いま見るべきオム・テグ出演映画はこの8本ということでよろしいか(付:VOD配信中11本リスト)
質はときに量によって代用可能である。みたいなことを信じている節があって(私が)、ナイジェリア映画について10本見たからちょっとぐらい知ったかぶりしてもいいよね。ってnoteを書いたのがほぼ1年前。
今日も本当はオム・テグについて知ったかぶりたいと思ったんですけどあきらめまして(後述)、ひとまず彼が出ていて&おすすめできる映画を紹介したいと思います。1から8はこの順がいいと思うんだけどな? って並び。
1. ベテラン(2015)
まず普通に映画として楽しめるのが第一だと思うんです。
私がファン・ジョンミン大好きなので贔屓目ではあるとしても、これは全部乗せ系作品として、見て損はないです。
総出演時間はたぶん5分もない役どころながら、のちのちあなたがオム・テグのファンになってしまったら到底正視にたえないシーンなどもあるので、沼にはまる前に見ておくことをおすすめします。
PHOTO: IMDb
2. タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017)
上記『ベテラン』(2015)と同じ意味合いですが、より物語の主線に近いところで印象を残していく良い出番。
もうちょっと丁寧に言うと「あーあれ出てたんだー」が『ベテラン』だとすると、こっちは「あー、あれオム・テグだったんだー」。インパクトはそこそこ異なります。
PHOTO: IMDb
3. 密偵(2016)
そもそもソン・ガンホ目当てで見たのに同じレベルで「おお」って唸らされた本作が私とオム・テグの出会いでした(=既出2タイトルは彼のことを知らずに見ていた)。
オム・テグの存在感について余計な説明は不要ですが、韓国独立がテーマなので、日本が必然的に「敵」として描かれている件は事前に認識しておく必要はあります。
ただ、われわれが見ると複雑な感情を想起させるのは当然ながら、一方的に反発を覚えることにはならない線上でエンターテイメントとしての果実を得ており、それはとりもなおさず韓国映画界の成熟を示すものだと思うんですよね。
オム・テグの実質メジャーデビュー作がそうしたクオリティーの作品であったことはファンとして喜べる。個人的にはそんな感想。
PHOTO: IMDb
4. 楽園の夜(2019)
PHOTO: IMDb
5. 私のボクサー(2019)
映画レビューを読んでいると「これが初オム・テグ」という人もちらほらいて、そんな各位にも十分アピールできているようなので、俺たちはオム・テグの魅力がユニバーサルなことにもうちょっと自信を持っていい。と思いました。
邦題と日本版キービジュアルの評判がきわめて悪いですが、作中のオム・テグのキュートさに目がくらんでいる俺はそんなの全然気にならない。
PHOTO: IMDb
6. コインロッカーの女(2015)
プロモーションビデオ感あるけど、まあ作品としての意外性がひとつもないので、あらすじを見て大丈夫なら大丈夫です(だから大丈夫とは)。
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7. 大人図鑑(2018)
映画班なので「2時間で伏線は回収されるもの」と思いがちなのですが、この作品はエピソードが直列でつながって、それぞれの「回」に忘れ物のような説明不足ポイントが残っていくんですよ。その意味で連続ドラマ班向けな気がしました。
オム・テグでなければ挫折していたかも。あと今のところWATCHAって配信サービスのみで閲覧可能なので、わざわざ契約してまで見る? という2点から、若干おすすめ度が下がります。わざわざ契約してまで見たけど。
PHOTO: IMDb
8. 安市城 グレート・バトル(2018)
上り調子の俳優として扱われているので(登場シーンの「よ、待ってました」感)ファンならまあ損はしません。というぐらいですかね。
個人的にはそんな日本史観あるかよ、ってなるような邦画を見ないのと同じレベルでオム・テグ出てなければ見てないやつ。という予感はいっさい裏切られませんでした、とだけ申し上げておきます。
PHOTO: IMDb
■VOD配信中出演作リスト
オム・テグ出てる、というだけでひとは興味のない映画を見るべきなのか。という問いが「安市城」のおかげで浮上してくるわけですが、以下11タイトルが配信サービスで視聴可能な作品群(2021年8月現在、俺調べ、製作年古い順)。
これ以外は5タイトルが円盤レンタル可能、5タイトルが現在視聴困難、というあたりでフィルモグラフィーを完全制覇できそうなんですが……さすがにそこまでは勘弁してもらっていいですか。
9. シークレット(2009) ほぼ5秒ぐらいの出番/WATCHA
10. 悪魔を見た(2010) モブキャラ、これも5秒ほど/Amazon Prime Video
11. 教授とわたし、そして映画(2010) 15秒程の出番ですが、作品が支持する価値観を共有しない「世間」の象徴みたいな役なので、同じモブでもこれは良いモブ/dTV
12. ホラー・ストーリーズ(2011) これねえ、ファンは見ちゃダメなやつでした。なぜかは言わん……/Rakuten TV
13. 恋は命がけ(2011) 意外なほど出番あった。計1分半ぐらいかな/WATCHA
14. ある母の復讐(2012) これも1分半ほどですが、何が良いって出番が早いのが良いです。見逃さずに済むので/Amazon Prime Video
15. 同窓生(2013) オム・テグ30歳、高校生役。かわいい3分超/Rakuten TV
16. シークレット・ミッション(2014) 1分ちょっと。誰が演じてもいい役ではあります/Amazon Prime Video
17. 情愛中毒(2014) そこそこちゃんとした出番。2分弱/Netflix
18. 国選弁護人ユン・ジンウォン(2015) ここが役者としての分水嶺だったんだな。合計の出演時間は3分ちょっとなんですが体感だと5分っていう重要な役です/Amazon Prime Video
19. 隠された時間(2016) 兄の監督作ということでカン・ドンウォンとご一緒するシーンもらっているんですが、もっと活かしてもらっていい役なのに、とむしろ不満が溜まるやつ。出演時間は3分程度かな/Amazon Prime Video
あなたがどうしてもこの11本から何かを見たい、というなら18がおすすめ。次は15、その次は……もうやめたほうがいいんじゃないかな?
ちなみに今、私がいちばん見たいオム・テグはお兄さんオム・テファ監督作『イントゥギ』(2013)における彼です。
違法動画はそこそこあるみたいなんですけど、そうじゃないんだ正規に視聴できる環境なんとか整えてほしいんだ。以下は公式YouTubeから予告編。
あと「ドラマは基本見ない」と言い続けている私をせき止めているのはサブスク登録等の手間なので、もし契約済各種サービスで簡単に見ることができるようになったら大変なので、本当にやめて(って書いた後に主演ドラマ60分16話がアマプラに来てしまったので16時間て。映画8本分ですやん。と文句言いながら結局ぜんぶ見た)。
an "introverted gangster" image from KoBiz
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