週刊外国人就労関連ニュースまとめ(20.3.22-20.3.28)
世間的にも盛り上がっていた和牛の話ですけど、いや違うやん水田くんキミの話やないねん要らんこと言い出さんといて。
あのニュースで個人的に気になったのは、人手が足りなくなることは明確なのでその手当てをどうするか。の一案として記されていた部分でした(太字は引用者、つまり私のしわざ)。
出入国規制で外国人技能実習生の受け入れの見通しが立たない問題については、スマート農業の推進、JAによる人員派遣などの支援策を盛り込む方針だ。
「JAによる人員派遣」って誰を派遣するんですか。もしかして……ですけど「特定技能支援機関としてのJA」つまり、技能実習制度の穴を特定技能で埋めようと思いますって意味ではないですよね? まさかね。
■世間はといえば、先週ぐらいから表面化した「外国人が来てくれないとうちの産業が成立しないんですけど」傾向に拍車が。
第一次産業はもちろん
第二次産業
第三次産業
なお、今のこの流れなら言える! みたいな物流業界からのニュース(下記)は笑うところでは全然ないものの、人が来なくて大変なの。って文脈で「うちはこれから呼ぼうと思ってて」は、やっぱりちょっと笑う。
トラック運送業界では外国人ドライバーの活用に積極的な意見がある一方で、安全面などで慎重論も根強い中、20年度の事業計画では「外国人労働者の実現に向け」と従来よりも踏み込んだ表現になっている。
外国人労働者を活用するには、日本から途上国への技術移転を趣旨とする「技能実習制度」における職種指定か、人手不足解消を目的とし、現在は14業種のみに認められている「特定技能」への追加認定が可能性として考えられる。
ただ、現行の外国人在留資格では日系人や日本人の配偶者などを除きドライバー職は認められていない。
■西日本新聞という、なぜかこの外国人就労関連報道で存在感の大きな地方紙について
上は高知新聞の記事ですが、私が思ったのは以下のような。
論より証拠、たとえば以下の記事3本を一読いただくと、記事書く側の「外国人が日本で働くということ」への理解の深さが伝わってくるように思えます。
知り合いのネパール人は「西日本新聞の取材に応えたら自分が言いたかった内容と異なるニュアンスで記事が掲載され、とても迷惑しました」と家族ぐるみで目のカタキにしているので(=実話)もちろん神格化する必要はないのですが、さはさりながら、このトピックに関心がある各位が注目すべき媒体としてその名前を挙げない人がいるならば、その人がモグリ。と断言しても間違いはない、とは思いますね。
COVID-19関連では以下のような報道も。
ペルーで邦人が足止め。って報道は各所でなされたんですよ。
でも、日本国籍がないことを理由にチャーター便に乗れない日系学生が居る、って話は当事者が連絡してきた西日本新聞が第一報なのはいいとして、後追い報道も見当たらないような。
■なんだかんだで30数週間「ニュースまとめ」を続けていると、初めての媒体を取り上げることができるのは、実に喜ばしく。今週は2本。
「地域移住」をテーマにした媒体、『雛形』が島根県雲南市をフィーチャーした記事:
建設仮設業界の人材不足をテーマにした『POP UP SOCIETY』の、外国人技能実習生とは。という記事:
いずれも日常的にニュース報道をおこなっている媒体には見ることができない視点があって、いやー良いモノ読んだな。ってなりました。
■最後、いよいよ長期戦であることが分かってきたCOVID-19が、日本における「外国人労働者」問題であるのと同じ理屈で、世界規模の影響をもたらすものである、という話もあらためて。
封鎖される東京から逃げ出し帰省、というニュースの多い朝にあらためて読むと、むー。って声にならない声が出ますね。
都知事のひとこえで初の在宅勤務へ踏み切った弊社、明日以降についてのアナウンスが経営陣から出てこず、えー。って不満の声がきこえます、って誰の声かというと私なんですけど。みなさまもお大事に。