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私はぼったくり被害に遭ったことがない

井上陽水いわく、私は泣いたことがない。「それ主観ですよね」「でも本人がそう言うならそうなんじゃない? 他人がたしかにあのときあなたは泣いていた、って否定しても、泣いたかどうかの決定権を持つのは本人で、つまり泣いたことがないって言うならそうなんでしょう的な」

以上は前フリで、以下本文と関係ありそうでなさそうなやつ。いや、なさそうでありそうなやつ? んーどっちでもいいです。

ホーチミンで連れて行ってもらったベトナム料理店​のクチコミを見ていたら「レシート見たらおしぼり代30円が請求されていました。こぎれいな店だからって安心していたのですがぼったくりには注意しないといけませんね」というニュアンスの投稿が載っていて、あーそういうのもぼったくりにカウントするのか。だったら今回の出張最後に乗ったタクシー請求額が1000円強、空港敷地に入るのに何十円かの別料金が発生するからそれは現金で払ってくれないか(的なことをたぶん)ベトナム語で主張していた運転手に、悪い俺ベトナムドンぜんぜん持ってないうえにベトナム語ぜんぜんわかんねえや。ごめんねじゃあねえ。つって振り切ってきたアレも「ぼったくりに遭うところを辛くも逃れました」シチュエーションなんですか。(なお、一時期Uberではこの類のトラブル多くてGrabはそうでもない、という状況だったのが両サービスが後者に統一されて、ドライバーと現金のやりとり発生しない、という最大のメリットが台無し)

本来払うべきでない対価を請求されること、をすべからくぼったくりと認めるべし派なら、たしかにそうかもしれませんけど、なんかね、事象をどう呼ぶかは結局主観だろ、という思いが抜きがたくある。
おしぼり代30円でぎゃーぎゃー言うんじゃねえ、という私の見解は、そこに気を取られることで料理全体から受けた印象を自ら台無しにするなんて狭隘な人生を行きたくない。という主義主張に基づいているわけですけれど、たとえ1円であっても「余分なお金を払いたくない」向きには、私の人生観云々は欺瞞にしか聞こえないでしょう。

でもさー、私は泣いたことがない、って言ってるんなら、HA HAN(またはHO HO)って聞くのが大人ってものじゃない?

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