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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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#外国人

9月1日が近づいてきますが、さて。/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.8.4-24.8.10)

木曜17時の日向灘地震には諸事情あってまったく気付けなかった都民ですが、さすがに翌金曜20時の神奈川西部震源の揺れにはまあまあ驚き、急いで震源地近辺の海外人材たちへ安否確認の連絡を入れました。 だいたいが朝早いインドネシア出身者が多いので、そんなこともあろうかとは思いましたが「寝ていて気付きませんでした」という豪傑含め、全員無事でなにより。 大原則として日本語で指示を出すことにしていますが、緊急時は母国語で連携しないとなあ。 ■今週ようやく終結が見えてきたイングランドのア

デマをデマと指摘する労力/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.7.21-24.7.27)

今週は夏枯れで粒の小さなニュースが多く、そんななかではヘイト醸成プラットフォームとして延命を図る某サイトの記事が目立つぐらいでしたが、あまりにくだらないのでリンク貼りたくないんですよ。でも貼っておかないと後日、何の話だか分からなくなるじゃない? ……という注釈付きで載せるんですが、PVに貢献したくもないのでリンク先は当該記事魚拓サイト。 当該市議の既往歴は調べれば出ることなので割愛しますが「年金制度における外国人への脱退一時金の是正を求める意見書」というタイトルで ・京都府

外国人の受け入れ環境整備云々/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.6.16-24.6.22)

今週ネットでプチバズった話。 あとこれ。 ちなみに弊社エラいひとたち複数から、どういう意味? と問い合わせが多かった記事はこれ。 JICAが日本で働く海外人材の案件に絡んでくるの、事業領域としてちがうんじゃないの。という反応がもっぱらですが(わしもそう思う)ちょうどベトナムで技能実習制度を推していた政府関係者が失脚する流れなどもあり、労働者の人権問題という切り口からの提言が陽の目を浴びた形。 ……みたいな背景説明を長々としました。 ■個人的には 移住連の宣言に賛同し

そんなの関係ねぇことはねぇ/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.31-24.4.6)

今週は……と、毎週いちばん気になったニュースで書き始める恒例(241週目?)ですが、強いていうと今週いちばん気になったニュースは「外国人」関係ないこの件かねえ。 上毛新聞の切り込み方がいちばんダメなんですけど、社会的弱者に向ける/向けられる視線をヒトゴトと思っているとこういう書きぶりになる事例と思え、つまりね、記者が怒りにぷるぷる震えているかどうか。毎日新聞の記事と比べて読むといいですよ。 腹が立たないものかね、「権力」があると信じてしまっている役所や役人に。公僕てなことば

今週も技能実習、やめるってよ週/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.11.26-23.12.2)

ちょっと毛色の違う切り口が、毛色の違う媒体から出ていたのでまず紹介。 およそ3ヵ月前、急に「ライドシェアを解禁すべき」論者がむくむく現れ、何何どうした。とはじめ怪訝な顔になり、やがてああ外国人ドライバー導入やむなし空気の醸成かあ。と納得した事がありました。 その続報的な記事なのですが、せっかくベカメックス東急に触れているのに写真もなければホーチミンに隣接する場所に東急が一大プロジェクトとして開発しているベッドタウン内にバスを走らせてるんだよ、程度の説明もないのは残念。 ■

独裁国家への道/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.1.15-23.1.21)

民主主義国家とは到底思えないプロセスが毎日のように聞かれ、暗澹とするなか入管法「改正」案がどうなるか、控えめに言って気が気でないんですけれど。 前回廃案になったときも、たしかにずっとアキラメの境地ではあって-どうせ日本国民の関心は低いから数の論理で強行されちゃうんだろ-それが土壇場で押し留まったのは、恥ずかしいことにウィシュマさんという「分かりやすい」アイコンが生まれたからに違いなく、なんですか、今度はどういう犠牲が我々には必要なんですか。 ■ ■

どうしても改正したい/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.1.8-23.1.14)

