ウィシュマさんの話、ウィシュマさん以外の話/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.8.8-21.8.14)
今週の報道がウィシュマさんの件で持ち切りだったのはご存知の通りです。先週「報告書は来週出すから」「動画も出します、編集バージョンだけど」と言っていて
21.8.3
出入国在留管理庁は2日、7月中に第三者による最終報告をまとめることができなかったとし、「申し訳ない」と陳謝した。野党の「難民問題に関する議員懇談会」で、入管庁の担当者が明らかにした。(朝日新聞)
21.8.6
来週にも取りまとめる最終報告の公表後に、施設内での女性の様子などを映した映像を遺族に限り開示する方針を固めました。(NHK)
たしかに報告書も編集後の動画も、今週出てきた。
21.8.10
弁護団によると、入管庁から10日、2時間程度に編集した監視カメラの映像を遺族のみに開示すると連絡があった。(時事通信)
同日
出入国在留管理庁は、女性が医療機関での診察を求めても現場の職員が必要ないと判断するなど、適切な治療を行う体制が不十分だったとする最終報告を公表し、局長ら幹部4人を訓告などの処分にしました。(NHK)
■以下、媒体別の見出しを見るだけでも雰囲気はつかめると思うので余計なことは言わずリンクだけ貼っておきます(という手抜き)。まず朝日新聞
■毎日新聞
■東京新聞/中日新聞
■その他
■自分と同じような意見ばかりを採り上げているじゃないか。って思われるのも癪なので代表選手にも登場いただきたく
先の国会で政府が成立を目指した入管難民法改正案は、長期収容の解消を目指すものだった。不法滞在の外国人は、母国に送還されるまでの間、原則として入管施設に収容される。改正案ではこれを改め、送還まで親族らの監督下で生活することを認める制度が盛り込まれていた。
改正案は、今回の問題の真相究明を求める野党が抵抗し、採決が見送られた経緯がある。収容者の生活環境を改善するためにも、与野党は速やかに法改正に向けた議論を進めてほしい。
今回の事態の底流には、収容が長期化するという入管行政の構造的な問題がある。先の通常国会では、いたずらに長期化しないよう入管難民法の改正案が審議されたが、スリランカ人女性の死亡などをめぐって与野党の折り合いがつかず、成立が見送られた。
人権を踏みにじる事態を再び起こさないためにも、行政の不備は早急に改めなくてはならない。政府と与野党は閉会中審査を行ってでも法改正を急ぐべきだ。
いえ、笑ってないですよ! そう来るよねー。って顔になってる? まさかそんな筈が……本当だ、すみません。
ちなみに、両紙社説の内容を知らず(本当だってば)昨日、「入管法改正案の何が問題だったのか」に言及してます私。ご興味あればそちらも。
■今週、ウィシュマさん以外のニュースが無かったかというともちろんそんなことはなく。
■あと本当はもっと大きな扱いになっていいんですけど、個人的には「そういう裁量次第でなんとでもなる、という在り方がウィシュマさんの話につながったんだよ」という考えなので……なんとも微妙な顔に。
とはいえ、特に後編、え、そうなの。みたいな経歴の持ち主が次々登場するので読み応えありました。
(一方で、ウィシュマさんを押しのけネット世論を席巻したホームレス差別論の「ひとは有用だから価値が認められる」思想に近い危うさも感じるんですよ、アスリートの難民受け入れ問題。そのうち触れることもあるかな)