なく見えますが、既報の通り中国における民間日本語試験は現地政府からの要請で中止措置をとらざるをえなくなっており(なんならベトナムでも同様の措置が取られています)つまり「当然来るもの」と思っている留学生や技能実習生は、しばらくアテにしては駄目な状況。
先週も書きましたけど、いまはとにかく目の前の防疫で手一杯なので、そこまで頭がまわらない人のほうが多そうですが、いざ「本当に人が足りない」と気付いてからの騒動がどの程度のものになるのか、固唾を飲んで見守る私です。
■全国12地方紙「外国人労働者300人超の声を集める」協働調査
改正入管難民法の施行から1年というタイミングで実施された表記の調査、参加媒体は次の通りです。
北海道新聞▽岩手日報▽東京新聞▽新潟日報▽信濃毎日新聞▽岐阜新聞▽中日新聞東海本社▽京都新聞▽中国新聞▽徳島新聞▽西日本新聞▽琉球新報
同じデータをもとに、各紙がどう報じたかを並べてみます。12本、似たようなサムネイルが並ぶと思うでしょ?
新潟日報と信濃毎日と京都新聞は、ウェブ検索しても該当記事が見当たりません。探し方? わたしの探し方が悪いの?
中国新聞は記事が発見できたのはいいんですけど、リンクを貼りたかっただけなのに(スマホを落としただけなのに。みたいに言う)結果キャプチャ貼るハメになって不本意です(記事リンクはここ)
西日本新聞はこのカテゴリの報道におけるトップランナーだけに、多面的に本件を取り上げていて、ちょっと別格ですね。
いずれにしても「特定技能を知らない外国人労働者が4割もいること」を見出しに据える各紙と、東京新聞・西日本新聞・琉球新報の3紙が一線を画していることは確認できました(小並、ってやつ)
■特定技能については
国内受験がこれまでよりは簡便になる、という方向性。および
認められている職業分野(上記では「建設業」)においては職種が追加される見込み(これまで11職種が18職種に)。
これらの流れから見えている通り、年度が変われば特定技能資格による外国人在留者の数字は増えていくことが目に見えています。もちろんCOVID-19が終息に向かえば、という大前提ありきですし、もっというと、数値を増やすことが目的ではない。ですよね?
■たとえばちょっと前に公開されていたことに今更気付いたのですが
こういうね、労働力のみを目的として呼んだって認める/認めないは別に、われわれの社会が責任をもって育てる義務があるんじゃないの、子どもたちのことは(倒置法)。みたいな話とか
お払い箱だから帰れよ、って平気で言っちゃえるタイプの人なら気にならないんでしょうけどね。って話とか
いっぱいあるよ、こんなニュース。
だから最後に挙げる記事とか、もうね、言いたいことがいっぱいありすぎて、逆に黙るしかなくないですか。