ring out the old/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.12.25-22.12.31)

新年初更新が年末最終週の出来事まとめなのは自分で決めたサイクルのせいだから文句を言う相手がいるならそれは自分なんですけど、せっかくだからおめでたそうなニュースでしめくくっておきたいじゃないですか、2022年。
振り返り記事をもう書いちゃったんだけど。

■ところがどうでしょう、こんなニュースしかないのです

■もうちょっとマシなニュース

マシというかたぶん何も考えていない役人しぐさ

本文読まずに何か言う、野次馬しぐさ(本文読みようがないからー)

■謎記事

入管法改正すべき、という持論と法務省ザマァ、という視線、いずれにも共感できないのでただただ「こういう記事は忌避すべき」センサーだけが働きました。

■これは謎ではない記事

米国務省の「人身売買レポート」でまあまあのページ数を割かれる本邦の技能実習制度には触れず、中国が非難されてるぞ! ってところに重心を置く報道が一定数観測されたのが2022年7月の日本のメディアで(=2021年まではちゃんと自分たちの話を中心に伝えていた)つまりね、タモリじゃないけどもう既に戦前なんですよ。これが大政翼賛ってやつですよ。

■記録しておかないと消える記事

なぜか記事後半を省略する共同通信、全文機械的に載せちゃう日刊スポーツ(あるある)。下記が配信記事本文の後半。

女性脱北者は20代。北朝鮮を離れ、中国の雲南省からベトナムに向かう途中で不法入国者として拘束された。中国当局が調べた結果、脱北者の母と祖母が日本にいると説明。DNA型鑑定で血縁関係が証明された。日本外務省は受け入れに向けて中国側と交渉し、20年12月に日本への渡航が実現した。脱北者は当初は日本で暮らす意向だったが、22年7月、韓国に移った。
入管難民法などには、海外にいる日系3世らの在留資格の認定に関する定めがある。脱北者支援団体によると、日本政府は、1959~84年の帰還事業で北朝鮮に渡った在日朝鮮人と日本人の配偶者、2世や3世らであれば、人道的措置として原則的に脱北者を受け入れているという。今回の女性脱北者も在留資格が認められた。
北朝鮮では20年以降、コロナ対策で国境が封鎖され、脱北者の数も激減。女性は厳しい監視をかいくぐって中国に渡ったとみられる。

なお日刊スポーツのこのスタイルのおかげで知った下記の件については1年半、依然として進展がないことも忘れていません。

■忘れてないといえば11月のとある件

本国ではローカル紙の記事になっていたみたいで。

亡くなった際、本邦の入管が収容者監督義務を果たしてないことを責める声で盛り上がったわけですが
・故人が出身地であまりよく言われてないのは彼の母が亡くなったときの気の毒な感じの裏返しっぽい
・来日後の状況が不明すぎる
要するに第一報だけを消費してあと知らん顔、ってネット民しぐさ、気を付けたいと思いました。むろん自戒込で。

■というわけで、表面だけなぞる系のメディアが関心を示さないような些事を2023年も引き続き注視していきたいと思います

送り出し機関へのアンケート
「日本の技能実習制度、特定技能制度と他国比較」
自由回答

このアンケート、どうせお手盛りだろ。と斜めに読み始めたんですが、本音がときどき覗き見えて面白かったんです。“日本語という世界でも最高難易度かつ日本でしか活用できない語学”ってフレーズ、前半だけなら日本人の夜郎自大。で済むものですが、後半があることで書き手が日本人じゃないわ、ってなるところとかね。

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