そらまあね、忸怩たるものがあったろうとは察するんですよ、政権与党たるものが一度出した改正案を引っ込めざるをえなかった昨年の顛末。とはいえ、 (1) 与党が改正案を出した (2) 反発した野党が改正案の修正案を出した (3) 修正ポイント10項目中、6項目は合意できそうな雰囲気流れる まで進んだのに、今週出てきたニュースによると(3)ではなく(1)で再チャレンジするそうじゃないですか与党。 ちがう(1)じゃない、(1)'だ。 てなことになってはいるものの、そっちがそう来るな

「脅迫年賀状」という概念/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.1.1-23.1.7)

新年最初ぐらいは良いニュースから始めたいものです。 ■一方で、ニュースそのものではなく、それを読んで出てくる感情がお正月気分から遠いやつも目に入って……もちろんそんなコメントを転記する義務はないので紹介しませんけど。

鎖で拘束したがあれは冗談だった/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.9.4-22.9.10)

そこそこ話題になったので追加の解説も要らないと思いますが、記録の意味を兼ねて整理しておきます。 2022/9/7 8:30 西日本新聞の上記報道になかった学校の反論を伝えたのはNHK。 2022/9/7 17:37 ちなみにこの話を4月に伝えているのは出井康博というジャーナリスト。 2022/4/19-4/23

ネットウケするトピックとか/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.8.28-22.9.3)

まあまあ盛り上がった今週の下記トピックを見て私が抱いた感想は、「留学生」って単語から連想されるイメージが相変わらず人によってバラバラだよねえ。というものでした。 ・留学生とは大学生のことで ・つまりいわゆるハイスペック人材だから ・彼らが来ると日本の技術が流出するおそれがあって ・それはつまり(ここでもっぱら特定国への誹謗中傷が入る) ・それぐらいなら日本人学生の待遇を改めるべき みたいな声がネットのとある界隈では大きく響いているようで、ふーん、そういうものか。って思いが

ニュースを見ないことが自己防衛につながる日々/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.7.3-22.7.9)

1週間のニュースをまとめる企画そのものがピンチな気もしますけど、見ない聞かない言わない。って無関心も大いなる敵だし、匙加減むずかしいですね。選挙は期日前投票組なので、義務と権利を果たしていたのがせめてもの救いだな。 なお、直面しないと事の重大さに気付けない俺たちは。 ■選挙に限らず「人と人が共に存在する」ことって、そんなに難しいことなんだろうか。と思うことが本当に多いんですけど。 今の日本では、色んな人がいる。一方の親が日本人のダブルの方、日本生まれ育ちの外国籍の方、永

入国制限緩和/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(22.5.29-22.6.4)

今週は「コロナ鎖国」がようやく緩和される、という話があり 当然起こり得る展開が続き、まあな、そんなもんだろうな。という印象。 ■技能実習制度まわりで今週目立ったのが廃止気運で、その号砲の役割を果たしたのは1月に明るみに出た、岡山の事例でした。 廃止キャラバンの報道が続いていますが ニュースを「技能自習」というキーワードで俯瞰すると分かるのですが、同時期に同じ切り口の記事が一斉に出るんですよ。 たとえば日本語教室の話でしょ。

概念としてのガイジン・マン/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(22.2.13-22.2.19)

当該週でいちばん盛り上がったトピックを取り上げて何か言う。というのが本連載の定番オープニングですが、今週はうっかりバリューの小さそうなニュースから。 ・逮捕された経営者の弁「のどから手が出るほど人手が欲しかった」 ・「島なら捕まらない」と油断する労働者 ・記事見出しにもある通り、カラオケがうるさくて警察呼ばれた 非正規在留でもかまわない雇用主、求められている認識が裏目に出た労働者、彼らをなんとなく気に入らなかったのであろうコミュニティ。 などを想像して遠い目になりました。

読み返すと良いこと書いてるな俺。/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.11.7-21.11.13)

海外からの入国制限が緩和された、というニュースがもりもり出ていた1週間でしたが、歓迎しつつ、問題もあります。って報道が主流でした。 期待の一方で今後への不安の声もきかれました(略) 待機期間中の宿泊費用や食事の提供などもすべて受け入れ側が用意する必要があり、大きな負担となっています 経済界には慎重な声が目立った(略) 北海道銀行は中国・瀋陽事務所の職員が現地で接種したワクチンが、日本政府が制限緩和の条件としたワクチンではないため「往来が難しい状況には変わりない」と説明。ロ