見出し画像

落ち着いて。本当に見たい?

亡くなった女性の映像を開示しろvsできない。
みたいな時事ネタで映画『セブン』(1995)を思い出したので書いておかないといつまでも胸の奥に澱がたまるな、というモチベーションで久しぶりに
-映画を再見するほどの気力はまさかないので-
IMDbのフォトギャラリーを見にいきました。四半世紀前だから若いんだ3人が。モーガン・フリーマンでさえ(ヘッダ画像参照)。

念のため言明しておくと、改案は無論、現在の在り方についても賛同できない派です私。
何の話か、ボカした表現にしているのはこのテキストが映画レビューサイトに勢いで上げたものの再利用だから。ですけど、まあこのぐらいの穏当な距離感にしておくほうがいいトピックではある。

そこまで開示を拒むなんて、どれだけヒドい映像なんだ(見せろ)ってコメントをけっこうな分量、目にすると、キミらのようなノリの人間を巻き込めたからこそ今回のアクションに至ったので、一概にバカだなあ。って顔にはならないよう気を付けているつもりだけど、つい声が漏れちゃう。
所管する責任者が言い訳のように唱える「保安上の理由で開示できない」は茶番だとしても「故人のプライバシー・尊厳にかかわるから見せることはできない」はガチ。と察するのはそんなに難しくないと思うんですけどね?
だってひとがひとり、病んで、誰からも顧みられず亡くなっていく様子ですよ? もしかしてスナッフフィルム愛好家のひと? ちがうでしょ、ものすごくマイルドにたとえても『セブン』(1995)のラストみたいなものですよ、それ、本当に見たい? 遺族が見るのは止められないと思うけど、それすら本当はおやめになったほうが。って思うんです。
ああ、つまり「見せろ」ではなく「見せてやれ」なら、まだギリギリ理解できるんだな、俺。

法の問題点と、そのせいで亡くなった方の話は切り分けて考えるべき。
って主張する人の数が、自分の信条と相反する立場側に多い現状で、なかなか居心地悪いのですが、あまり深く考えもせず、ノリで映像公開を求めているとしか思えないひとたちを見るたび、祈るのです。
どうか彼らがこの映画のブラピを思い出しますように。
……そしてそのたび、自分のほうが思い出してしまうという種類の呪い。

"Se7en" photo from IMDb

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?