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どうなってんの?/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.12.5-21.12.11)

1週前に比べるとオミクロン株の阿鼻叫喚もひと段落、という印象無きにしも非ずですが、私も含め皆さんもう飽きたってことでよろしいですか。でも、飽きるのさすがにちょっと早くない?
日本各地からの悲鳴をメモとして残しておかないと、この間のわれわれのありさまも無かったことになりそう。そんな気すら。

・群馬

・北海道

・奈良

・山口

・福井

・農業

・鉄鋼、建築業

■総合して「外国人技能実習生」が「労働力」である、という暗黙の了解事項を社会がようやく追認した、という理解ですが、それでよろしいですか。なお念のため申し上げるのですが、技能実習制度の基本は以下の通り。

技能実習制度は、我が国で培われた技能、技術又は知識の開発途上地域等への移転を図り、当該開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的として創設された制度です。
技能実習法には、技能実習制度が、このような国際協力という制度の趣旨・目的に反して、国内の人手不足を補う安価な労働力の確保等として使われることのないよう、基本理念として、技能実習は、
①技能等の適正な修得、習熟又は熟達のために整備され、かつ、技能実習生が技能実習に専念できるようにその保護を図る体制が確立された環境で行わなければならないこと、
労働力の需給の調整の手段として行われてはならないこと
が定められています。

(太字は引用者による)

■その、誰もが知ってたけど知らないフリをしてきた「労働力の不足」と向き合うために設計されたのが特定技能という在留資格であること、本連載でもずっと紹介してきた通り。

特定技能という制度をどうするか、ではなく「技能実習制度でまわってきたんだからそれでいいだろ」って言ってるようにしか聞こえない声も多々あるわけですが、せっかくの機会だから、ちゃんと議論しようぜ。

■ついては、自分たちが欲しいのは労働力だから。という言い分は一切不可で、ヒトを呼んで・ヒトが来る以上は、生じる問題と真剣に向き合う必要があるよ、という点について、自覚しなければならない。

■って流れで今週、実は最も意義を感じたのがこの報道でした

(在日アメリカ大使館の)アメリカ市民サービス課は、「レイシャル・プロファイリングが疑われる事案で、外国人が日本の警察から職務質問を受けたという報告がありました。数名が拘束され、職務質問や所持品検査をされています」などと投稿。「拘束された場合は領事館への連絡を要請してください」と呼びかけた。

これ、どうしたって連想せざるをえないのは数週間前の訴訟ですよね。

出入国在留管理庁は「現時点で訴状が届いていないが、届いた場合はその内容を検討して、適切に対応していきたい」とコメントしています

さすがにもう訴状は届いたころだと思うので、日米国家間の関係をどうしたいのかを踏まえたうえで、入管庁およびその上流である法務省の公的な見解を聞きたい。
……のですが、12月7日付の法相記者会見では言及なし。ええー(不満の声)

■もうひとつ、これも個人的にずっと追っている件

6月1日に起きた話、「あれから3カ月。本件を俎上に載せる媒体が依然として“アンチ体制色が濃いところ”に限られていることに、注目しておきたい」と9月に書いたnoteが下記ですけど

ここからまた3カ月。
この間ずっと見てますけど、まあ面白いぐらい他紙が追わない。(下記に朝日がようやく書いた、と9月22日記事を紹介していますが、私の視認漏れがない限り、それだけです)

担当した警察、その監督機能を持つはずの東京都、彼らの対応しないという対応もさることながら、報道どうなってんの

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