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週刊外国人就労関連ニュースまとめ(20.5.24-20.5.30)

先週も触れたんですけど、最近ニュース見出しに文句を言うことが多いなー俺、という自覚。たとえば(見渡して)

この見出し“技能実習生にコロナ影響 「もういらない」来日かなわず”。奥さんコレどう思わはります?
来日かなわず、って書いてあるから来日に「もういらない」って言われた、ことはよく読めばわかります。
って奥さんはそない言わはるけど、人は見出ししか読まないSNS時代において、読者に読解力を求めたらあきませんやん。
 技能実習生にコロナ影響「もういらない」
って文字列前半が目に入った瞬間、(日本で働いている)技能実習生がクビを宣告されたのか、それはヒドい。って読んじゃう傾向が日に日に増してる世の中、せめて「技能実習生候補」って書いたら誤解ないのに。ねえ奥さん、そう思……あれ、どこ行かはったん?

なお当該記事は複数トピックで構成されておりまして;
トピックその1は「5月頃から岡山県のプラスチック工場でエンジニアとして働く予定だったミャンマー人のトーズィンミンウーさん(26)」が「ヤンゴンの自宅で過ごし、オンラインで日本語の勉強を続けながら入国再開を待つ」話。
その2は「神奈川県で特別養護老人ホームなどを運営する」企業がZoomでオンライン面接を開催しました。求人対象はミャンマー。
その3、ミャンマーからベトナムに取材対象地が移って「ハノイの送り出し機関に勤めるベトナム人男性(26)」のコメントが紹介され、「日本企業に実習生を受け入れてもらおうと営業電話をかけても、もう人手がいらない、と相手にされなくなった」(彼の、このことばが見出しに流用されたわけですね)。
その4、インドネシアから来日済、建設業技能実習生の話。つまり国内で何が起きているか。「勤め先では3月末から、受注していた業務の延期や中止が続出している。会社側は日当計算で給料が減らないように代わりの仕事を用意してくれているが、いつまで続くかわからない」。
その5、「日本の出入国在留管理庁は4月20日、働き先を失った実習生らの職種変更を認める応急措置を取った」事実を枕に、インドネシアのNGOとベトナム人支援をおこなう日本のNPOの話が紹介されます。
……いや、これ引き写していてあらためて思ったけど、ひとつの記事に盛り込む量として多すぎるわ。
そして、これら5つのトピックを総合した見出しが“技能実習生にコロナ影響 「もういらない」来日かなわず”っていうのは無理があると思う。
みたいなことを最近言いすぎだから今週は言わないようにしよう、って書き始めたはずなのにもう1000字も文句ばっかり言ってんじゃん俺、どーなってんの。

■そこでこれは面白かったよ、ってホメようとしたら有料ですよ

新聞社のビジネスモデルをとやかく言ってもしょうがないので、せいぜい引用の範疇で紹介するんですけど、佐々木聖子(出入国在留管理庁長官)、岡田豊(みずほ総合研究所政策調査部主任研究員)、松岡市郎(北海道東川町長)、以上3氏が特定技能についてコメントをしていて、入管庁長官以外の話が興味深い。

そもそも特定技能は、2020年東京オリンピック・パラリンピックを前提に走り始め、制度設計を急ぎ過ぎた面があった。だが1年たち、新型コロナウイルスの影響で状況は一変した。深刻だった人手不足は一時的に緩み、外国人が雇用の調整弁となる事例も散発している。それでも、中長期的には人口減が避けられず、外国からの人材に依存しなければならない状況に変わりはない。企業はビジネスモデルを足元から見つめ直し、特定技能をどう位置づけていくのか、冷静に考える時間を与えられたと前向きに捉えるべきではないか。 [岡田豊]
国にも注文がある...帰国した元技能実習生が今度は介護を学ぼうと日本への留学を希望したケースでは、「技能実習を受けた分野以外の職に就いてはならない」という理由で却下された。日本人でも別の分野から介護職に転職する人は多いのに、外国人にだけ認めないのはおかしい。出入国在留管理庁は自治体や学校ともっと連携してほしい。
日本が外国からの人材を受け入れるという方向性は間違っていない。だが、特定技能の来日者が増えていないのは、どこかに原因があるはずだ。 [松岡市郎]

ユニークな切り口。
ペイウォールで囲って誰の目にも留まらないようにしてしまうのは惜しい。

■人手が要る農業、余りがちな宿泊観光業、みたいなトピックはこの数週間の定番
専門紙が3週前に伝えた件を、ようやく日経が報道。正直遅い。って反射的に感じてしまったものの、メジャー紙が報道することでようやく「事実になる」わけだし、そもそも俺が「遅い」って文句を言うところじゃなかった(我に返る)。

■つまり専門紙には専門紙ならではの情報があって良き。という感想が無難である。

10年以上前から技能実習生の監理団体を担い、通訳も雇用するなど受け入れ環境の基盤はあった。
しかし、実績がある同JAでも、特定技能の申請は苦労の連続で、何度も各方面に掛け合った。JA管内の組合員も9人の特定技能を受け入れ、合計27人の申請を担った副田さんは「技能実習生とは桁違いに手続きが煩雑。許可申請の壁が高い。専任体制をつくらなければ受け入れは難しい。今のままでは特定技能は定着しない」と厳しさを実感する。

■先週バズった件の続報が来てたけど、どうにも盛り上がりに欠ける件

不当に扱われたって怒ってた女のひと、そういえば居たねえ。ってなるんですかね。それでいいんですかね?

■傍観者としての人生を歩んでいることでは人後におちない私ですが、それだけに自ら事態を変えようと動くひとたち、すげー(語彙力

■先週紹介した際、続報待ちます。って書いたんですが

これけっこう根深い話のはずなんですけどね、何も分からないままです。挙句、タマホームで検索して出てくる最新ニュースはこれよ。

そういうことじゃないんだよ(また文句言ってる)

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