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孤立出産は罪か/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(25.1.12-25.1.18)
あまりにも事例が多いので見過ごされてしまうニュースたち。
これは1年前、福岡でベトナム人技能実習生が死産したことが罪に問われているもの。
これは先月、鹿児島でインドネシア人技能実習生が。という話。
前者は事象から1年の間に、ひと通りの情報が出ているのですが
個人的には
・罪を問われている女性の証人として、これまで同局面でほぼ登場した例がなかった交際相手の男性が出廷している
・その彼も技能実習生で、これまで黙っていることを日本社会から期待されていた属性なんですよ
・つまり泣き寝入りはもうしない、と「ベトナム国籍の」「技能実習生」が日本の司法に言明している
という点、正直いいぞもっとやれ。と見ているので
検察側は、「被告は他者が死体を発見することが困難な状況を作出し、被告の供述などからその行為が埋葬の準備またはその一過程として行われたものではない」などと述べ、「男児をごみ箱内のごみと同列に扱うもの」「死者に対する一般的な宗教感情や敬けん感情を害するもの」とした。
なおさら今回の検察の言い分、2021年熊本地裁の(懲役8カ月・執行猶予3年の有罪)判決において使用された文言、
「死産をまわりに隠したまま、私的に埋葬するための準備であり、正常な埋葬のための準備ではないから、国民の一般的な宗教的感情を害することが明らか」
を想起させて味わいがあります。
ちなみにその地裁判決から最高裁まで争われ、無罪判決に至った経緯は教科書に載せたいレベル、という認識ですがそっち方面に詳しい各位、合ってますか。
■国民の一般的な宗教感情、というフレーズがごまかそうとしているのは、技能実習生やベトナム出身者を一段低く見ている国民の一般的な差別意識の存在ですよ。まずその気持ちが自分の心のうちに在ることを認めろ。それを21世紀も引きずったまま生きていくのか、よく考えよ。と言いたい。
……てなことを、下記のようなニュースを見てさえ思う私です。
■あと本邦の司法は機能しているんか。と呆れたやつ
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